【例文】花嫁の手紙、片親の場合の書き方を紹介【離婚・再婚・死別など】
両親に対する感謝の気持ちを表す花嫁の手紙。
親とは死別していたり、離れて暮らしていたりするなど、ちょっぴり複雑な家庭環境の場合、親のことはどうのように触れたらいいのでしょうか?
片親の場合の花嫁の手紙の書き方について、注意点のほか、離婚や死別した場合などのパターン別に例文を紹介します。
【離婚・再婚・死別】片親の花嫁が、結婚式の手紙を書く注意点
片親のことを手紙で書くかどうかは、花嫁さんの気持ち次第です。
もちろん片親であることに触れる必要はありません。
もし書くとしたら、どんな風に触れるべきかをまとめました。
離婚や死別の経緯を詳しく書く必要はない
離婚や死別などで、父親もしくは母親がいない家庭で育ったことを触れる際は、簡潔にさらっと表現するのが無難。
親が離婚した、などの経緯を詳しく書く必要はありません。
死別した経緯が周知のことで、あえて触れることで自分の気持ちを伝えやすくなるなら、書いても構いません。
片親のことは短めに表現を
父子家庭の場合は「男手一つで」、母子家庭の場合は「女手一つで」という簡潔な表現にとどめるのがオススメ。
さらっと書いても、ゲストは文面から察してくれるでしょう。
片親であることを言いたくない時は、手紙の中で親に呼びかける際、特に説明せずに「お父さん(または、お母さん)へ」とだけ言えばOK。
ちなみに死別した場合は、「天国のお父さん(お母さん)」と呼びかける花嫁さんが多いようです。
親が再婚して、再婚相手に育ててもらった場合
両親が再婚した時期にもよりますが、継父(母)に育てられたことをあえて触れる必要はありません。
実の親に対する想いが大きい場合でも、披露宴の場にいる両親を立てた手紙を書きましょう。
離婚後、離れて暮らしていた親に伝えたいことがある場合
例えば両親が離婚して母親に育てられたとしても、自分の晴れの姿を父親に見てもらいたいと思う花嫁さんもいるはず。
育ての親と相談して、離れて暮らす親を結婚式に招待することもありますよね。
この場合でも花嫁の手紙は、育ててくれた親を中心に書いたほうがいいでしょう。
離れて暮らす父親にきちんと感謝の気持ちを伝えたい場合は、別に手紙を書いて式の前後にそっと渡す方法も。
片親の場合、花嫁の手紙にはどんなエピソードを書くべき?
片親の場合で、すこし複雑な家庭環境で育った花嫁さんは、どんなエピソードを選んだらいいでしょうか?
エピソードは、苦労話よりも感謝の気持ちを強調
お祝いの席なので、花嫁の手紙では、父親(もしくは母親)がこれまで大変な苦労をしてきたことばかり触れるのはNG。
しんみりと暗い手紙に仕上がってしまいます。
大変な中でもがんばって育ててくれたことを取り上げ、それに感謝する気持ちを伝えるほうがふさわしいでしょう。
- 仕事で忙しくても食事には手を抜かず、毎日手作りの弁当を持たせてくれたね
- 仕事の合間をぬって授業参観や運動会に必ず来てくれて嬉しかった
- 進路を決める時、「お金のことは心配しないで」と言って背中を押してくれた
- 辛い時でも涙を見せず、いつも気丈に振る舞ってくれて心強かったよ
兄弟へのメッセージを入れると、もっと感動的に
兄弟がいる場合は、一緒に育ったことや今後のことをお願いするメッセージをいれるのも◎。
明るく温かさに満ちた手紙になりますよ。
- お兄ちゃん(お姉ちゃん)がいてくれたおかげで、私はさみしさを感じませんでした
- ○○(兄弟姉妹の名前)、私は結婚するけれど、お母さん(お父さん)のことをどうぞよろしくね
片親の場合の花嫁の手紙 書き出しから結びまで全文紹介
死別や離婚などが原因で、片親で育った場合の花嫁の手紙を紹介します。
父子家庭の場合
お父さん、今まで男手一つで私を育ててくれてありがとう。
お父さんのおかげで、この日を迎えることができました。
私の前ではなにも言わなかったけど、きっとたくさんの苦労があったのだと思います。
お父さんは仕事で疲れて帰ってきても、次の日はいつも5時半には起きて、私の朝食とお弁当を作ってくれましたね。
背の高いお父さんが少し背中を丸めてお弁当を詰めている姿、いまでも覚えています。
お父さんが初めて作った卵焼き、から揚げ、ハンバーグ、みんな美味しかったよ。
自分が忙しくても、いつも私のことを大事に考えてくれたお父さんは、格好よくて素敵です。
お父さんのことが私は大好きです。
今日、私は○○家に嫁ぎ、○○さんといっしょに新しい家庭を築いていきます。
でもこれからも、お父さんはずっと私のお父さんです。
体を大切にして、いつまでも元気でいてください。
お酒は飲み過ぎないでね。
これからもよろしくお願いします。
ポイント!
