結婚式の申込みに必要な「内金(前金)」とは?相場や払えないときの方法
ブライダルフェアや式場の見学などで会場を気に入り、契約しようと思ったとき。
このタイミングでプランナーから説明されるのが、結婚式の内金(申込金)です。
なぜ申込をするだけなのに、数万円ものお金が必要なの?と思われることも少なくないでしょう。そこで今回は、結婚式の内金(前金、申込金)について元プランナーが解説していきます。
まずは知っておきたい、結婚式の支払いのタイミング
結婚式の支払いは、1回で済ますのではなく数回にわかれていることが主流です。
まずは料金支払いのタイミングについて解説していきます。
1)契約時(内金・前金・申込金)
結婚式場の契約時(申込時)には内金として、定められた金額の支払いが必要です。会場により金額に差があります。
2)結婚式前(中間金)
結婚式の2カ月から数週間前までに「中間金」として、最終見積もり費用の半分程度を事前に支払うと定めている会場もあります。
ご祝儀などをもらう前に支払いを求められるため、支払いに苦労する可能性も。中間金がある場合、払えない!と焦らないためにも、計画的な準備が大切です。
3)結婚式後(残り全額)
見積もり額から、申込金+中間金を引いた全ての金額を請求されます。結婚式日当日に精算したり、後日請求書が届き指定日までに精算したりと、支払い方法は会場により異なります。
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結婚式の内金(前金・申込金)とは?
結婚式の内金とは、結婚式場と契約を交わすときに支払うお金のことです。
会場によって呼び方もさまざまで、内金という呼び名の他に以下のように呼ばれます。
- 前金
- 前受金
- 手付金
- 申込金
呼び名は違っても、目的は同じです。
すべての会場で内金は必須?
結婚式場全てで内金を設定しているとはいいきれません。中には申込書のみで対応してくれる会場もあるでしょう。
そのため、申込時に内金が必要か、必要であればいくらなのかをしっかり確認して契約を進めることが大切です。
なぜ内金を支払う必要があるの?
内金の支払いは、新郎新婦側と会場側で必要とする意味合いが異なります。
1.新郎新婦側の意味合い(日程を確実におさえるため)
航空券などの座席予約をイメージしてみてください。予約したいと思った場合、決まった金額を支払い、座席が確保されるでしょう。
この予約と結婚式の日程の契約は同じようなものです。
結婚式の契約は、契約書を交わし内金の支払いをもって成立します。(厳密に言うと、契約成立のタイミングは式場によって異なります)
結婚式費用の一部を支払っておくことで、日程の確保が行われるのです。
希望の日程を確保するためにも、新郎新婦側は結婚式費用の一部を内金として支払う必要があります。
2.式場側の意味合い(損害賠償金、安易なキャンセル防止のため)
申込書と内金がそろった時点で日にちの確保が完了し、会場側は他の新郎新婦へ日程の案内ができなくなります。
この日程の売り上げを確保するため、結婚式費用の一部を内金として求めます。
また口約束だけで、安易に解約されては会場側にも損失が生じる可能性があります。
「申し込んだ」という意識を新郎新婦に持ってもらい、簡単なキャンセルを防ぐためにも、会場側は内金の支払いを求めていることが多いのです。
なお航空券の予約とは違い、結婚式の内金には決まった金額が存在しません。内金の料金相場については後述します。
結婚式場の内金の料金相場
内金の相場は、5万円〜20万円です。
金額に差があるため、契約したい会場ではいくらを設定しているのか、確認しましょう。
高額に見えますが、この金額は結婚式費用に充当するため、最終見積もりから差し引いてもらえるのでご安心ください。
内金が払えないと、結婚式場は契約できない?
内金の支払いを求められている場合、支払わないと式場の契約ができない可能性があります。
指定日までに内金の支払いが確認できない場合は契約無効とし、申込自体を取り消し扱いにする式場もあります。
そのため、期日までに金額が用意できない場合は、事前に会場側に申告し判断を仰ぎましょう。
指定額が用意できない場合も同様で、申込み金の減額が可能かどうか相談されることが大切です。状況によっては減額した状態でも申込みを受け入れてもらえる事もあるでしょう。
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内金の支払い方法。クレジットカードも可?
