入籍・結婚式で新郎新婦がもらえるお金 総まとめ!
結婚するとご祝儀(結婚祝い)のほか、会社などの制度としてお祝い金をもらえる人もいるでしょう。
結婚は何かとお金がかかるので、もらえるお金は本当にありがたいですね。
でもなかには、自分から申請しないと貰えないお金もあります。もらえるものは手堅くもらって、新生活に活用していきましょう!
結婚・入籍で、新郎新婦がもらえるお金をすべて集めてみました。
結婚式で、新郎新婦がもらえるお金
結婚(入籍)に際して、親・親戚・友人から多くのお祝いをいただきます。
特に親や親族から多額のお祝い(援助)をもらうことも。
結婚式の費用にあてることになるので、どのくらいもらえるかチェックしておきましょう。
①親戚・友人からのご祝儀
結婚式でもらえるお金で、大きな額に上るのが、ゲストからのご祝儀。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると、披露宴でいただくご祝儀の総額平均は、224.1万円。
あまりご祝儀をあてにするのはよくありませんが、ある程度はもらえるものとして、予算に入れるおくことができます。
【ご祝儀の相場】
- 友人…3万円(平均3.0万円)
- 上司…3~5万円(平均3.9万円)
- 親族…5~10万円(平均6.7万円)
結婚式に招待しない人からご祝儀からいただく場合もありますが、この場合の相場は1万円くらいです。
②親の援助
同調査によると、結婚資金として、親や親族からの援助があった人は79.1%で、援助総額の平均は191.2万円。
結婚式の総費用から、①ご祝儀と②親の援助額を差し引いたものが、自己負担額になります。
二人の貯金やご祝儀で結婚資金を全てまかなうのが理想だけれど、親から援助があると正直ありがたいですね。
会社の福利厚生としてもらえる、結婚祝い金
多くの会社では福利厚生の一環として、結婚祝い金が支給されます。
会社の規模や勤続年数などよってもらえる額に違いはありますが、相場は3万円~5万円くらいのよう。
なお結婚すると、会社規定の結婚届を提出することも多いと思いますが、これとは別に申請書(※)を出さないと、結婚祝い金をもらえない場合もあります。
もらい忘れの無いよう、福利厚生担当に確認を!
※戸籍謄本や婚姻届受理証明書などが一般的
会社からのお祝い金に、お礼・お返しは必要?
会社の福利厚生の一環として、結婚祝い金をもらった場合、お返しをする必要はありません。
ただ会社で結婚式が無事終わったことなどを報告する時に、「会社からもお祝いをいただきありがとうございました」など、ひと言触れるのもいいかもしれませんね。
なお会社で、部署全体や個人からお祝いをいただいた場合は、きちんとお礼(内祝い)を用意しましょう。
個人の方向け内祝いなら、いただいた金額の、半分の額を目安にお返しの品を選びましょう。
部署全体にお礼をするなら、ちょっと価格の高い個別包装の和洋菓子などいいですね。
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社会保険(厚生年金基金(企業年金)・健康保険組合・共済)の結婚祝い金制度
主に大企業などの会社員が加入している厚生年金基金(企業年金)や健康保険組合(組合健保)、また公務員が加入する共済組合にも、結婚お祝い金制度を設けているところがあります。
受給するには「加入期間1年以上」などの支給要件をある基金もあるので、まずは加入している団体に条件などや申請方法について問い合わせてみましょう。
国から・地方自治体からの助成金(補助金)
新婚世帯に、補助金を交付する制度も設けられています。
少子化対策の一環として、また、経済的な理由から結婚に踏みきれないカップルを後押しすることが目的。
結婚新生活支援事業
国が行う「地域少子化対策重点推進交付金(結婚新生活支援事業)」では、一定の条件を満たせば、新居の準備費用や家賃・引っ越し代などに対し、最大30万円が交付されます。
ただ補助金を申請できるのは、結婚新生活支援事業に参画している市区町村のみになります。
2018年時点では、全国260市区町村が対象となっており、首都圏では千葉県や神奈川県などの一部地域も含まれています(2021年4月時点で、東京都は対象外でした)。
結婚新生活支援事業の概要・対象市区町村の一覧はパンフレットで確認できます。
最大30万円は見逃せない額なので、該当するかどうかを住んでいる市区町村に問い合わせてみましょう。
◆補助金交付の条件
- 夫婦ともに34歳以下で婚姻した世帯(婚姻日に34歳以下だった)
- 夫婦合わせて年間所得の合計が、340万円未満の世帯(年収に換算すると約530万円程度)
- その他、各自治体が定める要件を満たす世帯
◆申請に必要なもの