母子家庭の場合
大好きなお母さんへ。
私は今日お嫁に行きます。
私や弟達を女手一つで育ててくれて本当にありがとう。
手紙では語りつくせないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
朝は早くから夜遅くまでいつも働きっぱなしだったお母さん。
そのおかげで私たちは友達と同じように部活を楽しんだり、好きな事ができました。
忙しかいなかでも、早起きしてお弁当を毎日作ってくれたり、学校行事を優先してお仕事を休んでくれたりしたこと、本当に嬉しかったです。
お母さん、高校三年生の時の進路相談の事を覚えていますか?
私は就職を希望していたのに、「お金のことは心配しなくていいから、大学に行きなさい」と背中をおしてくれましたね。
その一言のおかげで私も弟も大学に進み、念願だった教職の資格も取ることができました。
普段何があっても明るく気丈なお母さんが、○○さんとの結婚を伝えた時には泣いて喜んでくれましたね。
思わず私も、○○さんももらい泣きしてしまいました。
あの日の事は一生忘れられない思い出です。
お母さん、27年間育ててくれてありがとうございました。
今日はいっしょにバージンロードを歩いてくれたお母さんは私の誇りです。
私もお母さんの娘として明るく元気いっぱいに、○○さんと幸せな家庭を築いていきます。
(弟妹の名前)、お母さんは頑張り過ぎるところがあるから支えてあげてね!
もちろん私もたくさん親孝行をしていきます!
お母さん、ありがとう!大好きです!
ポイント!
両親が離婚した場合
お父さん、今まで男手ひとつで大事に育ててくれてありがとう。
今日、この日を迎えられたのもお父さんのおかげです。
お父さんは私を愛情いっぱいに育ててくれました。
ご飯を食べてる私にいつも「おいしいか?」と聞いてきて、私が「うんっ」と答えるとすごくうれしそうでしたね。
いま思うと、私に寂しい思いをさせまいとしてくれていたんだね。
そしてお母さん、私を生んでくれてありがとう。
難産だったと、私が成人してから聞きました。
私を産んでくれていなかったら○○さんとも出会っていなかったと思います。
お姉ちゃん、時にやさしく、時に厳しく接してくれるお姉ちゃんに、私はいつも頼ってばかり。
今後は少しは私に頼ってねといいたいところですが、きっとこれかも甘えちゃうのかな?
お父さんやお姉ちゃんが愛情深く育ててくれたおかげで、わたしは友達にも職場にも恵まれて、本当に幸せ者だと思います。
○○さんとの結婚が決まった時、お父さんとお姉ちゃんが泣いて喜んでくれたこと、私は忘れません。
これからの人生、○○さんと歩んでいくなかで色々な事があると思いますが、お父さんとお姉ちゃんが教えてくれた明るさで乗り越えていきます。
結びとなりますが、(新郎の名前)さんのお父さんとお母さん。
未熟者の私ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
ポイント!
祖父母に育てられた場合
おじいちゃん、おばあちゃんへ
早くに両親を亡くした私を20年間育ててくれてありがとう。
おじいちゃん、夏休みは毎日のようにおじいちゃんの船でいっしょに漁にでかけたね。
一緒に船に乗って行くのが何より楽しかった。
おばあちゃん、私が小学生の時に友達と同じキティちゃんのバッグを作って、と我がままをいって困らせた時、夜中までかかってつくってくれたね。
あのバッグ、いまでも持っています、ありがとう。
いま思うとおじいちゃんもおばあちゃんも、私にさびしいと感じさせないように、一生懸命にがんばってくれていたんだね。
成人式の時に、母の振袖を着せてくれたことを覚えていますか?
