神前式に友人や親族以外のゲストを呼ぶときの6つのポイント
神社などの神殿で行われる、神前式の結婚式。
教会式(キリスト教式)とは違って、親族以外は参列しないというケースが一般的でしたが、最近では、友人や知人を招いて行う神前式が増えているよう。
今回は、神前式の結婚式に友人など親族以外のゲストを呼ぶときの6つのポイントを紹介します。
この記事のポイント!
- 神前式の結婚式を考えているカップル向け
- 結婚式に親族以外のゲストを呼ぶときの注意点がわかる
- 神前式の挙式の流れがイメージできる
1. 神社・会場によって、友人が参列できる神前式もある
神前式の結婚式といえば、かつては親族のみの参列というのが一般的でした。
そもそも、友人が出席することは可能なのでしょうか。
親族以外のゲストの参列については、「OKの神社・会場もあれば、NGのところもある」というのが答え。
新郎新婦が、「神前式の結婚式を仲のいい友だちにも見せたい!」と考えていたとしても、神社や会場によって断られるケースがあります。
事前に神社や会場に確認しておくようにしましょう。
と同時に、「なぜ、神前式は親族に限られているのか」、神前式の基礎知識も知っておきましょう。
神前式が親族以外の参列NGの理由
「親族以外の参列はNG」というケースでは、主に2つの理由が考えられます。
古くからのしきたりがあることから
ひとつめは、古くからのしきたりによるもの。
「神前式の結婚式は家と家の結びつきを祝うもの」という考え方から、親族以外は参加できない神社や式場があります。
たとえば、神前結婚式の式次第の中には、両家が親族となる誓いの盃を交わす「親族固めの盃」(しんぞくかためのさかずき)と呼ばれる儀式があります。
このような日本古来の儀式もあることから、神社・会場がOKな場合でも、親族の中に、新郎新婦の友人が参列することに抵抗を持つ人もいます。
神前式では大人数を収容できない会場が多いから
もうひとつは、収容人数の問題です。
神社などの神殿は、もともと大人数を収容できる造りになっていないところが多くあります。
そのため、参列できるのは親族のみに限られている場合が多いのです。
神前式に参列する親族は、祖父母・叔父叔母まで
親族だけが神前式に参列する場合は、「祖父母と親の兄弟姉妹までを招待」するのが一般的になっています。
ただ、ルールではないので、他の出席者の顔ぶれや人数などと調整しながら決めていくといいでしょう。
基本的には、「祝ってほしい人に、神前式に参列してもらう」という視点が大切です。
2. 神前式に親族以外のゲストを呼ぶ場合は、事前に説明を
神前式に友人や親族以外のゲストを呼ぶ際には、親族ばかりの神前式で友人が肩身の狭い思いをしてしまいがち。
親族には、友人のプロフィールや招待した理由(関係性)などを、きちんと説明しておいてくださいね。
また、友人には、親族にも了承をもらっていることを伝え、気兼ねなく式に参列してもらえるようにしましょう。
友人にも神前式であることを伝えよう
招待する友人の中には、「神前式の結婚式に出たことがない」という人もいるでしょう。
神前式は、教会式や人前式の結婚式とは大きく違うので、「神前式」であることを前もって伝えてあげてくださいね。
初めて神前式に参加する人にとっては、服装やマナーなど不安な点がたくさんあるはず。
当日の流れなどついて丁寧に伝えることで、ゲストも安心して参列できるでしょう。
3. 招待状には神前式を明記して、付箋で挙式参列のお願いを
神前式の場合、招待状の作成ではどのような点に気をつければいいでしょうか。
まず、招待状の中に、神前式であることを明記します。
そして、神前式の挙式から参列してほしいゲストには、付箋で場所や集合時間などを伝えることになります。
招待状の中に、新郎新婦の両親からの一言が添えてあると、挙式から参列する友人も安心してくれそう。
謹啓 皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます
このたび 〇〇〇様のご媒酌により
私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては お世話になっている皆様をお招きして
ささやかながら披露の宴を催したいと存じます
お忙しい中と存じますが
ご出席くださいますよう ご案内申し上げます
敬具
平成□年□月吉日
新郎の名前
新婦の名前
記
日 時 平成△年△月△日(△曜日)
挙 式 △時(神前式)
披露宴 △時
場 所 △△△△△△△△(住所・電話番号)
ご多用中のところ誠に恐縮に存じますが
若い二人のためにお励ましをいただきたく
私どもからもよろしくお願い申し上げます
新郎両親名
新婦両親名
誠にお手数ながらご都合のほどを同封のはがきにて〇月〇日までに
