仏滅の結婚式は非常識?メリットデメリット、反対された時の説得方法
結婚式の日取りを決める際に「お日柄」「縁起」を気にする人は多いでしょう。
仏も滅する大凶日、とされる仏滅に結婚式や入籍をするなんて考えられない!という人は、親世代や年配の人たちに意外とたくさんいるかもしれません。
でも、仏滅だと式場の予約が取りやすく、割引や特典などがあるなど、メリットがたくさんあります。
大安や仏滅など六輝六曜(ろっきろくよう)の基礎知識から、仏滅結婚式のメリット・デメリットまで詳しく解説します。
この記事のポイント!
- 仏滅の結婚式を検討しているカップル向け
- 大安・仏滅など六輝六曜の基礎知識がわかる
- 仏滅結婚式のメリット・デメリットがわかる
関連記事
結婚式の日取りの決め方。カレンダーで縁起のいい日をチェック
結婚式の日取り選びに、お日柄や縁起を気にするべき?
新郎新婦本人たちは日取りに縁起を気にしなくても、人生の節目となる慶事、それも結婚式は別!と考える人も多いです。
2人だけで結婚式の日取りを決定してしまうと、両親や親族から反感を買ってしまうかも…。
結婚式が「仏滅はダメ」とされる理由
なぜ結婚式の日程選びに「お日柄」を重視するのでしょう?
昔から六輝六曜で慶事に最適な「大安」か「友引の午前中」に行うのが当然とされていて、仏も滅する大凶の日である「仏滅」に結婚式を挙げることは非常識だという考えが深く根付いているから。
昔は、結婚をするなら結納をして媒酌人・仲人などを立てるのが当たり前。
今よりもはるかに結婚式が厳粛なものと考えられていたからこそ、一生に一度の大切な日に縁起を担がないでどうする!という思いだったのでしょう。
六輝(六曜)とは?
六輝六曜とは日時・方位などの吉凶や、その日の運勢を暦に記載する暦注(れきちゅう)のひとつで、鎌倉〜室町時代あたりに中国から伝わりました。
中国では、争いごとの吉凶を決めるための占いがもとになっていたそう。
一般的に広まったのは江戸時代末期でしたが、誰が提唱したのかも不明な根拠のない暦、と考えた明治政府が「迷信だ」として使用禁止にしました。
その後、第二次世界大戦が終わってから解禁され、人々の間に深く浸透していき、現代まで深く根付いた文化となりました。
大切な孫や子どもの結婚は、縁起がいいお日柄であってほしい思いがあるもの。
当人同士は六輝六曜を気にしていなくても、今後の親戚付き合いを考え、仏滅を避けて挙式する人も多いんですよ。
六輝(六曜)は時間帯によって吉凶が分かれる
縁起がいい順に、六輝六曜の吉凶の時間帯をご紹介します。
大安(たいあん) | 終日吉。結婚式や結納に最適のお日柄 |
---|---|
友引(ともびき) | 午前中と夕方~夜が吉。昼間を避ければ大安の次にお日柄がいい。お葬式や法事には適さない。 |
先勝(せんしょう・さきがち) | 午前中が吉で午後は凶。午前中に式をスタートすれば午後にかかっても問題なし。 |
赤口(しゃっこう・しゃっく) | 11〜13時(午の刻)だけが吉。それ以外は凶。 |
先負(せんぷ・さきまけ) | 午前中が凶で午後は吉。勝負事や急用は避けたほうがいい。 |
仏滅(ぶつめつ) | 終日凶のお日柄で、結婚を始めとするお祝い事には適さない。 |
仏滅結婚式の、3つのメリット
仏滅に挙式をするにあたり、反対の意見やデメリットが多いですが、メリットの理由もみてみましょう。
1.仏滅割引がある・予約しやすい
春・秋など人気のシーズン、さらに週末ともなると、なかなか大安や友引の予約は取れません。
なかには1年以上前から予約が入っている式場もあります。
反対に仏滅は人気が少ないので予約が取りやすく、特典や30〜50%割引などがあることも多いです。
特典や割引には適用条件があることが多いので、事前に確認を!
