結婚指輪の素材にプラチナが選ばれる3つの理由
花嫁さんの薬指に光る永遠の憧れ、結婚指輪。
その素材として、多くのカップルがプラチナを選んでいます。
プラチナのマリッジリングが選ばれる3つの理由と、あえてプラチナを選ばなかったカップルの理由をご紹介します。
結婚指輪の素材選びに迷っているプレ花嫁さんは、参考にしてくださいね。
この記事のポイント!
- 挙式を控えて結婚指輪の購入を検討しているカップル向け
- プラチナを選ぶメリットが分かる
- プラチナを選ばない理由もある
結婚指輪の定番素材『プラチナ』とは?特徴は?
挙式のクライマックスは何と言っても指輪の交換。感動の一瞬です。
結婚指輪は、二人が生涯を共に生きる事を誓うシンボルでもあり、その日から二人の刻む年月とともに、結婚式の時の初々しい気持ちを思い出す宝物となるでしょう。
結婚指輪の素材としてプラチナの人気は根強く、先輩カップルへのアンケート調査では、約8割がプラチナ素材の結婚指輪を選んでいます。
結婚指輪といえば、プラチナ、というイメージが強いですよね。
1. 結婚指輪にプラチナが選ばれつづける理由
実は、欧米での結婚指輪のシェアはゴールドのほうが多く、プラチナが多いのは日本の特徴なのです。
日本では、和装洋装を問わず、花嫁衣装は白が定番。
純白のウェディングドレスには花嫁の純潔を象徴する意味があると言われており、白無垢の白色も神前式における宗教的な意味があります。
日本では、白は特別な色なのです。
「花嫁の色は白。」
そう答える人が圧倒的ではないでしょうか。
そして、白く清楚に光るプラチナ。
純白の花嫁衣装に身を包んだ花嫁には、プラチナが相応しい、そう感じる人が日本には多いのでしょう。
プラチナの結婚指輪が一番人気なのは日本人の「白の美意識」のせいかもしれません。
また、上品で落ち着きのある輝きは年齢を問わず、結婚後も普段身につけていて、どんな装いにも似合うことも人気の理由です。
プラチナのシンプルさは男性にも抵抗なく着けられますね。
2. プラチナは柔らかくしなやか。指輪素材の優等生
プラチナはジュエリーの素材としても優等生。
プラチナという素材は、汗や洗剤などによって酸化することがないので日常使いに向いています。
また、シルバーやピンクゴールドなどと比べると、柔らかい素材のプラチナですが、しなやかで伸びが良いのが特徴。
そのため、繊細なデザインをほどこすことが可能で、キレイに磨き直すことで結婚当時の輝きを再現することもできるでしょう。
硬さは他の素材に劣っても、耐久性は抜群。
融点(溶ける温度)が大変高温なので、火事になってもプラチナは焼け残ると言われるほどなんですよ。
2-1. 純度の高いプラチナやゴールドは柔らかすぎる?
しかし、プラチナやゴールドなどの貴金属は、純度が高くなる(純粋で混ぜものが無い)ほど柔らかくなる性質があるので、純度100%のpt1000はジュエリーには使えません。
一般に、結婚指輪に使われているのはpt950やpt900といったプラチナで、素材の一部に、強度を高めるために他の素材を混ぜています。
合金されているのはパラジウムや銅、ルテニウムなどですね。
ゴールドも強度を増すために、一般にジュエリーとして使用されるイエローゴールド18kでは25%の比率で銀や銅が含まれています。
2-2. 合金にすると強度は増すが、ゴールドは変色のリスクがある
プラチナやゴールドは合金にすることで、強度が増し、ジュエリーなどに使えるようになります。
ところが、純金に銅を混ぜたイエローゴールドは銅の性質により、赤っぽく変色することがあります。
フェミニンな印象のピンクゴールドは、イエローゴールドよりも更に銅の含有量が多いので、同じように変色してしまう可能性があるので、温泉に入る時は外したほうがいい、とも。
その点、プラチナは合金にしても、混ぜた金属の変色を抑える性質があり、プラチナ自体も変色することはありません。
この性質は、酸やアルカリで溶け出すことが少ないということを示しています。
つまり、金属アレルギーを起こしにくい、ということでもあります。
長い年月を共にする結婚指輪ですから、色が変わらず、傷もつきにくく、金属アレルギーも起こりにくい素材として、プラチナを選ぶ人が多いのも頷けますね。
ただし、稀にプラチナアレルギーを起こす人もいるそうですから、心配な方はアレルギーテストを受けることをオススメします。
3. プラチナはゴールドよりも希少・資産価値のある貴金属
ジュエリーとしてだけではないプラチナの使い道を知っていますか?