あの時は3人で泣いてしまったね。
あの時のあったかい気持ち、これからも忘れません。
親はいなかったけど、親以上に愛してくれた2人には本当に感謝しています。
これからは私がおじいちゃんおばあちゃん孝行をするから、いつまでも長生きしてね。
結びとなりますが、(新郎の名前)さんのお父さんとお母さん。
未熟者の私ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
ポイント!
親と死別した場合
天国のお父さん、私の花嫁姿はどうですか?
お父さんの事だから「馬子にも衣装だな!」って笑いながら見てくれているかもしれませんね。
お父さんが急に天国に旅立ってしまってから、3年が過ぎようとしています。
大好きなお父さんがいなくなった時は悲しくて泣いてばかりいました。
でも、そんな私をはげましてくれたのがお母さんでした。
お母さんが本当は一番辛いはずなのに「お父さんはしめっぽいのが好きじゃなかったから」と笑顔を絶やさず、私達を元気づけてくれましたね。
落ち込んでいた私が、前を向いて歩き出し、○○さんという人に出会えたのもお母さんの支えがあったからです。
お母さん本当にありがとう。
自分ばかり悲しんで、お母さんの気持ちを思いやることができなくて本当にごめんなさい。
お母さん、それから天国のお父さん、今日私たちは結婚します。
○○さんと一緒に、お父さんとお母さんのような明るくて信頼しあえる夫婦になりたいと思っています。
どうか見守っていて下さいね。
そして、(新郎の名前)さんのお父さん、お母さん。
いつもお気遣いいただきありがとうございます。
初めてお家に伺った時、温かく迎えて下さったことは一生の思い出です。
これからは天国の父の分まで、お二人とお母さんに親孝行していきたいと思っています。
どうぞ宜しくお願いします。
天国のお父さん、私、幸せになるね!ありがとう!
ポイント!
親が再婚した場合
お母さん、今まで育ててくれてありがとう。
女手ひとつで子供2人を育てることはきっと簡単なことじゃなかったよね。
わがまま言って困らせたり、悲しませたこともたくさん言ったと思う。
「家族なんだからそんなの、当たり前でしょ」と言うかもしれないけど、本当に感謝の気持ちでいっぱいです、ありがとう。
お父さん、今までちゃんと「お父さん」って呼んだことなかったよね。
恥ずかしくて今まで呼べなかったけど、これからはちゃんと「お父さん」って呼びます。
以前、お父さんが「もしお母さんが先にいなくなっても心配するな、俺が全員一緒に面倒見るから」って言ってくれたこと覚えてる?
それを聞いたとき、私はそっけない態度をとっていてけど、実はうれしくて泣きそうになっていました。
そしてお兄ちゃんお姉ちゃん。
お父さんとお母さんのおかげで、こんなに素敵な家族に出会えたことをとても感謝しています。本当にありがとう。
これから私も○○(新郎)さんと新しい家庭を築いていきます。
お父さんとお母さん、お姉ちゃんとお兄ちゃんと私のような、仲良く楽しい家庭になるようにがんばります。
最後になりましたが、○○(新郎)さんのお父さん、お母さん。
未熟な私ではありますが、精一杯努力します。
これからよろしくお願いいたします。
ポイント!
まとめ
- 片親の場合、親の離婚や死別の経緯について触れなくてもいい
- 複雑な家庭事情について触れるなら、軽めに、暗くならないように
- 親が苦労したことよりも、そのことへの感謝の気持ちを花嫁の手紙では強調する
- 血のつながりがなくても、実際に育ててくれた親に感謝を伝える
片親の場合、さまざま想いが花嫁さんの心の中にあるはず。
手紙を読むのは、結婚式というお祝いの席なので、今誰に感謝したいか、これからどんな風に幸せになりたいかを中心に書いてみてくださいね。
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