披露宴の席順(席次表)の決め方。テーブルの形・ゲスト別のマナー
披露宴の際の席順(座席配置)には、実はさまざまなマナーが存在します。
席次は、招待客に披露宴を楽しく過ごしてもらうのが大切なポイントなので、結婚式の主催者として常識的な配置をしたいもの。
二人の結婚式を機に招待客同士で新しいつながりができるケースも♪
招待する主賓、上司、友人、同僚など、すべての招待客が気持ち良く過ごせるための席次をおさらいしておきましょう。
この記事のポイント!
- 親族・ゲストの席順の決め方
- 席次を決める際の注意点やマナー
- 席次表に明記すること
披露宴の席順(席次)の決め方、基本中のきほん
1.席順は「新郎新婦との関係」によって決める
披露宴における席次、つまり席の順番は新郎新婦との関係性の近さによって決められます。
披露宴では新郎新婦の座る高砂席に近い方の席を「上座」と呼び、遠い方の席を「下座」と呼びます。また下座の最後尾にあたる席を「末席」と呼びます。
上座であるメインテーブルの近くから順に、このような順番にするのが基本。
- 主賓
- 上司や恩師
- 職場の先輩
- 友人や同僚
- 親族
親族が末席となる理由は、他の来客をもてなすホストの立場でもあるためです。
ただし、これらの席次マナーはあくまでも原則であり、親族間の関係性(仲の良さ・悪さなど)を考慮して若干ずらすといった場合もあります。
2.左側に新郎、右側に新婦の親族を配置する
披露宴において新郎新婦が座る席を「高砂席」と呼びますが、この高砂席の向かって左側に新郎が、右側に新婦が座るのが一般的です。
そして会場全体から見て、新郎のいる左側のテーブルには新郎側のゲストと親族を、新婦のいる右側のテーブルには新婦側のゲストと親族を配置するようにします。
ただし、両家の人数に差がある場合など、やむを得ず同テーブルに新郎側と新婦側の親族が同席をすることも。
この場合も、同テーブルの左側に新郎側、右側に新婦側を配置するようにしてください。
都道府県によって席順がちがう!?
近年では、両親を上座に、なおかつ高砂席に最も近い席に座らせるというケースも増加しています。
これは両親に対して感謝の意を示すため。
地域によっても違いがあり、北海道や東北、沖縄では、最も近い席に両親を最も前の席に座らせるのが一般的なマナーとなっているんですよ♪
夫婦で出身が異なるカップルは、どちらのエリアで結婚式を挙げるのか?ということを考えて、ご両親にも相談しながら席順を決めるのがオススメ。
披露宴の席順「上座・下座」ルールは?
結婚式では丸テーブルをバランスよく配する「丸テーブル散らし型」と、長テーブルをつなげた「長テーブルくし型」が一般的です。
披露宴のテーブルのスタイルによって、ゲストの席順の決め方は違ってきます。
ただし席次の決め方は、披露宴会場が丸テーブルの場合でも、長テーブルの場合でも「新郎新婦の高砂席に一番近い最前列が上座」という基本ルールは同じです。
披露宴会場によって、どちらのテーブルスタイルかある程度決まっていますので、変更を希望する場合はなるべく早めに相談しましょう。
丸テーブル(円卓・ちらし型)の場合の席次マナー
多くの披露宴会場で採用されているレイアウトで、もっとも一般的な座席配置。
ひとつのテーブルに座る人数やテーブルの数を調整することにより、幅広い人数に対応できるメリットがあります。
同じテーブルについた招待客の顔も見えやすいので、長テーブルよりも会話が弾みやすいでしょう♪
ただ、メインテーブルの新郎・新婦に顔を向けたい時、席を動かし角度を変える必要があります。
高齢の来賓によっては負担になるので、まっすぐ座ったまま新郎新婦が見える席に着けるよう、順番を配慮してくださいね。
もちろん、テーブル内でも上座・下座があるので注意が必要!
