結婚式の心付けは必要?相手別の金額相場&渡し方マナー
結婚式の当日、お世話になったスタッフに感謝の印として渡すお心付け。
日本はチップ文化が根付いていないので、通常料金以外にもお金を渡す必要があるの?と疑問におもうカップルも多いはず。
結婚式で渡す心付けの意味や、渡す相手別の金額相場と渡し方、また事前準備までを徹底解説します。
この記事のポイント!- 結婚式で心付けをお渡しするか考えている方向け
- 心付けの金額相場がわかる
- 渡すまでの準備をチェックできる
- お金以外の心付け代替品を探せる
結婚式で「心付け」は必要?どんな意味があるの?
心付けとは、介添え人、美容師、カメラマンなど、結婚式当日にお世話になるスタッフに対して渡すお礼(金品)のこと。
海外でいう「チップ」にあたるものになりますが、「今日はよろしくお願いします」という気持ちが込められている点がチップとはちょっと違うところ。
また心付けには「お祝いのおすそわけ」という意味もあります。
心付けは基本的に現金で渡すものですが、「お金を渡すのは気が引ける…」という場合は、現金ではなくプレゼントという形でお礼をしている新郎新婦も多くいます。
心づけは必要ない?渡さなくてもOK
心付けは、必ず渡さなければならないものではありません。
実際に、心付けを「渡している」新郎新婦は50%未満といったデータも!
心付けを渡さなかったからといって、スタッフのサービスの質が下がるということもありません。
心付けにあたるものが、「サービス料(介添え料)」として結婚式費用に含まれていたり、ホテル・式場側で「心付け不要」というルールを敷いていることもあります。
お世話になったスタッフに心付けを渡したいカップルは、事前にホテル・式場のサービス料やルールの有無を確認して、その上で心付けを用意するようにしましょう。
感謝の気持ちを伝えたい!心付けを渡す相手は誰に?
結婚式では、心付けは渡さなくても非常識ではありません。
でもお世話になった人には気持ちを伝えたい…というカップルも。
心付けを渡す相手として一般的なスタッフはこのとおり。次の段落で相場を見ていきましょう!
- ウエディングプランナー
- 介添え人
- ホテル・式場のスタッフ責任者
- ヘアメイク&着付け
- 司会者
- カメラマン
- 送迎バスの運転手
結婚式で渡す心付けの相場は、3,000円~10,000円
心付けの金額は、渡す相手の役割によって違ってきます。この段落ではその相場をご紹介します。
渡す人 | 金額相場 |
---|---|
ウェディングプランナー | 5,000~10,000円 |
介添え人 | 3,000~5,000円 |
式場スタッフ | 5,000~10,000円 |
カメラマンなど | 5,000~10,000円 |
送迎バス運転手 | 3,000円程度 |
ウエディングプランナー:5,000円~1万円
ウエディングプランナーは、結婚式を迎えるまでに、おそらく新郎新婦が一番お世話になった方といえるでしょう。
感謝の気持ちも一層大きくなりますね。心付けの相場は5,000円~1万円です。
介添え人:3,000円~5,000円
介添え人は、結婚式・披露宴が進行する中、立着席やお辞儀のタイミングを教えてくれたり、花嫁のヘアメイクの乱れを直してくれたり、花嫁花婿のそばにいてサポートしてくれる存在。
結婚式当日はもっともお世話になる役割の人といえるかもしれません。
「今日はよろしくお願いします」と言葉を添えて、心付けを渡せたらいいですね。
介添え人への心付けの相場は、3,000円~5,000円です。
ホテル・式場のスタッフ責任者:5,000円~1万円
結婚式・披露宴全体を仕切ってくれる責任者に渡す心付けには、給仕してくれるスタッフ全員分の心付けが含まれます。
披露宴の人数によって心付けの金額は異なり、50~60名の披露宴で、1万円程度の心付けになります。