ご一報下さいますようお願い申し上げます
誠に恐れ入りますが 挙式にもご列席賜りたく
当日は〇時〇分までに お越しくださいますようお願い申し上げます
場 所 △△△神社(住所・電話番号)
神前式と明記されていれば、挙式は親族のみの出席と理解してもらえるのが一般的とされてきましたが、最近では、受け取った側が「挙式から?それとも披露宴だけ?」と迷ってしまことも。
そこで、披露宴から参加してもらうゲストに対しても、「披露宴からお越しいただけますようお願い申し上げます」と付箋をつける人も。
また、挙式から参加するゲスト用と、披露宴から参加するゲスト用と2パターンの招待状を用意する新郎新婦もいます。
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4. 神前結婚式の流れをゲストにも伝える
神前式の結婚式には、教会式や人前式にはない特徴があり、聞きなれない専門用語もたくさん使われます。
神前式の一般的な流れを新郎新婦がまずは理解して、挙式から参列してくれる友人にも伝えるようにしましょう。
1.参進の儀(さんしんのぎ)
雅楽の演奏が流れる中、斎主や巫女に先導された新郎新婦、両親、親族が神殿に向かいます。
2.入場
新郎新婦、両親、親族と、血縁の強い順に入場します。参進の儀に参加しない親族や他のゲストは最後に入場します。
3.修祓の儀(しゅうばつのぎ)または(しゅばつのぎ)
心身を清めるため、斎主からのお祓いを受けます。
4.祝詞奏上の儀(のりとそうじょうのぎ)
斎主が祝詞を読み上げ、両家の結婚を神前に報告します。
5.三献の儀(さんこんのぎ)
「三三九度の盃」とも呼ばれる儀式で、新郎新婦が三つの盃で御神酒をいただき夫婦の契りを交わします。
6.誓詞奏上(せいしそうじょう)
新郎新婦が二人で神前に進み、誓いの言葉を読み上げます。
7.玉串奉奠(たまぐしほうてん)
新郎新婦が神前に玉串を捧げ、二礼二拍手一礼をします。
8.指輪交換
新郎から新婦、新婦から新郎の順に指輪を交換します。
9.親族固めの盃(しんぞくかためのぎ)
親族が一同でお神酒をいただく儀式。「親族杯の儀」(しんぞくさかずきのぎ)とも呼ばれます。
10.斎主挨拶
式が滞りなく終わったことを斎主が報告します。
11.退場
一同、退場します。
友人は「親族固めの盃」を見ているだけが一般的
親族固めの盃(親族杯の儀)では親族一同が盃を交わします。
では、その間、友人のゲストはどのようにしていたらよいのでしょう?
多くの会場では親族とその他のゲストの席が分けられているので、友人ゲストは儀式を見るだけというのが一般的。
参列する友人にとっては不安に思う点なので、事前に説明しておくといいでしょう。
5. 挙式後の披露宴や食事会には近場を選んで
ホテルウェディングや専門式場の場合、挙式後の食事会や披露宴は、施設内に会場があるところが多いですが、神社でも、レストランや会館が併設されているところがあります。
中には、「神社での挙式の後、お気に入りのレストランで食事会を開きたい」という新郎新婦も。
ただ、挙式に参列してくれたすべてのゲストが移動するとなると、かなりの人数になります。距離の離れた披露宴会場は避けたほうが無難といえるでしょう。
出席者の負担を減らすことを考えるなら、なるべく近い披露宴会場を選んでくださいね。
どうしても神社と披露宴会場が離れてしまう場合は、タクシーや送迎バスの手配をしておくのがマナーです。
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6. ご祝儀をいただくタイミングは、食事会・披露宴の前が一般的
親族以外の友人を神前式に呼ぶ場合、ご祝儀をいただくタイミングにも迷いますよね。
神前式の場合、ご祝儀の受付は、食事会や披露宴が始まる前というのが一般的です。
ただし、挙式後すぐに食事会や披露宴が始まるなど、通常の受付時間では難しいこともあります。
その場合、挙式の前に受付を済ませるケースも。
当日の混乱を防いだり、参加者や受付担当者に迷惑が掛かったりしないように、わかりやすいスケジュールを設定するようにしましょう。
まとめ
- 古いしきたりがあることから、「神前式は親族のみの参列」としている神社もある
- 神社・会場によっては、親族以外のゲスト参加をOKにしているところもある。
- 神前式の結婚式に友人を呼びたい場合は、親族の了承を得ることが大事!
- 神前式の結婚式であることを招待状で伝え、挙式に参列してほしい友人には付箋で伝える
以上、神前式に友人や親族以外のゲストを呼ぶときの6つのポイントをご紹介しました。
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