引き出物に入れる「引き菓子」とは?基本マナー&おすすめ8選
結婚式の引き出物にはたいていの場合、お菓子(引き菓子)が入っていますよね。
この引き菓子、いざ自分たちの結婚式で選ぼうと思うと、「どんなものを選べば喜んでもらえる?」「注意するマナーはある?」など悩むことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、引き出物の引き菓子にポイントを当てて解説をします。
引き出物に入れる引き菓子とは?縁起物、プチギフトとの違い
結婚式では、引き出物として「メインの引き出物(食器など)」「引き菓子」「縁起物」の3品を渡し、さらにお見送りでプチギフトを贈るのが一般的です。
このうちの引き菓子は、「幸せのおすそ分け」「ゲスト家族へのお土産」という意味があります。
引き菓子と混同しやすい縁起物とプチギフトにも、それぞれに意味が込められています。
- 縁起物…門出を祝う、古来からの贈りもの
- プチギフト…新郎新婦から贈る、感謝のしるし
このように贈り物をする目的が違うので、品物に合った予算設定やアイテム選びをする必要があるんです。
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披露宴の引き菓子は、贈り分けしなくてもOK
結婚式の引き出物を贈り分けるなら、引き菓子ではなくメインの引き出物(カタログギフトなど)のランク・金額を変えるのが一般的です。ですから、引き菓子で更に贈り分ける必要はありません。
ただし男性と女性では食べ物の好みが違います。余裕があれば、引き菓子も贈り分けすると丁寧ですし、ゲストに喜んでもらいやすくなります。
結婚式の引き菓子、相場はいくら?親族に贈る場合の予算は?
「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」によると、引き菓子の平均購入金額は1,300円。なおかつ77.4%の先輩花嫁は1,000円~2,000円の品物を選んでいます。
引き菓子の価格を決めるときに「ご祝儀の多い親族へ贈る分は、予算を高くするべき?」と悩むこともあるでしょう。
引き出物の贈り分けをするときは一般的に、メインの引き出物のランクを変えることで対応します。ですから親戚に贈る分の引き菓子だけ、予算を高くする必要はありません。
自分たちで引き菓子を用意するなら、持ち込み料に注意
節約やこだわりのために、自分たちで引き菓子を用意するカップルもいますよね。
結婚式場提携でないショップで引き菓子を注文すると、「保管管理のための費用」として持ち込み料が請求されがちです。
引き菓子の持ち込み料は1個あたり300円~500円が相場です。
基本的に持ち込み料はメインの引き出物、縁起物、プチギフトのそれぞれに発生します。なので総額で考えると、かなり高額な持ち込み料が請求されるかも。
【例】各持ち込み料が、1個あたり500円の場合
- ゲスト30人なら 30人×4品×持ち込み料500円=総額60,000円
- ゲスト50人なら 50人×4品×持ち込み料500円=総額100,000円
引き出物で節約するなら、宅配(引き出物セット)がおすすめ
結婚式場へ搬入するわけではないので、引き出物宅配を使えばたいていの式場では持ち込み料がかかりません。
ほかにも、新郎新婦が引き出物を使うメリットはたくさんあります。
- セット価格で割安なことがある
- 豪華な外箱がつくことも
- 選択肢が決まっているので、品物選びの手間が減る
重い引き出物を持ち帰る必要がないので、引き出物宅配はゲストにとっても嬉しいサービスといえます。
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おしゃれ&定番!引き菓子で人気の洋菓子・和菓子 8選
引き菓子を決めるときは、定番品や自分では買わない高級品を選ぶと、喜んでもらいやすいですよ!
人気かつ定番の引き菓子を、洋菓子と和菓子それぞれ4種類紹介します。
※掲載情報は2021年5月時点のものです。
バウムクーヘン
バウムクーヘンは、引き菓子の定番かつ花嫁さんに一番人気なお菓子です。
年輪のような見た目が縁起がいいこと、好き嫌いが分かれにくいところが人気を集めています。
【編集部のおすすめ】
上品な甘さが美味しい「パティスリーキハチ」バームクーヘン 5個入(税込1,296円)
バウムクーヘンの名門「ユーハイム」KJバウムクーヘンシャイベン10(6個入り 税込1,080円)
ケーキ類
パウンドケーキやクグロフなどの、日持ちするケーキも人気の高い引き菓子です。
自分ではちょっと買いづらいもの、例えば有名店のスイーツやドライフルーツたっぷりのお菓子がオススメです。
【編集部のおすすめ】
フルーツがたっぷり「千疋屋総本店」フルーツケーキ 5個入(税込1,080円)
クッキー・ビスケット
老若男女問わず好きなお菓子といえば、クッキーやビスケットがありますね!