式場にこだわりがあって、どうしてもその時期にそこで挙式したい時には、仏滅を狙うと予約が取りやすいはず。
2.他の花嫁と鉢合わせしにくい
人気の日取りだと、結婚式場では何組ものカップルが式を挙げているので、ロビーや移動の際に鉢合わせることも良くあります。
どうしてもすれ違った花嫁さんと自分を比較してしまったり、ゲストからも比べられてしまうかも…。
仏滅だと行われる式が少ないため、式場も空いています。もしかすると貸切状態かもしれません。
次のペアの予約を気にする必要もありませんし、スタッフの人員にも余裕が。サービスの質が良くなる、という考え方もできますね。
3.友人の結婚式とかぶりにくい
誰しも友人や周りの人の「結婚ラッシュ」というものはあるもの。
春や秋の週末などは、友達同士の結婚式が被ることは珍しくありません。
ゲストはどちらか欠席せざるを得ないですし、新郎新婦もお祝いしてほしい人が少なくなるのはさみしいものですね。
その点、結婚式を仏滅にすると他とかぶりにくくなるので、あえて仏滅に挙式する手もあります。
仏滅の結婚式は非常識じゃない!?2つの解釈
仏滅の解釈は2通りあります。
- 終日凶である
- 午後からは縁起がいい
2つ目は、翌日の大安に向けて運気が上がる「仏滅明け」という考え方です。
この解釈だと、仏滅でも午後からの結婚式であれば問題はありません。
また、仏滅はもともと「物滅」と呼ばれていました。
これは物がいったん滅び、新たに物事が始まる、という考え方ができます。そのため、大安よりも新しい物事を始めるのにふさわしい、という解釈も。
このように、仏滅はもともと違う言葉だったものが時代とともに変化したため、仏教とは関係ありません。
元は根拠のない暦注で、仏滅自体も元は違った意味を持つ言葉ですから、「仏滅=結婚式の日取りに適さない」と決めつける必要はないかもしれませんね。
仏滅結婚式のデメリット
仏滅の結婚式のデメリットは何といってもイメージの悪さ。
仏滅に結婚式なんてありえない、非常識だ!と考える人はたくさんいます。
親族の反対を押し切って仏滅ウェディングをすれば、印象が悪くなることも。
また、結婚後も何かある度に「仏滅に結婚式あげたからだ…」と言われ続けるなんてつらいことも。
万が一離婚、なんてことになれば「仏滅」のせいにもしたくなっちゃいますよね。
仏滅結婚式が魅力的!反対する親や親戚を説得する、4つの方法
親・祖父母世代に仏滅結婚式を反対されても、さまざまな理由で仏滅結婚式をあきらめられない場合には、次のように説得してみてはいかがでしょうか。
1.仏滅だと安いの…。結婚式費用の節約のため
結婚式の費用が、割引になるのはとても魅力的です。
親の力を借りずに自分たちのお金だけで挙式をしたいから仏滅にした、と伝えてみましょう。
大安にこだわると挙式料金が高く、その分引き出物のランクを下げる必要がある、という説明も効果的。
親世代は世間体や引き出物のクオリティを気にする人も多いからです。
2.式場の予約がいっぱいで仏滅しかなかった
週末の昼間という時間帯にこだわるのは、ゲストの負担軽減のためと強調するのもオススメ。
遠方からのゲストや小さな子どもがいる親戚なども出席しやすく、ゲストへの配慮をした選択だ、と伝えて。
新郎新婦やその両親も準備に時間がとりやすいですし、よほど仏滅に強い抵抗感を抱いている人でなければ納得してくれそうです。
3.入籍日は大安にする
結婚式は仏滅になるけれど、入籍だけは大安にするのも効果的です。
また結婚式が仏滅でも、暦注で最も縁起がいいとされている天赦日(てんしゃにち)などに重なっている日を選ぶのもオススメです。
4.知人・有名人なども仏滅結婚式だった
両親も知る知人や親戚、有名人などで仏滅結婚式を上げた夫婦の例をあげるのもいい手です。
仏滅結婚式をしても家庭円満な例があれば、不安も和らぎ仏滅への抵抗感が低くなります。
新郎新婦より少し上の年代の例が効果的です。
まとめ
- 仏滅の結婚式は縁起が悪いと考える人も多いが、解釈によって全く違う
- 仏滅結婚式は割引や特典があったり、ハイシーズンでも予約が取りやすい
- 周囲の反対にあった時は、強行せずに根気よく説得を
仏滅に結婚したからといって不幸になるわけではありません。
しかし、新郎新婦自身が何かあるたびに「仏滅だったから」と考えるようであれば、仏滅結婚式は避けた方がいいでしょう。2人でしっかり話し合って決めましょう。