- 新郎新婦に近い位置が、上座(上図「主賓・上司」のテーブルなら、「1番」が主賓)
- 新郎新婦に遠いほど、末席・下座(基本的に両親が座る)
また1つのテーブル内でも、父方の親族が上座に、母方の親族が下座に座ることが多いよう。
ただ高齢者や子ども連れのゲストがいる場合は、両親に相談をした上で席次を検討するようにしましょう。
長テーブル(くし型)の場合の席次マナー
同じ面積の会場でも、「丸テーブル散らし型」よりも多くの人数を収容できるのが、長テーブル(くし型)の最大のメリットといえます。
丸テーブルよりも招待客同士は話しづらいかもしれませんが、クラシカルな雰囲気になるのが特徴。
格式高い披露宴を演出することもできそうです。
近年人気の「オーバル型」
近年では通常の円卓式とは別に、新郎新婦をはじめとしてすべての来賓が大きな一つの楕円形テーブルに向かって座る「オーバル型」と呼ばれる形式も人気を集めています。
オーバル型の場合も、その他の場合と同じく左側に新郎親族、右側に新婦親族を配置し、両親、兄弟姉妹、祖父母の順で中央から距離のある端(下座)に座るようにします。
結婚式のゲストは親族のみ。座席の配置方法
親族のみの披露宴・食事会の場合、新郎新婦に近い順に次のような順番になります。
- 親戚(父方の年長者から)
- 親戚(母方の年長者から)
- 兄弟・姉妹
- 祖父母
- 父
- 母
ただ、ホテルや式場で行う披露宴か、レストランで行う食事会か、また参加するゲストの人数によって席順は変わります。
今回は「円卓バージョン」と「長テーブルバージョン」と2つのパターンで席順を見ていきましょう。
親族のみの席次表:円卓バージョン
高砂席の前に親戚用のテーブル(4~6名)、その後ろに家族用のテーブル(4~6名)を配置します。
親族の中でも年長者の夫婦から順に新郎新婦に近い席次となり、いずれも両親は出入り口に近い末席となります。
ただ、丸テーブルの場合、新郎新婦に背を向けることになる席があります。
席を動かすことが不自由な年配者がいたら、高砂席が見えやすい席に替えるなど配慮してあげてくださいね。
親族のみの席次表:長テーブルバージョン
①高砂席ありで、親戚と家族のテーブルを分ける場合
高砂席の新郎側に新郎の親族のテーブルを、その横に新婦の親族のテーブルを配置します。
丸テーブル同様に、親族の年長者夫婦から順に新郎新婦に近い席に座り、末席に新郎新婦の家族席を用意します。
②高砂席なしで、ひとつのテーブルに全員が着席する場合
円卓の席次と同じように、年長者の親戚から順に新郎新婦の近い席に座ってもらうケースもありますが、新郎新婦の隣にふだん馴染みのない親戚に座ってもらうのはお互いに気を遣うことも…。
その場合は、新郎新婦の隣に両親が座るのもアリです!
新郎新婦側の席に両親や兄弟姉妹に座ってもらい、対面に親戚に座ってもらいおもてなしをするという方法になります。
この場合、新郎新婦・家族が座る席は下座となります。
披露宴の席次に迷う!こんな場合はどうする!?
新郎新婦に近しい人の配置や人間関係など、「披露宴でゲストが居心地よく過ごしてもらうにはどんな席順がよいか…」席次表作成は頭を悩ませますね。
披露宴の席次を考える際、よくある質問をまとめてみました。
面識がないゲスト同士の席次はどうしたらいい?
新郎と新婦側で、どうしても招待客数がそろわないとき、同僚や友人の席を混合にするケースがあります。
面識のない招待客同士が同じテーブルに着くことになりますから、性別や年代を揃えるなど、楽しく過ごしてもらえるよう席次を工夫しましょう。
また、一人で参列する方がいる場合は、話し上手な方がいるテーブルに配置するなど、招待客が孤立しないよう気をつけて。
お互いに話のきっかけをつかみやすいよう、席次表に招待客の説明やメッセージをひとこと添えておくのも方法のひとつです。
例)「新郎の中学時代からの親友」など
親族と友人を同じテーブルにしてもいい?
結婚式の披露宴の席順を考えていると、「親族席が空いてしまった!」「友人席がオーバーしてしまった!」ということも予想されます。
できれば、親族と友人を同じテーブルにするのは避けたいところですが、そうも言ってられない状況という場合…。
そんな時は、友人の中でも自分の家族と面識がある、面識はなくても社交的で親族ともすぐに打ち解けてくれそうな友人に親族席に座ってもらうこともあります。
その場合は、前もって友人に席次を伝え、隣席の親族のプロフィールを伝えておくようにしましょう。
夫婦で出席するゲストの席順は?離れてはダメ?