プラチナは総産出量の60%が工業用に使われていて、自動車の排ガスを抑える浄化触媒などの地球環境を支える先端科学技術に無くてはならない「未来の貴金属」と言われています。
プラチナはこれから期待される貴金属だったのですね。
そんなわけで、資産価値としてプラチナに期待する人々もたくさんいます。
注意したいのは、プラチナは産出量と市場流通が少ないことで、取り引きの相場価格の変動が大きいという点。
ゴールドのように「安定した資産」というよりも、プラチナの「投機的な資産」として運用できるのが魅力とされています。
プラチナは、年間供給量はゴールドの19分の1。
有史以来の総生産量もゴールドの26分の1と言われ、ゴールドよりもはるかに希少な金属です。
そして、プラチナの結婚指輪1つを作るためには原鉱が1tも必要だと言われています。
このように小さな結婚指輪といえども、価値の大きさは計り知れませんね。
結婚指輪にプラチナ以外の素材を選んだ先輩カップル その理由は?
いい事ずくめのように思えるプラチナですが、それでも、プラチナ以外の結婚指輪を購入した方もいます。
プラチナを選ばなかった理由は何でしょうか。気になりますね。
優等生のプラチナにも不得意分野があるのでしょうか。
やっぱりプラチナの結婚指輪は高い!
一生に一度の買い物と言っても、予算の限度はありますよね…。
婚約から結婚式、新婚旅行、その他にも新居の準備などなど、結婚にまつわる出費は膨大。
挙式費用だけでも300~400万円程度をかけるのが一般的になっていますが、もちろんこの中には結婚指輪の購入価格は入っていません!
一般に、婚約指輪にダイヤモンドなどの宝石をあしらったものを用意するので、結婚指輪はそれよりも価格を抑えるカップルが多いようですが、プラチナは希少価値が高いので他の素材よりも値段が高くなります。
参考までに、憧れのジュエリーブランド『カルティエ』のマリッジリング(1895 WEDDING BAND)は、イエローゴールドの場合は83,700円(税込)に対し、プラチナの場合は135,000円(税込)と、同じデザインでもやや高額です。(2018年3月時点の価格)
実際に、プラチナの素材の良さがわかっていても、予算との折り合いを考えて、違う素材の指輪を選ぶカップルも増えています。
やっぱり好みで選びたい!ゴールド系の結婚指輪も人気
プラチナ以外の結婚指輪として人気なのは、やはりゴールド系。
最近では、ゴールドと銅の合金のピンクゴールドの結婚指輪を選ぶカップルも増えています。
また、プラチナのように白く輝くホワイトゴールドをセレクトするカップルも。
ゴールド系とプラチナなど、異種類の素材を合わせたコンビネーションリングも人気がじわじわ上がってきています。
ファッションリングとして日常的に指輪を着け、交際時代からペアリングを交換したりしているカップルなら、より自分らしい個性を求めて結婚指輪をおしゃれに身に着けていますね。
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ホワイトゴールドは軽くて安いけれど、経年で劣化しやすい
ホワイトゴールドは、ゴールドに銀やパラジウムなどを加えて合金としたもの。
地金も比較的白っぽいものですが、ジュエリーにするときには、ロジウムで表面にメッキを施してプラチナに似た白い輝きを実現させています。
見た目がプラチナに近いのに軽くて、宝石をあしらうなどデザイン性に優れていること、また、価格がプラチナよりも格段に安いというメリットがあります。
プラチナよりも安くて、気に入ったオーダーメイドのデザインの指輪が欲しい!というカップルにはホワイトゴールドの指輪はオススメです。
ただ、経年の劣化でメッキが割れてしまい、地金の色が出てしまうことが難点。
そして注意したいのは、金属アレルギーの可能性です。
メッキに含まれるロジウムや合金のパラジウムにアレルギーを起こしてしまうことがありますから、心配な人はアレルギーテストをしましょう。
コンビネーションの指輪にしてよかった、という声も
指輪素材は単一素材(たとえば、プラチナだけ、ゴールドだけ)が多いのですが、二つの素材を使ってデザインに変化を持たせたコンビネーション(コンビ)の指輪の人気も上がってきています。
その理由は、どんな装いにも合って飽きが来ない、両方の素材の良いところを生かせる、プラチナ単体よりも軽くて価格もリーズナブル、など。
特に、結婚後数年のカップルからは、「中年になってゴールドが似合うようになってきたので、コンビの指輪にして本当によかった」という声もあります。
ライフスタルの変化などを考慮して、結婚指輪の素材選びもプラチナにこだわらずに柔軟に考えることも必要かもしれませんね。
まとめ
- プラチナは花嫁のイメージにぴったり
- プラチナは耐久性があって素材の優等生
- 未来の貴金属として資産的魅力もあり
- それでもプラチナ以外を選ぶ理由もある
結婚指輪の定番としてプラチナが選ばれる理由を知って、自分たちが優先したいことをじっくり話し合い、二人で納得できる結婚指輪をセレクトできたらいいですね。
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