責任者に渡す際は、「スタッフの皆さんに」とひと言添えるようにしましょう。
ヘアメイク&着付け、司会者、カメラマン:5,000円~10,000円
ヘアメイク&着付け、司会者、カメラマンへの心付けの相場は5,000円~10,000円ほど。
ヘアメイク&着付け担当者には、心付けではなくプチギフトを渡すカップルもいます。
送迎バスの運転手:3,000円程度
ゲストを送迎してくれるバスの運転手への心付けの相場は、3,000円程度です。
バスを利用した際(降車時)に渡せたらいいのですが、花嫁花婿がゲストと一緒のバスに乗ることはほとんどありません。
その際は、バスに乗車する身内(家族や親戚)に心付けを預け、運転手さんに渡してもらうようにしましょう。
いつ渡す?心付けの渡し方と、気をつけたいマナー
心付けを渡すタイミングは、結婚式が始まる前がベスト
心付けは「今日はよろしくお願いします」という意味合いもあるので、結婚式が始まる前に渡すようにしましょう。
「ほんの気持ちですが受け取ってください。本日は何卒よろしくお願いいたします」
渡せなかったら後日改めてもOK
結婚式が始まる前に渡せなかったら場合は、結婚式後でもOK。
ただし結婚式後は、ゲストのお見送りや二次会の移動、当日の清算などでバタバタしてしまいそう。
万が一心付けを渡すタイミングを逃した、渡せなかったという場合は、結婚式から3日以内にお礼の品と併せて送ればOK。
「おかげさまで良い式になりました。誠にありがとうございました」
「この度は、大変お世話になりました。皆さまのおかげで無事に結婚式を行うことができました。ありがとうございました」
新郎新婦が直接渡せない場合は、親から渡してもらう
花嫁花婿の感謝の気持ちを意味する心付けなので、本人から渡すのがベスト。
ただ結婚式の準備で忙しい本人たちから、お世話になるスタッフ全員に心付けを渡すのは無理です。
そんなときは、両親から渡してもらってもOK。
渡す相手を間違えないように、封筒に付箋などで「誰宛て」ということをメモしておくと安心です。
結婚式の心付けの準備(渡す相手リスト、袋、お札など)
- 心付けを渡す相手のリストを作る
- 両家のどちらが負担するか決めておく
- 新札を準備する
- 袋(ご祝儀袋・ポチ袋)を用意する
- 贈り元の名前を両家連名で入れておく
1.心付けを渡す相手、金額リストを作っておく
誰にいくら心付けを渡すのかあらかじめリストを作ってから、ご祝儀袋、新札を用意しましょう。
実際、親から渡してもらう心付けを多くなることが予想されます。親ともしっかり打ち合わせをしておいてくださいね。
【心付けを渡す相手のリスト項目】
- 渡す相手の名前と役割(プランナー、ヘアメイク、など)
- 金額
- どちらの家が負担するか
- いつ、誰が渡すか
2.両家のどちらが負担するか決めておく
両家でお世話になる方への心付けは両家で折半が一般的。
新婦だけがお世話になる着付け・ヘアメイク等は新婦側が負担するというパターンが多いようです。
3.新札を準備するのが常識
心付けを入れる袋によっては(ポチ袋の場合)お札を折って入れることになりますが、それでも必ず新札を用意しておくのがマナーです。
新札は銀行・郵便局で両替できます。
金曜日だと午前中で新札両替が終わってしまうこともあるので、早めに用意するようにしましょう。
4.ご祝儀袋とポチ袋を準備する。金額によって熨斗も必要
心付けに使用する袋は、ご祝儀袋・ポチ袋のどちらでも構いませんが、包む金額によって使い分けるようにしましょう。
- ご祝儀袋:1万円以上
- ポチ袋:1万円未満
数万円をお渡しするのであれば水引と熨斗(のし)が付いたご祝儀袋、1万円程度は印刷された略式のご祝儀袋でOK。
また、当日急に心付けをお渡しする相手が増えることもあります。
袋とお札(新札)は多めに用意しておくようにしましょう。
ポイント!
