婚姻届にはどんなはんこを押す?押し間違えたときの直し方は?
大切な婚姻届でミスをして書き直し、なんてことは避けたいもの。
住所や本籍の書き方など困るポイントはいくつかありますが、実はハンコも間違えやすい箇所なんです。
ミスして再提出が必要、なんてことにならないよう、婚姻届に使っていい判子の種類や押し間違えたときの対処方法などを解説します。
婚姻届へは、誰がどんなはんこを押す?
婚姻届にはんこを押す欄は4つあり、新郎新婦と証人2名がそれぞれ捺印をします。
では誰が、どんな判子を押すか詳しく解説していきます。
新郎新婦は旧姓の印鑑を
新郎新婦は旧姓の印鑑を、一番下にある「届出人署名押印」の欄に押しましょう。
婚姻届を書いている時点では苗字が変わっていないので、新姓の印鑑を押すのはNGです。
届出人、証人のはんこが同じになったらダメ
婚姻届には合計で4つのはんこを押しますが、これらは全て別の印鑑を使わないといけません。
たとえば両家の父親に証人を頼む場合、新郎(新婦)と新郎父(新婦父)は同じハンコを押してはダメなんです。
別のハンコを使っていても、印面が似ていると不受理になるリスクがあるので、注意してください。
婚姻届の印鑑はいつから廃止されるのか
行政手続きのデジタル化推進に伴い、2021年9月から婚姻届の印鑑は省略してもOKになりました!
ちなみに今回の法律改正では「届出人の意向により,届書に任意に押印することは可能」とされているので、今まで通り押印して婚姻届を提出しても問題ありません。
判子ならなんでも良い?婚姻届に使える印鑑の種類
ひとくちに印鑑といっても利用目的に合わせて、いくつかの種類に分類できます。用途に合わせて、大きさや字体を変えるのが一般的です。
- 実印…法的効力をもち、不動産購入時などに使う
- 銀行印…金融機関の手続きで使う
- 認印…日常生活や仕事で使う
なおシャチハタはゴム製のインク式印鑑のこと。三文判もよく聞く言葉ですが、こちらは安物のハンコという意味を持っています。
シャチハタも三文判も大量生産品なので、実印や銀行印として使うのはセキュリティ上危険があります。
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結婚が決まったら新姓の印鑑を準備!花嫁向け、はんこの基礎知識
100均のはんこもOK、ただしシャチハタは不可
婚姻届でシャチハタは利用できません。認印のように朱肉を使う印鑑を押しましょう。
朱肉を使うはんこであれば、100均のものでも婚姻届は受理されます。
ちなみにシャチハタは印面が摩耗したり経年劣化したりするので、たいていの契約書類、行政書類での利用がNGとなっています。
名前のみ、フルネームのはんこも使える
印鑑に彫ってある名前について、特に決まりはありません。
苗字だけ、下の名前だけ、フルネーム。どのはんこでも婚姻届は受理されますよ。
婚姻届のハンコを押し間違えたときの対処方法
婚姻届の記入、最後の最後で判子を押し間違えた!
こんなときはどう対処すれば良いのでしょう。
かすれた、薄い、にじんだ、逆さま…。失敗した押印でも受理されるのか
編集部が渋谷区役所へ問い合わせたところ、婚姻届の押印義務がなくなった現在は、はんこをミスしていても受理されるとのこと。
つまり押印で失敗したからと言って、無理に押し直しをしたり婚姻届の書き直しをしたりする必要はありません!
もしも訂正をしたい場合は、押し間違えた捺印を二重線で消し、その横に改めてはんこを押し直しましょう。
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「捨印」とはなにか
婚姻届には「捨印」を押しておくのが一般的。
捨印とはあらかじめ押しておく訂正印のことで、書類を修正手続きするときの手間を減らす役割を持っています。
婚姻届などの書類に捨印が押されていると、書類記入者以外の人が簡単なミスを訂正できるようになります。修正のために新郎新婦が役所へ出向く必要がなくなるので、効率よく事務手続きが進められます。
なお役所の人が訂正をするときは事前に連絡があり、勝手に修正されることはないので安心してくださいね。
捨印を押す場所
捨印を押す場所に明確な決まりはありません。新郎新婦も証人も、基本的には欄外の好きな場所に捺印して、「※捨印」と書き添えておきましょう。
婚姻届のフォーマットによっては、左のほうに届出人用の捨印欄が用意されています。「字訂正 字加入 字削除」と書かれたスペースがあれば、そちらが捨印を押す場所になります。
外国人と国際結婚するときの印鑑事情
海外ではサインが一般的なので、判子を持っている外国人配偶者は少ないでしょう。
とはいえ婚姻届提出のためだけ印鑑をつくる必要はありません。
昔から国際結婚の場合、外国人配偶者は直筆署名があればOKとされていました。さらに現在は法改正されて、婚姻届の押印義務がなくなったので、はんこを押さなくても婚姻届は受理されます。
参考:川崎市:日本人が外国人と結婚する場合の手続方法について知りたい。
【確認】婚姻届の提出に必要なもの
婚姻届を完璧に仕上げたら、提出に必要な持ち物も確認して、スムーズに受理してもらいましょう!
- 記入済みの婚姻届
- 戸籍謄本(本籍地と別の役所へ提出するとき)
- 訂正用の旧姓印鑑(婚姻届へ押したもの)
- 本人確認書類
各種名義変更手続きもまとめて行う場合は、マイナンバーカードやパスポートなども必要になってきます。
名義変更については下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せて確認してくださいね。
まとめ
- 婚姻届は新郎新婦と証人2人、合計4つのはんこを押す
- 2021年9月から、印鑑がなくても婚姻届が受理されるようになった
- 三文判はOKだが、シャチハタはNG。朱肉を使う判子を押そう
- ハンコを押し間違えたままでも、婚姻届は受理される
- 捨印とは事前に押す訂正印のこと。捨印を押して修正の手間を減らそう
婚姻届へ押すはんこについて、まとめました。
戸籍に関わる書類なので、婚姻届の記入にはかなり気を使います。
ミスをして書き直しや不受理にならないよう、落ち着いて書きましょうね。