- 入籍したことがわかる証明書(結婚届受理証明書や入籍後の戸籍謄本など)
- 自治体ごとに用意された申請書
- 申請したい費用がわかるもの(引っ越しや居住費の領収書など)
地方自治体独自のお祝い金制度
独自に結婚お祝い金や、家賃補助などの新婚世帯支援を行っている地方自治体もあります。
地域への移住、もしくは定住を前提にしているところが多いのが特徴。おもな例を紹介します。
◆東京都(ペアさぽ)
夫婦ともに40歳代までの世帯が、「東京都住宅供給公社」の一部の一般賃貸住宅へ入居する際、入居から3年間毎月の家賃が20%引になる
◆神奈川県(箱根町民間賃貸住宅家賃補助制度)
町内のアパートなどに入居する40歳未満の新婚世帯(結婚から1年以内)に、実質家賃負担額の2分の1に相当する額を2年間補助(月額上限3万円)。
◆埼玉県横瀬町(新婚世帯家賃補助)
町内のアパートなどに入居する夫婦ともに40歳未満の世帯(結婚から2年未満)に、家賃の2分の1を1年間支給(月額上限1万円)。
◆群馬県下仁田町(結婚祝い金支給)
町内への定住を条件に、1組5万円の祝い金を支給。
◆石川県かほく市(かほく市新婚さん住まい応援事業補助金)
市内のアパートや特定公共賃貸住宅に入居する夫婦ともに40歳未満の世帯(結婚から1年以内)に、月額1万円を補助。
◆大阪府大阪市(大阪市新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度)
夫婦ともに40歳未満の世帯(結婚から5年以内)に、住宅ローンに対して年0.5%以内の利子補給を行う(5年間)。利子補給金は最大約50万円(最大約10万円×5年間)。
◆北海道芦別市(結婚・出産祝品)
結婚した市民に、芦別商工会議所が発行する市内限定商品券10万円分を贈呈。
※制度があるかは自治体によって違います。申請条件や方法も異なるので、まずは自分が住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。
扶養控除・出産・退職など、入籍後の優遇制度
結婚をすると、税金や社会保険の面で優遇されたり、出産や退職にからんでお金をもらえることがあります。
夫の課税対象額が少なくなる!
お金がもらえるわけでないのですが、寿退社をして夫の扶養に入る場合、夫は配偶者控除を受けて、納める税金を安くすることができます。
配偶者控除とは、妻の収入がゼロや少ない場合、夫の税金を軽くしましょうという仕組み。
妻の収入に応じて夫は以下の控除を受け、課税対象額を少なくすることができます。
- 妻の年収103万円以下…配偶者控除
- 妻の年収103万円~201万6,000円未満…配偶者特別控除
※いずれも控除額(所得から差し引かれる額)は、夫の年収により異なります。
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妻の国民年金が免除される
結婚して会社員(第2号被保険者)である夫の扶養に入った場合、妻の国民年金保険料が免除されます(妻の今後一年の見込みの年収が、130万円未満でかつ夫の年収の2分の1未満であることが条件)。
※もし夫が自営業などの「第1号被保険者」である場合は、妻も同じく第1号被保険者となり、国民年金の保険料は免除されません。
出産でもらえるお金
赤ちゃんを授かった場合、子ども一人につき42万円の出産育児一時金(または家族出産育児一時金)が給付されます。
妻が退職せず、産前・産後休暇をとって復職する場合は「出産手当金」や「育児休業給付金」といった給付金も得ることができます。
金額は出産する人の給与や、休業期間の長さによって異なります。
退職する場合
結婚に伴い退職した場合、再度就職する意志があるなら、失業給付金(失業保険)を受けることができます(ハローワークへの申請が必要)。
また退職した年内に再就職しなかった場合には、払い過ぎた税金を勤務先で年末調整してもらうことができません。
この場合、自分で確定申告をして払いすぎた税金を還付してもらいましょう。
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まとめ
- 結婚式のご祝儀の総額は約220万円、親からの援助は約190万円
- 会社や健康保険組合から結婚祝い金がもらえる人もいる
- 新婚世帯を補助する国や地方自治体のお祝い金制度もある
- 出産に際してもお金がもらえる
- 退職して扶養に入るなら税金・保険料が優遇されることもある
結婚に際しては、個人的なつながりのある人、会社、国や自治体など、いろいろなところからお祝いをいただきます。
それだけ結婚は人生際最大のイベントだということ。しっかりもらって、きちんと新生活に活かしましょう。