知らないと恥ずかしい!花嫁の手紙『正しい敬語』の使い方【例文】
披露宴の定番演出である、花嫁の手紙。
両親への感謝の気持ちをつづった手紙を、花嫁が読み上げる感動のシーンです。
この花嫁の手紙、どんな言葉遣いで書いたらいいのでしょうか?
両親宛てだから気持ちを伝えやすいタメ口?それとも結婚式というかしこまった席だから敬語?
花嫁の手紙の正しい言葉使いについて説明します。
花嫁の手紙の言葉遣いは敬語?タメ口(タメ語)でもOK?
花嫁の手紙(新婦の手紙)は、敬語使って書くのが一般的。
「~だよ」「~だったね」など、部分的にタメ口を混ぜることも多いです。
「親宛てに書くものなんだから、全部タメ口(タメ語)でOKでしょ」と決めつけるのはNGです。
花嫁の手紙は「ですます」の丁寧語で書くのが基本
花嫁の手紙は、基本的には「ですます」調の丁寧語を使います。
披露宴は家族以外のゲストも大勢出席しています。
その前で、親に宛てた手紙を読むわけですから、スピーチをするのと同じこと。
聞く相手が不快な気持ちにならないよう、丁寧な表現を心がけましょう。
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【丁寧語・尊敬語・謙譲語】花嫁の手紙で注意すべき、敬語の基礎知識
敬語の使い方について、おさらいしておきましょう。
敬語は相手に敬意を表すための方法の1つ。
相手を敬う、思いやる気持ちも忘れずに。
敬語は大きく分けて「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の3つがあります。
それぞれに使い方があるので、誤った敬語を使うのは恥ずかしいですよ!
丁寧語(ですます調)
- 聞いてくれる人に対して、言葉を丁寧に表現するもの
- 語尾に「です」「ます」を付ける
- 単語のあたまに「お」「ご」を付ける
ポイント!
聞いてくれるゲストのことを考えよう
花嫁の手紙は、両親をはじめとする家族に直接語りかけるもの。
とはいえ、それを聞いてくれるゲストに対して失礼のないよう、丁寧語を使うのが基本です。
例)ありがとうございます/手紙を読みます/お食事/お酒
尊敬語
- 相手の動作に対して使い、敬意を表す
- 自分や自分と同じ立場(身内)にある人には使わない
ポイント!
自分の家族には尊敬語を使わない
自分自身に対してはもちろん、身内(家族や新郎)に対しても尊敬語は使いません。
相手の両親は、親しさに応じて判断して。
実の親子のように仲良しという間柄でなければ、尊敬語を使った方がいいでしょう。
例)お会いになる/おっしゃる/お聞きになる/食事を召し上がる
謙譲語
- 自分の動作に対して使い、相手を高め敬意を表す
- 相手の動作には使わない
ポイント!
自分を下げて相手を敬う
新婦の手紙では、自分(花嫁)の動作に対して使います。
尊敬語と間違いやすいので、特に注意が必要です。
例)ご挨拶に伺う/申し上げる/食事をいただく
【例文&添削】花嫁の手紙、間違えやすい敬語の使い方
花嫁の手紙を書く時に、間違いやすい敬語をまとめました。
自分の手紙と照らし合わせてくださいね。
1.自分自身や両親に尊敬語を使ってしまう
私がお会いになった
→私がお目にかかった/私がうかがった
私が以前お聞きした
→私が以前伺った時に
お父さんが私をお叱りになった
→お父さんが私を叱ったこと
お母さんが作ってくださったご飯
→お母さんが作ってくれたごはん
お父さんはいつも○○とおっしゃっていました
→お父さんはいつも言っていました
2.尊敬語を使うべき相手に謙譲語を使ってしまう
課長が○○さんに申し上げた
→課長が○○さんにおっしゃった
○○さんのご両親が参られた
→○○さんのご両親がいらっしゃった/お見えになった
3.二重敬語にも要注意!