日持ちするうえ、他の焼き菓子よりかさばらないところも嬉しいポイントです。
マドレーヌなどの焼き菓子
華やかな見た目の商品が多いので、女性ゲスト用の引き菓子にぴったりです。
なおプチケーキのなかには日持ちしない商品もあるので、賞味期限のチェックを忘れずに!
【編集部のおすすめ】
しっとり美味しい&可愛い「アンリ・シャルパンティエ」マドレーヌ 8コ入り(税込1,080円)
紅白まんじゅう
引き菓子として和菓子を贈るなら、紅白まんじゅうが定番品として挙げられます。
見た目のおめでたさと、しつこくない甘さはきっと万人受けします!昔ながらの引き菓子なので、親族や年配ゲスト用にも丁度いいでしょう。
【編集部のおすすめ】
甘さのしつこくない「塩瀬総本家」紅白塩瀬饅頭(12個入)(税込1,674円)
ようかん
ようかんも、贈り物として定番の和菓子です。砂糖が貴重品だった昔は、ようかん=特別な日の贈り物だったので、引き菓子として用意すれば祖父母世代も喜んでくれるはずです。
栗入りのようかんなら、見た目も豪華で高級感があります。
【編集部のおすすめ】
ようかんといえばココ!「とらや」小形羊羹 5本入(税込1,620円)
栗羊羹で有名「なごみの米谷」極上ひとくち羊羹5本詰(税込1,150円)
金平糖
金平糖はなんといっても、見た目の華やかさが魅力的!
また完成まで長い時間をかけることから、2人の結びつきが長く続くよう、願いを込める意味もあるそうです。
ちなみに金平糖は、明治時代以降皇室の引き出物としても使われています。
【編集部のおすすめ】
専門店ならではの美味しさ「緑寿庵清水」二種詰め合わせ(税込1,382円)
あられ
小ぶりで愛らしい見た目と、味のバリエーションが多いところが魅力です。
甘くないので男性用の引き菓子にもちょうどいいですね。
なお煎餅は避けたほうが無難です。パキッと「割れる」ので、人によってはお祝いの場にふさわしくないと考えます。
【編集部のおすすめ】
パッケージも可愛い「麻布十番あげもち屋」花キューブ詰合せ 4個セット(税込1,296円)
高級感バツグン!「赤坂柿山」赤坂慶凰 金缶(税込1,080円)
引き菓子を決めるときに注意するポイント
引き菓子は、結婚式へ招待されたゲストが期待しているポイントのひとつ。招待客をがっかりさせないよう、いくつか注意することがあります。
常温保存OKかつ日持ちするものを選ぶ
引き菓子は、常温保存OKで日持ちする品物を選んでください。
全てのゲストが、挙式当日に引き菓子を食べきれるわけではありません。
また夏の日差しや暖房の暑さでも痛まないような、焼き菓子などを贈りましょう。
個包装されたものをチョイスする
個包装された商品を選ぶと、ゲストにとってはなにかと便利です。
- 保存がきく
- 食べきれなかったときにおすそ分けできる
- 切り分ける手間がない
1人暮らしのゲストだけでなく、家族のいるゲストへも個包装お菓子を贈ると親切ですね。
地域特有のマナーやしきたり品に注意する
贈り物にまつわる習慣は、地域によって全く違います。
周囲から常識知らずと思われないよう、事前に品物選びの注意点やタブーについて、両親やウェディングプランナーに確認しておきましょう。
地域独自のしきたり品として有名なのは、北海道の「口取り」や東海地方・名古屋の「名披露目(なびろめ)」など。
ゲストのアレルギーを確認する
最悪命に関わることなので、ゲストのアレルギーについては、よく確かめてください。
招待状の返信ハガキに、アレルギー記入欄を用意しておくと、わざわざ確認する手間がありません。
自分たちが美味しいと思うものを選ぶ
引き菓子を決めるときは自分たちで試食して、自信を持って美味しいと言えるものを選ぶのがベストです。
鯛型の砂糖菓子などは、結婚式にぴったりのおめでたさですが、「砂糖の味しかしない」と残念に思うゲストもいます。
見た目や縁起の良さは大切ですが、お菓子の美味しさも意識してみて。
引き菓子はいらない?「引き菓子なし」はマナー違反になるのか
引き菓子は必須、という決まりはありません。しかし特別な事情のない限り、引き菓子は用意したほうがいいでしょう。
「引き出物は三品目が一般的で、最低でもメインの引き出物と引き菓子の二品目にする」という考えは根強いです。
引き菓子なしにすると、入れ忘れと勘違いされたりゲストに残念な思いをさせたりするリスクがあります。
会費制結婚式は引き菓子のみにするのが一般的
会費制結婚式とは、ゲストにご祝儀ではなく一律の会費を支払ってもらうスタイルの、カジュアルな結婚式。
ご祝儀制よりゲストからいただくお金が少ないので、新郎新婦が用意する贈り物も引き菓子のみと控えめにするのが一般的です。
ちなみに会費制の場合も、引き菓子の予算は1,000円~2,000円程度で問題ありません。
引き出物の引き菓子にまつわる、よくある質問
引き菓子は冠婚葬祭でしか贈らないものなので、なじみのない人も多いでしょう。引き菓子にまつわる疑問について、まとめました。
Q1.引き菓子にも熨斗(のし)は必要?
