【文例】花嫁の手紙の書き方。書き出し~結びまで【マネして書ける!】
結婚式のラストをしめくくる演出といえば、花嫁(新婦)の手紙。
両親への手紙は、いつもは口にだせない感謝の気持ちを伝えることができる、いい機会でもあります。
でもいざ机に向かうと、何を書いていいのがわからないこともあるでしょう。花嫁の手紙について、構成や自分らしく書くコツを紹介します。
花嫁(新婦)の手紙の書き方の基本!構成・流れをつかもう!
花嫁の手紙は、両親への感謝を具体的なエピソードを交えつつ書くもの。
家族とのエピソードを、始まりと終わりの挨拶でサンドするような流れで構成します。
結びのあいさつの前半は、未来に向けた決意表明、後半は締めの言葉を選ぶとまとまりやすいでしょう。
- はじめのあいさつ
- 家族とのエピソード
- 未来への決意
- 結びのあいさつ(締めの言葉)
構成は頭に入っても実際に書くとなると、手が止まってしまうこともあります。特にあいさつの部分は書きにくいかもしれませんね。
下書きの時点では、自分が書きやすいパートから始めるのがオススメです。
短めでも、構成どおりにまとめよう
花嫁の手紙は、2~3分ほどが一般的ですが、短めでもOK。
ただし、ゲストや両親から「えっ!もう終わり?」と思われないように、きちんと伝えたいことをまとめることがポイントです。
短めでも、上記の1~4の流れで書けば、「短すぎる…」と思われないまとまった手紙になりますよ。
感謝が伝わる!花嫁の手紙の文例
ここからは、上でご紹介した手紙の、4つのパートごとに文例を紹介します。
文例を読んで、家族との思い出がよみがえってきたら、ぜひ自分の言葉を使って書いてみてください。
【はじめのあいさつ】
書き出しは、呼びかけorゲストへの断り
手紙の書き出しは、次の2つから選んでみましょう。
- 家族(両親)への呼びかけ
- ゲストへの断り
形式ばった言葉ではなく、ゲストも親しみやすいように、会話のように書いてみるといいでしょう。
ゲストに向けた断りの言葉は無くてもいいですが、入れると丁寧な印象になります。
文例1:家族(両親)への呼びかけ
手紙を読む相手に語り掛けるように
お父さん、お母さん、今まで〇年間、本当にお世話になりました。
今私は、お嫁にいく嬉しさと、ほんの少し寂しい気持ちで胸がいっぱいです。
文例2:ゲストへの断りを入れる
個人的な思いを聞いてくれるゲストへの配慮を
本日はご多用のところ、披露宴にご列席頂き、本当にありがとうございます。
私事ではございますが、少しお時間をいただいて、両親への感謝の手紙を読ませていただくことを、お許しください。
文例3:晩婚・大人婚
両親を安心させる言葉をチョイス
お父さん、お母さん40年間もこの日を待たせてしまいましたね。
ついに今日、私はお嫁に行くことになりました。
待ったかいがあって、人生の最高のパートナーの○○さんを見つけることができました。
文例4:感動的・印象的
今の率直な気持ちから書き始めてみて
今日この日を迎えられて、わたしは本当に幸せです。
こんなにもあたたかい気持ちでいられるのは、パパママ、お姉ちゃん、そして○○(新郎)さん、○○さんのご両親のおかげです。
家族への思いを手紙にしました。ご参列くださったみなさま、すこしだけお時間をいただくことをお許しください。
文例5:カジュアル・明るく面白く
面白おかしくしたくても、誰かをdisるのはNG!