基本的に夫婦で参加してくれるゲストの席は離さず、隣になるように席を用意するのがマナーです。
席札も「夫婦だから」といって2名分まとめず、ひとりひとりに席札を用意してくださいね。
それから、席次表や席札で気をつけたいのはご婦人の肩書き。「令夫人」を添えるのを忘れないようにしましょう。
田中一郎様令夫人
田中洋子様
ただし、親戚・家族に関しては、「令夫人」や「様」は使わないのが常識です。
グループで招待する同僚や友人が、テーブルに入りきらない!
大人数のグループで招待するゲストの場合は、同じテーブルに配置するのが難しいこともあります。
1人だけが仲間はずれになることのないよう、数人単位で席を分ける工夫をしましょう。他のテーブルと人数がバラバラになってしまってもOKです。
子供(赤ちゃん)を連れたゲストは、会場外に出やすいドアのそばに
来賓の中に小さな子供を連れた方がいる場合には、万が一の場合に会場の外に出やすいようドアのそばの席に座らせるようにします。
これは子連れだけではなく、体の不自由な方や高齢者、妊婦さんがいる場合にも同じように配慮します。
また子供に関しては、司会のマイクが声を拾わないよう、マイクのある高砂席の近辺には座らせないようにすることも重要です。
席次は両親にも確認をとっておこう!
これまで紹介をしてきた点をもとに来賓の座席配置を決め終えならば、最後に両親に座席をチェックしてもらうようにしましょう。
両親は両家の親族の関係性に関し、新郎新婦が知らないような情報を持っていることがあり、「誰と誰は仲が悪いので遠ざけたほうが良い」などのアドバイスをしてもらえる可能性があります。
また場合によっては、最初からそれぞれの両親に座席表を作ってもらうという方法もあるでしょう。
披露宴の席次表の書き方(肩書き・敬称)
完成品としての席次表には、ゲストの名前に加えて、「主賓」「上司」「同僚」「友人」「新婦叔父」「新郎姪」など新郎新婦との間柄・肩書きを明記しましょう。
とくに、会社関係者の肩書きは間違えやすいので要注意!肩書きが長い場合に勝手に省略するなどはNGです。
敬称は基本的に「様」で統一します。
ただし、親と兄弟姉妹に関しては何もつけず、また未就学児童に関しては「くん」もしくは「ちゃん」とつけるようにします。
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席次表の手作りで節約可能?無料テンプレートがオススメ!
結婚式の準備でもっとも節約しやすいのがペーパーアイテム!
ウェブサイトでは、席次表やメニュー表のテンプレートを無料でダウンロードできるサイトがあり、100均の紙素材を購入して席次表を手作りしている新郎新婦はが多くいます!
ただ、席次表を作る時には、メニュー表やプロフィールブックなど、他のペーパーアイテムの構成も一緒に検討するようにしましょう。
ペーパーアイテムの構成は主に3パターンあります。
- 席次表、メニュー表、プロフィールブックの3種類を作る
- 席次表とメニュー表を一緒にする
- プロフィールブックに席次表、メニュー表もまとめて入れる
参考までに、プロフィールブックに席次表、メニュー表をすべて入れた場合の構成例をご紹介。
【プロフィールブックの構成例】
- 表紙
- 新郎新婦からのあいさつ
- 披露宴のメニュー
- 席次表
- 新郎新婦のプロフィール
- 2人の馴れ初め
- 裏表紙
オススメの無料テンプレート
- エクセルの無料テンプレートをたくさん用意している「デラウェイ」
- 無料テンプレートは全てワードで編集可能!「SEKIJI.com」
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まとめ
- 席次は新郎新婦と関係性の近い順に下座に配置していく
- 新郎側の招待客・親族は左側、新婦側の招待客・親族は右側に座らせる
- 丸テーブル、長テーブル、どちらの場合でも上記の原則を守る
- 小さな子供連れの方、体の不自由な方はドアのそばに座らせる
- 席次表は事前に両親に確認を取る
- 席次表の各来賓氏名には、新郎新婦との間柄・肩書きを明記する
披露宴で気を付けたい席順についてご紹介しました。
上座・下座などの基本的なマナーを守りつつ、ゲストに楽しんでもらえるような配置を心がけてくださいね。
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