支払い方法についても、会場により決まりが異なります。
現金での支払いを求められることもありますが、申込み金全額を持ち歩いている方も少ないため、後日の振込に対応していることも多いです。
またキャッシュレス化に対応し、クレジットカードでの支払いや電子マネー・QRコード決済に対応している会場もあります。
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結婚式の内金でよくあるトラブルを防ぐために
内金に関してよくあるトラブルは、「キャンセル時に返金されない」ことです。
消費者センターへの問い合わせも増えているようで、多くの方が内金トラブルに悩まされているのかもしれません。
こういったトラブルを防ぐためにできることをご紹介します。
申込時にしっかり確認する
契約時は、かならず申込書(契約書)に目を通し、書かれている内容を確認しましょう。プランナーが説明してくることが多いですが、気になったことはどんどん確認して下さい。
また、「申込書読んでくださいね」くらいの程度では説明したとは言えません。
契約時にプランナーの様子が気になった場合は、サインする前に断ることも大切です。中でも確認した方がいい項目は以下です。
1.契約について
●契約が成立する時期
契約書にサインした時点?契約書サイン後申込金の支払いがあった時点?など詳しく聞いておきましょう。
●契約書の内容
口頭だけじゃなく契約書にも、申込金の支払いを求める記載があるかどうか
2.内金(申込金)について
●申込み金が必要かどうか
必要な場合は、金額と支払期限、支払い方法についても確認しましょう。
●支払いしなかったとき、間に合わなかったとき
間に合わなかった場合、支払わずに放置した場合はどうなるのか。
キャンセルをしたくて申込金を意図的に支払わなかった場合、それでも請求されるのか。
3.キャンセルについて
●申込金の返金
申込金支払い後にキャンセルした場合は、返金されるのか
●キャンセル料
申込み後の時期別のキャンセル料はどのように決まっているのか
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安易に申し込まない
「友人もこの会場で結婚式をしたから大丈夫だろう」など、申込み規約を確認しないまま安易に申し込むことは避けて下さい。
ご友人が大丈夫であっても、自分に問題がないとは言い切れないからです。しっかり確認し、納得して申し込むことがとても重要です。
勧誘になびかない
ブライダルフェアなどで会場を見学すると、たいていプランナーから「本日申し込みませんか?当日成約で割引がありますよ」というセールスを受けます。
押しに負けて契約したとしても、キャンセル時には内金は返金されません。
勧誘になびかず、「考える時間が欲しい」と言える勇気を持ちましょう。
どのような理由でのキャンセルであっても、申し込んでしまうと内金はキャンセル代金に充当され、返金されないことが多いです。ご自身の希望が叶う会場で契約をすることが大切です。
結婚式はクーリングオフできない!?
クーリングオフは、訪問販売や電話での勧誘販売に対して成立します。(=契約を検討する時間がなかったとき)
自分自身が出向いて、しかも、じっくり考える時間がある結婚式の契約については、残念ながらその対象になりません。
契約後、翌日にキャンセルを申し出てもクーリングオフの対象にはならず、解約金を請求(申込金の返金なし)されてしまいます。
まとめ
- 内金は、日程を抑えるために必要なお金
- 5万円〜20万円が相場
- 支払い方法は会場により異なるが、柔軟に対応している
- 申込みをキャンセルしても返金されない事が多い
結婚式の申込時に必要な内金についてまとめました。何も購入していないのに高額なお金を支払うことに抵抗がある方も少なくないと思います。
しかし、希望の日程を押さえるために結婚式の内金は必要。支払って無くなる金額ではなく、見積もりに反映されるため安心していただけたらと思います。
一方キャンセル時に返金されないとトラブルになることも多いのも事実です。
納得いくまで質問し、気に入った会場に申し込むことが何より大切ですね。
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