本日はご多用の中、わたしたちの結婚披露パーティーにお越しいただき、ありがとうございます。
みなさんはご存知だと思いますが、わたしはいっつもふざけてばかりで、おおざっぱな性格。
でもこの性格は、じつは親譲りなんです。そんなおもしろくって愛すべき、大好きな両親に向けて、手紙を書いてきました。
【家族とのエピソード】
思い出の出来事と、感謝の言葉
大事なことは、具体的にエピソードを書くこと。ゲストにも親や家族の人となりが伝わって、感動を誘うでしょう。
書きづらかったら、文章の基本に立ち返ってみて。
- いつ
- どこで
- 誰が
- 何をして
- どう感じた
文例1:家族への感謝の気持ちを伝える
両親だけじゃなく、兄弟姉妹や祖父母との思い出もOK
お母さんは、いつも私の食事や健康に気をかけてくれたよね。実家を離れてみて、お母さんのありがたみを身に沁みて感じています。
これからは○○さんの食事や健康のこと第一に考える妻になります。お母さん、本当にありがとう。
お姉ちゃん、子供のころはケンカばっかりしてたけど、それと同じくらいよく遊んだよね。
大人になってからは、社会人の先輩として仕事の相談に乗ってくれたり、時には恋愛の相談に乗ってくれたりしました。
頼りになるお姉ちゃんがいてくれて、ほんとうによかった。
文例2:迷惑かけたことを謝る
恨みつらみを語るのはNG!聞く人を不快にさせる話題は避けて
中学生や高校生のころ、私はお父さんとまともに口をききませんでした。
夜遅く帰った日、心配しながら待っていてくれたのに、生意気な態度をとったこともあったよね。
大人になった今、お父さんがどれほど私のことを心配していたのか、よくわかります。
たくさん迷惑かけてごめんなさい。心配してくれてありがとう。
文例3:晩婚・大人婚
親の気持ちを深くくみ取って
いつも「自分の人生なんだから結婚にとらわれず、好きな事をすればいい」なんて言ってくれてたお父さん。
本当はすごく私のことを心配していたんだよね。ありがとう、お父さん。
【未来への決意】
「幸せになります!」これからのこと
エピソード部分で、家族への感謝の気持ちを伝えたら、次は将来を語るパートへ。
「幸せになります」「心配しないで」という、未来への決意の言葉を伝えましょう。
文例1:基本形
改めて感謝の言葉と、自分たちの目指す夫婦像を語る
二人の娘に生まれて、私はとても幸せです。本当にありがとう。
これからは○○さんと一緒に、パパとママのような夫婦を目指してがんばります。
文例2:両親を安心させる
ほどよい「甘え」も入れて、両親を寂しくさせない
パパとママが住むところからは、遠くへ引っ越してしまうけど、2人から受け継いだ強くて明るい遺伝子があるから大丈夫。
○○さんもいてくれるから、心配はありません。
休みの時には帰るから、おいしいご飯を作ってね。
文例3:晩婚・大人婚
年齢と経験を重ねたからわかる、大人の言葉で安心させて
この年になると、人を見る目も肥えてきました。
お父さん、お母さん、○○(新郎)さん、素敵なひとでしょ?
私たちは幸せになれる自信があります。
文例4:新郎の人柄に触れる
「この人なら大丈夫!」という自信が安心感を与える
うちの実家に来てくれた、○○(新郎)さんを一目見て、「イケメンつかまえたな!」と言ったお父さん。
○○さんは見た目だけじゃなく、心もイケメンなんだよ。
優しくって頼りになる、素敵な旦那様と一緒に、これからの人生を楽しんでいきます。
文例5:カジュアル・明るく面白く
1人ひとりに語りかければ、仲間外れがでない
お父さん、明日からはお酒は控えめにね。今日はたくさん飲んでいいから。
お父さんよりも酒飲みのお母さん、同じく控えめに。体に気を付けてよね。
○○さんのお父さんお母さん、頼りない嫁ですが、これからもよろしくお願いします。
○○(新郎)さん、おじいちゃんおばあちゃんになっても、手をつないで歩こうね。
ポイント!
新郎に触れると、義両親もうれしい
新婦の手紙は、自分の家族への思いがメインになります。
もしかしたら義両親や新郎側のゲストからすると、他人事のように感じてしまうかも。
新郎が結婚挨拶に来てくれた時のエピソードや、新郎の人柄にふれてみましょう。
新郎側のゲストの共感や感動を呼んで、喜んでもらえるはず!
【結びのあいさつ】
締めの言葉
最後に、家族やゲストに向けて、もう一度あいさつを。
新郎の両親に向けた言葉を添えると気づかいが感じられて、なおいいいいでしょう。
文末には、結婚式当日の日付と名前を書きます。名前は花嫁の下の名を書くのが一般的。
文例1:基本形
結婚しても変わらない親子の絆を伝えよう
結婚してからも、私がパパとママの娘であることに変わりはありません。
これからもあたたかく見守って下さい。
文例2:新郎の親(義両親)に向ける
新郎家がアウェーにならないように!