5.贈り元の名前を両家連名で入れておく
贈り元の名前は、基本的には新郎新婦の両家連名で入れるようにしましょう。
ヘアメイク&着付けへの心付けなど、花嫁が負担する場合は花嫁の名前だけでも構いません。
袋にはお渡しする相手の名前を記入しないので、心付けを渡す相手の名前を書いた付箋を貼っておくことをおすすめします。
心付けは現金じゃなくてもOK!お礼の手紙を添えたお菓子を代わりに
心付けを断られても、やっぱり感謝の気持ちを伝えたいという新郎新婦は、心付けの代わりに品物で伝えると良いでしょう。
ホテル・式場側のルールで心付けを渡せなかった場合、こんな渡し方がオススメ。
- プランナーと一緒に写った写真と手紙を添え、新婚旅行のお土産を送る
- スタッフ全員で取り分けて食べられるよう個別包装されたお菓子を渡す
式場スタッフなど複数人宛てであれば、分けて配りやすい菓子折りや気持ちのこもった手紙が嬉しいものです。
ハネムーン以降に渡すなら旅行先の銘菓も喜ばれそうですね。
菓子折りにも一筆入れておくとより嬉しい贈り物になりますよ。
主賓、乾杯挨拶、余興、友人スピーチへのお礼の金額
特に感謝の気持ちを伝えたいゲストに対して渡す現金は、「心付け」ではなく「お礼」としてお渡しします。
賓や乾杯挨拶を頼むような目上の立場の人だけでなく、余興やスピーチをしてくれた友人ゲストに対してもきちんとお礼をするのがマナーですよ。
相手別!お礼の金額相場
渡す人 | 金額相場 |
---|---|
仲人・媒酌人 | 10万~20万円 |
主賓や乾杯挨拶 | 1万円以上 |
受付(友人や同僚) | 3,000円~5,000円 |
司会(友人の場合) | 2万~3万円 (ご祝儀も辞退) |
カメラマン(友人の場合) | 1万~3万円 (ご祝儀も辞退) |
スピーチや余興を依頼した友人 | 2,000円~3,000円 (小道具代も負担) |
ブーケやウェルカムボードを作ってくれた友人 | 1万~2万円 (材料費も負担) |
結婚祝いをもらった方 | もらった金額の半額~6割ぐらいの内祝いの品 |
お礼は「お車代(交通費)」という名目で渡すこともありますし、「お礼」と「お車代」と2つの封筒に分けて渡すケースもあります。
司会やカメラマンなど、友人が引き受けてくれた場合でも「友人だから…」と甘えず、きっちりとお礼するようにしましょう。
披露宴の食事もとれないことがほとんどですから、ご祝儀も辞退するのが常識です。
仲人・媒酌人へのお礼は必須
縁談(お見合い)・結納からお世話になった「仲人」、結婚式当日に「媒酌人」を務めてくれた上司や恩師へのお礼は、特に気を遣いたいもの。
●仲人へのお礼
結納が終わった時点で新郎新婦からお渡しする「御祝儀」がお礼となります。
御祝儀は結納金の1割程度で、大体10~20万円が相場。
この他にも、結納が終わってから祝い膳を囲まない場合は、仲人夫妻二人分の食事代「御酒肴料(ごしゅこうりょう)」(2万円~3万円程度)を包み渡します。
結納・結婚式当日の「お車代(交通費)」も忘れずに。
● 媒酌人へのお礼
いただいた御祝儀の倍返しが常識で、金額としては10万円~20万円が相場。
そのほか結婚式当日のお車代(交通費)も渡しましょう。
また仲人や媒酌人には、後日手土産を持って改めてお礼に伺うカップルも多いようです。
お車代の金額相場
遠方からご招待するゲストには、交通費と宿泊費を半額~全額を負担します。
ただし遠方のゲストではなくても、新郎新婦が以前に参加した結婚式で、交通費を全額(半額)負担してもらったという経験があるゲストへは、同じようにお車代を準備しましょう。
一方で「交通費を出せない代わり、ご祝儀は辞退します」とゲストに伝え、参列してもらった先輩カップルもいます。
交通費の負担額についてはゲストとの関係性によってさまざまですが、いずれにしても招く側から先に、負担する額をゲストに伝えましょう。
まとめ
- 心付けはお世話になったスタッフに渡すもの
- ゲストに渡す「お礼」「お車代」と「心付け」は意味が違うので使い分けよう
- 心付けを渡した先輩カップルは50%未満
- 心付けはホテル・式場のサービス料に含まれていることもある
- 心付けの代わりにプレゼントを渡すケースも多い
お世話になった方へ心からの気持ちを伝えられる心付けも結婚式を開く上でぜひとも準備しておきたいものです。
渡すタイミングや金額の相場を参考に、当日の混乱を招かないよう入念な準備で対策しておきましょう。心付けを渡さないスタイルであっても、せめて一言お礼が言えると気持ちも晴れやかな式になります。
気配りを最後まで絶やさず、素敵な結婚式にしましょうね。