丁寧に書かなきゃという気持ちばかり先行して、一つの言葉に二つの敬語を使う「二重敬語」にならないように注意して。
○○部長様
→部長の○○さん/○○部長
先生はいつもおっしゃっておられました
→先生はいつもおっしゃっていました
先生がおいでになられました
→先生がおいでになりました
お家に伺わせていただきます
→お家に伺います
4.このタメ口(タメ語)はNG
気持ちを伝えやすいからといって、両親の手紙の時にまさに普段どおりのタメ口(話し言葉)はNG!
話しかけるような口調ならOKですが、以下のような言葉遣いはよくありません。
言葉遣いだけでなく、語尾を妙に伸ばしたりしないよう、注意してくださいね。
たっちゃんと海へ行った時はマジで楽しかったよね~
→○○さんと海へ行った時は本当に楽しかったね
お父さんが「娘はやらん」と言った時は、めっちゃドン引きしたわ(笑)
→お父さんが「娘はやらん」と言った時は本当にびっくりしたんだよ
今日の私はやばいくらいに幸せだよ
→今日、わたしはとっても幸せです
両親や兄弟など、呼び方に関する注意点
手紙の中に登場する人の呼び名にも注意が必要です。
両親は、パパママではなくお父さんお母さんが基本
両親に対しては「お父さんお母さん」と呼びかけるのが基本。
「お父さん」「お母さん」自体が丁寧語でもあります。
普段は「パパママ」でも、この時は「お父さんお母さん」で。
新郎や友人は、あだ名ではなく○○さん
手紙に登場する新郎や友人、同僚は呼び名でなく、○○さんと呼びます。
- 新郎…名前にさんづけ
- 友人・先輩…苗字にさん付け
いつも通りに呼びたい時は、最初に断りを入れる
普段はパパママと呼んでいる人が、結婚式でいきなり「お父さんお母さん」では、お互い感情移入できないかもしれません。
友人に対しても、普段通りに呼んだ方が気持ちが伝わると感じるなら、文章の書き出しの部分にことわりを入れましょう。
(例文)
本日はご多用のところ、私たちのために披露宴にお越しいただき、本当にありがとうございます。
私ごとですが、少しお時間をいただいて、両親への手紙を読ませていただきます。
親しみを込めて、普段どおりに呼ばせてください。
パパ、ママ、今日まで本当にありがとう。……
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敬語を使う必要性は理解できるけど、やっぱりよそよそしい、もっとカジュアルで親しみやすい文章にしたいと感じる花嫁さんもいるかもしれませんね。
その場合は、部分的に普段どおりの言葉使いや方言を入れることをオススメします。
花嫁の手紙の構成を確認!
花嫁の手紙の基本的な構成は以下のとおり。
- はじまりのあいさつ
- 家族や友人とのエピソード
- 未来への決意
- 結びのあいさつ(締めの言葉)
このうち、「2.家族や友人とのエピソード」の部分で、タメ口を織り交ぜてカジュアルにしてみましょう。
ゲストに向けた挨拶文の個所では、丁寧な言葉を心がけたほうが手紙が締まりますよ。
部分的にタメ口や方言を使うとナチュラル&感動的に
丁寧語を使用するのが基本ですが、地方出身者は部分的に方言を織り交ぜてみては?
普段は標準語でも、手紙で「なまり」や方言などを入れると、本音が伝わって感動的になりますよ。
最後に一言だけ「ほんまおおきに」といった方言を口にするのもオススメです。
まとめ
- 花嫁の手紙は、基本的に丁寧語を使って書く
- 「パパママ」など、普段通りの言葉を使ってもOKだが、手紙に最初にことわりを入れるのがオススメ
- タメ口や方言は部分的に使うと不自然にならない
- 始まりと終わりの挨拶文は、きちんと敬語を使うと締まる
花嫁の手紙は、会場全員が注目する披露宴最大の山場です。
これから家庭を持つものとして、ゲストや両親に対して恥ずかしくない言葉遣いを心がけましょう。