最後に、○○さんのお父さんとお母さん、温かく私を迎え入れてくださってありがとうございます。
未熟者の私ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
文例3:晩婚・大人婚
人生の経験値があるからこそ!説得力のある言葉で締める
○○(新郎)さんのお父さんお母さん、私は社会の荒波にもまれてたくさんの仕事を経験してきましたが、嫁という仕事は初めてです。
至らないところは多くあると思いますが、これからどうぞよろしくお願いします。
文例4:子連れ婚・ファミリーウェディング
子供の紹介もかねて。再婚でも使えるフレーズ
これからは○○さん、それから私達の宝物の□□(子供の名前)の3人いっしょに、明るく温かい家庭を築いていきます。
皆様、これからもどうぞよろしくお願い致します。
文例5:ゲストへのあいさつ・感謝
ゲスト全員に語り掛けて会場に一体感を
最後になりましたが、会場にお集まりいただきましたみなさま、私たちの門出を多くの方々に祝福していただき、感謝しています。
この気持ちをいつまでも忘れず、2人で助け合っていこうと思います。
これからもご指導のほどお願いいたします。
ゲストが退屈しない、花嫁の手紙の長さ
ゲストが退屈してしまいますから、長すぎる手紙はNG。2~3分を目安にし、長くても5分以内に収めましょう。
文字数でいうと800字~1,000字くらいになり、400字詰め原稿用紙で2枚~2枚半にあたります。
手紙は挙式の1週間前には完成させ、読む練習をする時間をしっかり確保しましょう。
前日書きはじめ、泣きはらしてむくんだ顔で結婚式を迎えるなんてことは避けたいもの!
花嫁の手紙の書き方、気を付けるポイント
両親への感謝をつたえる花嫁の手紙ですが、いろいろなゲストの前で読むことを考えると、大人としてのマナーは守っておきたいところ。
これだけは気を付けて!という手紙の書き方をまとめました。
忌み言葉、重ね言葉はさける
- 「たびたび」「いよいよ」などの「重ね言葉」
- 「切る」「なくす」などの、別れ・再婚・不幸を連想させる「忌み言葉」
これらは避けるのが基本的なマナーです。
とはいえ、手紙は自分の言葉で書くことが何より大事です。気にしすぎる必要はありませんが、書いた後はかならず読み返して、聞き手が不快に思わないかどうか確認をしましょう。
花嫁の手紙で使いがち!NGワード例
【重ね言葉】
たびたび、いよいよ、次々、くれぐれも、もともと、わざわざ、さらに、再度
【忌み言葉】
別れる、なくす、失う、終わる、変わる、散る、逃げる
正しい敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)を使う
花嫁の手紙は、丁寧語で書くのが一般的ですが、ときおり語り掛けるような口調やタメ口を使用すると、感情がより伝わりますよ。
尊敬語や謙譲語を使いすぎると、固い印象になって聞きにくいので注意しましょう。
また間違った敬語は、聞き手に不快感を与えてしまうほか、「常識を知らないんだなあ…」と思われてしまいます。敬語の基本を確認しておきましょう。
● 丁寧語
語尾に「です」「ます」を付ける。単語のあたまに「お」「ご」を付ける。
例)感謝の手紙を聞いてください、○○さんのご両親、ご馳走になりました、父が言いました
● 尊敬語
メッセージの相手を敬う言い方。手紙の中では新郎や家族には使わない。自分の動作にも使わないように注意。
例)先生がおっしゃった、○○さんのご両親がお聞きになった
● 謙譲語
自分をへりくだった言い方。自分の動作に使う。
例)お食事をいただいた、ご挨拶にうかがった
家族の呼び方は「パパ、ママ」じゃだめなの?