A.両家両親が納得していれば、引き菓子の熨斗は省略しても大丈夫です。のしなしにするなら、リボンなどで包装してもらうと華やかで素敵ですよ。
ただしメインの引き出物(カタログギフトなど)には熨斗をつけるのがマナーです。
引き出物につける熨斗マナーは、下の記事で詳しく解説しています。
Q2.お菓子以外の品物を「引き菓子」として贈るのはNG?
A.引き菓子は「幸福のおすそ分け」「ゲスト家族へのお土産」なので、お菓子の代わりにデニッシュなどを贈るのもOKです。
そうは言っても、引き出物にはお菓子が入っているものという認識は強いので、まずは両親に確認をしてみて。
さらにお菓子を選ばなかった理由をカードで伝えたりすると、ゲストの戸惑いも減らせるはずです。
【メッセージカードの例】
こちらの〇〇は2人が特別な日に食べる 思い入れ深い品です
ぜひ皆様にも楽しんで頂けたらと思い 引き菓子の代わりにお贈りしました
Q3.残念に思われるのはどんな引き菓子?
- 持ち帰りが大変なお菓子
- 日持ちしないもの
- 大きすぎるお菓子
はゲストが残念に思うリスクが高いです。例えば生ケーキや食パン、ホールケーキなど。
暑さで溶けるチョコレートにも注意が必要です。
またマカロンやまんじゅうなどは、商品ごとに賞味期限がまったく違います。「このお菓子なら日持ちする」など思い込みをせず、発注前にきちんと賞味期限をチェックしてください。
Q4.夫婦ゲスト・家族ゲストに贈る引き菓子は1個でいいの?
A.引き出物は招待状1通につき1個が基本です。招待状は一世帯に1通送るので、夫婦ゲストや家族ゲスト用の引き菓子も1個で問題ありません。
また人数が多いからと引き菓子の個数を2個に増やすと、引き出物が4品目と偶数になります。偶数は「割り切れ」て縁起が良くないため、避けておくのが無難です。
そうは言っても単身ゲストと同じ内容の引き菓子だと、量が少なくて寂しい印象ですし、ご祝儀の多さとつり合いが取れないように感じますよね。
引き菓子の個数は1個のままで、内容量の多い品物を選ぶなど工夫してみるといいでしょう。
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引き出物袋は、引き菓子を横置きできる大きさを選ぼう
引き出物袋も自分たちで準備する場合は、袋の大きさ、特にマチに注意してください。
引き菓子を縦に入れると中身が寄るので、基本は横置きで袋に入れます。
横置きできるくらいマチの広いもの、かつ複数品入れても破れない頑丈な作りの袋を用意しましょう。
まとめ
- 引き菓子は「幸せのおすそ分け」「ゲスト家族へのお土産」として贈るもの
- メインの引き出物と違って、引き菓子は贈り分けをしなくてもOK
- 引き菓子の相場は1,000円~2,000円
- 定番は「バウムクーヘン」「パウンドケーキ」「紅白まんじゅう」など
- 常温保存できて日持ちするものを選ぶ
- 地域特有の引き菓子(しきたり品)やマナーに注意する
引き出物に入れる引き菓子について、まとめました。
引き出物や引き菓子は色々なマナーがあって気を使います。
困ったら両親やウェディングプランナーに相談しながら、品物選びを進めましょう。