ハイフ痩身(HIFU痩身)は、もともとはガンの治療のために医療現場で使われていた技術を、美容痩身に応用したマシントリートメント。
肌の表面や他の組織にほとんど影響を与えずに、皮下脂肪に狙いを定めて働きかけることができるのが特徴です。
メリットが多いように思えますが、実はハイフによる事故は年々増加傾向にあり、施術によるリスクを十分に把握しておく必要があるんです。
ハイフ(HIFU)とは?
ハイフ(HIFU)とは、High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)の略称。
もともと、ガンの治療のために医療現場で使われていた技術を、美容に応用した施術です。
狙ったポイントにのみ超音波による強い熱を発生させ、表面のお肌を傷つけずに皮下脂肪にアプローチが可能。
二の腕痩せや背中痩せなどの他、顔のたるみや引き締め目的にも用いられる施術です。
小顔目的なら、皮下脂肪だけじゃなく筋膜にもアプローチして、コラーゲン生成など組織の再生を促進し、皮膚の引き上げを目指します。
ブライダルエステでも、ハイフ(HIFU)は受けられる
ハイフは美容クリニックで行われる美容施術ですが、一部のエステサロンでも施術を受けることが可能。
もちろん結婚式前に、ブライダルエステとしてハイフを行うサロンもあります。
一般的に、クリニックよりもエステサロンの方が料金が安いので、小顔や痩身目的で「お金をかけずに気軽にハイフをやりたい」と思う花嫁さんも多いと思いますが、安易に行うのは非常に危険です。
ハイフ事故多発!結婚式直前にやるべきではない
ハイフは小顔や痩身効果に期待ができますが、リスクが全くないわけではありません。
消費者安全調査委員会が行った調査によると、2015年11月~2022年5月までに報告されたハイフ事故は110件にも及び、毎年増えているそう。
この調査にはクリニックやセルフエステでの事故も含まれていますが、110件中76件はエステサロンでのハイフ施術による事故でした。
事故の内容(症状)は以下の通りです。
- 熱傷(やけどなど):41%
- 皮膚障害:21%
- 神経・感覚の障害(麻痺など):12%
- その他:26%
なかにはこれらの症状が、1ヶ月以上も続いたという事例もあったようです。
もしも結婚式直前に小顔ハイフを受けて事故にあったら最悪ですよね…。直前に施術を受けるのはぜったいにやめましょう!
エステティック関連団体は、ハイフ施術を禁止している
高密度焦点式超音波(HIFU)による施術の即時中止のお願い
(前略)
高密度焦点超音波(HIFU)による施術は、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為(医師法17条の「医行為」)に該当すると考えられ、医療法上の医療機関での施術に限定されるよう消費者安全調査委員会から厚生労働省へ意見具申されています。当協会としても、消費者の皆さまの安全を確保する観点から、医療法上の医療機関以外のすべての会員の皆さまに対してHIFU施術の即時中止をお願い申し上げます。
エステサロンによるハイフ施術で多数のトラブルが発生していることから、日本エステティック機構や日本エステティック教会は、エステサロンに向けて施術中止を呼び掛けています。他のエステティック関連団体でも同様の対応がとられています。
ただしこれらの団体に加盟していないエステサロンも多いため、2024年6月現在でもハイフ施術は受けられる環境にあります。
また消費者庁は、ハイフの施術者を医師など知識と技術をもつ者だけに限定するよう、法規制が必要としながらも、まだエステサロンでのHIFUを禁止する法律があるわけではありません。
ブライダルエステでハイフ(HIFU)を受けたい花嫁が注意すべきこと
結婚式に向けて、どうしてもハイフをやりたい花嫁さんは、以下のことに注意してください。
- ハイフを受けるサロンやクリニックを見極める
- 他店に比べて価格が安すぎるハイフは避ける
- サロンやクリニックで、ハイフ施術のリスクについて十分に説明を受ける
- 技術や知識がない施術者が行うハイフは、危険性が高いことを理解する
- ハイフに変わる施術が無いか、もう一度検討する
- セルフハイフは絶対にやめる
15年以上ブライダルエステ専門サイトを運営する、ブライダルエステナビの編集長です。全国のエステサロンさまとお付き合いするなかで得られた、花嫁美容にまつわるお役立ち情報やお得情報をご紹介します。
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