普段「パパ、ママ」と呼んでいる花嫁は、手紙でも同じように呼んでいいか気になりますね。
「上司の前でパパ、ママはさすがない」と考えるゲストもいるかもしれません。
でも両親からしたら、いつもと違う呼び方をされたら戸惑ってしまうことも。
一番に聞いてほしい相手は両親なので「パパ、ママ」などの普段の呼び方で、問題はありません。
兄妹や祖父母など、他の家族の呼び方についても同様です。「お兄ちゃん・お姉ちゃん」「おじいちゃん・おばあちゃん」で大丈夫。
まわりの反応が気になる場合は、冒頭に「いつもの呼び方で呼ばせていただきます」とゲストに断りを入れるとスマートでしょう。
例文:パパママと呼ぶことを、ゲストに断る
本日はご多用のところ、披露宴にお越しいただき、本当にありがとうございます。
私事ではございますが、少しお時間をいただいて、両親への手紙を読ませていただきます。
親しみを込めて、普段どおりの呼び方で、素直な気持ちを伝えさせてください。
パパ、ママ、今日まで本当にありがとう。……
手紙の最後には、下の名前を書く
手紙の最後は、締めの言葉に続いて自分の名前を言いましょう。
ポイントは、「両親の前でのいつもの名前(あだ名など)」を言うか「下の名前」にするのか。
結びの挨拶(締めの言葉)にゲストへの感謝の言葉を入れずに、両親宛で締めるなら、いつもの名前(あだ名)などでもOKです。
一方結びに、ゲストや義両親への感謝の気持ちを伝えるなら、あだ名だと伝わらないので下の名前を言うようにしましょう。
彼の両親(義両親)へのメッセージも必要?
花嫁の手紙は自分の両親や家族にあてたものですが、新郎の両親への言葉もいれたほうが気づかいが感じられて好ましいですね。
結びのあいさつの部分で触れるとまとめやすいでしょう。
花嫁の手紙の読み方。当日泣いてしまったら…
涙もろくてもそうでなくても、当日は感極まって最後まで手紙を読めないかもしれません。
心配な人は、あらかじめ司会者に代読をお願いしておくほうがいいでしょう。
新郎が「新婦に代わって読ませていただきます」と続きを読むこともあります。
涙をふくためのハンカチを、新郎に預けておくことも忘れずに。
Column
「方言」や「なまり」が感動を誘う!?
花嫁の手紙は丁寧語が一般的ですが、地方出身の花嫁さんは、あえて方言やなまりをいれつつ読んでみるのもオススメ。
全体にやわらかくて和やかな印象になるので、会場全体がほっこりするはず。丁寧な言葉でつづられた手紙に油断している両親も、いつもの娘の言葉におもわずうるっときちゃうかも。
方言ばかりだと他のゲストが聞いていて「???」となってしまうので、最後の感謝の言葉だけにしたり、両親に語り掛けるように使うと効果的ですよ♪
花嫁の手紙のBGM(曲)の選び方
感動を呼ぶ花嫁の手紙。内容がもちろん何よりも大切ですが、雰囲気を盛り上げるBGMを選ぶのもポイント!
音楽の選び方は、手紙の内容・雰囲気に合わせること。
感謝の気持ちを伝える、感動的な内容なら、しっとりとした曲調を選んで。ユーモアあふれる、面白い内容なら、JPOPのオルゴールバージョンなど明るい選曲を。
また両親との思い出の曲、両親が好きなアーティストの曲を選ぶのも素敵!
なお花嫁さんの声がかき消されないように、インスト(オーケストラ)アレンジや、オルゴールアレンジされた、歌詞の入っていない曲を選ぶのがオススメです。
手紙の時間は2分~3分なので、曲の1番(Aメロ+Bメロ+サビ)で読み終えるくらいがいいでしょう。
まとめ
- 花嫁の手紙の構成は、はじめのあいさつ⇒家族とのエピソード⇒終わりのあいさつ
- 手紙の長さは2~3分が好ましい
- 家族とのエピソードは具体的に書く
- 「忌み言葉」「重ね言葉」は使わない
- 当日泣いてしまう心配があるなら、司会者や新郎に代読をお願いしておく
花嫁が結婚式で読む手紙の書き方について紹介しました。
一番大切なことは、自分の言葉で両親や家族に感謝の気持ちを伝えることです。文例を参考にして、自分らしい手紙にまとめてくださいね。
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