結婚後はマイナンバー(通知カード)の氏名変更も忘れずに!手続き方法
結婚する時には婚姻届や転出・転入届など、書類の提出が必要です。同時に名義変更や住所の変更もしなくてはなりません。
マイナンバーに関する氏名や住所の変更も、もちろん必須。
マイナンバーカードや通知カードの氏名・住所変更の方法を説明します。
新型コロナの給付金や、通知カードの廃止について、新しい情報を追記しました。ぜひ最後までご確認くださいね。
追記情報は、マイナンバー総合コールセンターや、各自治体のマイナンバー窓口で確認した情報に基づいています。
そもそもマイナンバーって何?通知カードとマイナンバーカードの違い
国民1人につき、1つの数字が交付されている、マイナンバー。
なんとなく重要なことはわかるけど、いまひとつどんなものかわかりにくいかもしれません。結婚を機に、マイナンバー制度や意味を再確認しておきましょう。
マイナンバーとは?
マイナンバーとは、住民票登録をしている国民一人ひとりがもつ12ケタの番号のこと。
税金・保険・年金などの、個人情報を管理するために使われています。
結婚して苗字が変わっても、引越しをして住所が変わっても、12ケタのマイナンバーは生涯変わりません。
通知カードとは
マイナンバーの「通知カード」と「マイナンバーカード」は、別のものです。
「通知カード」は住民票をもっている全ての人にマイナンバーを知らせるための紙製のカードです。運転免許証や銀行口座などの氏名を変更する時に、本人確認書類(身分証明書)としては使えないので要注意。
◆通知カード
- マイナンバーを通知するための、紙製のカード
- 住所・氏名・生年月日・性別・マイナンバーが記載されている
- マイナンバーを確認するための書類としては使えるが、身分証明書としては使えない
※2020年5月末で通知カードは廃止され、紛失時は再交付ができなくなる。詳しくは記事後半「<追記>通知カードは令和2年5月末で廃止予定!それまでに氏名変更を!」の項目で解説中!
マイナンバーカードとは
一方「マイナンバーカード(個人番号カード)」とは、市区町村へ申請した人だけに交付されるプラスチック製のカードで、写真付きの身分証明書として使えます。
役所の窓口のほか、webや郵送、街中の証明写真機で申請することができます。
マイナンバーカードを受け取る際に、市区町村に通知カードを返納するので、1人が両方を持っていることはあり得ません。
◆マイナンバーカード(個人番号カード)
- 住所・氏名・生年月日・性別・マイナンバー・顔写真などが記載された、身分証明書
- 通知カードについた交付申請書を使って、市区町村で申請した人のみが入手できる(作成は任意)
- カード内に埋め込まれたICチップに、電子証明書(個人を認証する機能)を 搭載できる
- 成人の有効期限は10年
またマイナンバーカードを作っておくと、以下のようなメリットもあります。結婚を機に作っておくと、何かと便利かもしれません。
- コンビニで、住民票や印鑑証明書などが入手できる
- 「マイキーID」登録をすると、キャッシュレス決済で「マイナポイント」がもらえる
- マイナポイントは、日々の買い物で利用できる
⇒⇒結婚を機に、マイナンバーカードを作る方へ。申請方法など記事後半で解説
<追記>10万円の特別定額給付金をオンライン申請するには、マイナンバーカードが必須
新型コロナウイルス感染拡大による国民への支援のために、国が「特別定額給付金」として1人10万円の現金を支給することになりました。
特別定額給付金を受け取るには申請が必要で、「郵送申請」と「オンライン申請」を選べます。
オンライン申請には、マイナンバーカードが必須。通知カードではオンライン申請ができないので注意が必要です。(郵送申請は可能です)
結婚したら、マイナンバーカード・通知カードも氏名変更(名義変更)が必要
まず婚姻届提出の際に、マイナンバーを書く必要はありません。
ただ結婚して苗字や住所が変わったら、通知カードもしくは、マイナンバーカード(個人番号カード)の、氏名変更・住所変更の手続きが必要です。
手続きは、今住んでいる、市区町村の役所(マイナンバー担当窓口)で行います。
なお通知カードとマイナンバーカードでは、変更手続きに違いがあるので要注意です。
名義変更手続きに必要なもの(通知カード)
- 通知カード
- 本人確認書類(以下、1あるいは2)
- 写真付きの身分証明書1点
運転免許証・住民基本台帳カード・パスポート・身体障害手帳など - 「氏名・生年月日」または「氏名・住所」が記載されているもの”2点”
健康保険証・医療受給者証・年金手帳・社員証・学生証など
<追記:注意!>
通知カードは2020年5月25日の廃止を以て、名義変更手続きができなくなります。(手続き自体は、5月22日まで)
手続きが間に合わずマイナンバーの確認・証明が必要な方は、マイナンバーの記載された住民票を使用するか、あたらしくマイナンバーカードを作りましょう。
⇒⇒結婚を機に、マイナンバーカードを作る方へ。申請方法など記事後半で解説
名義変更手続きに必要なもの(マイナンバーカード)
- マイナンバーカード
- カード交付時に自分で設定した、2種類の暗証番号
氏名・住所変更の手続きは本人以外でもOK
マイナンバーカードの記載事項を変更するのは、本人以外でも可能です。
たとえば、妻か夫のどちらかが、世帯全員分のマイナンバーカード(通知カード)と必要書類、パスワード(マイナンバーカードの場合)を準備していけば大丈夫。
なお家族以外の代理人が手続きする時は、以下のものが必要です。
- 代理人の身分証明書
- 委任状
- 代理人の印鑑
変更内容は手書きで追記される
氏名・住所を変更しても、新しいカードが発行されるわけではありません。
役所の窓口でマイナンバーカード(通知カード)の記入欄に、新しい氏名や住所を追記してくれます。
変更内容が多く発生し、記入欄が埋まってしまったら、新しいカードが発行されます(手数料無料)。
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結婚後に名義変更するもの一覧。必要書類や手続きを詳しく解説!
マイナンバー記載内容の変更期限は、入籍後14日以内に
通知カード、個人番号カードの記載内容に変更があったときは、14日以内に変更手続きをすると決まっています。
氏名変更・住所変更を忘れてた!期限の14日を過ぎたらどうなる
マイナンバーの名義変更を入籍から14日以内に変更をしないと、5万円以下の科料が課される場合があるので要注意。
またマイナンバーカード(および、通知カード)の内容は、住民票と一致していなければなりません。
変更しないままにしていると、勤務先や銀行、税務署にマイナンバーの提示を求められた際、記載内容が異なるためマイナンバーの確認ができないと判断されて、手続きに手間取る恐れもあります。
なお14日を過ぎてしまったとしても、期限内の場合と同じ方法で氏名・住所変更手続きが可能です。
変更を忘れていることに気が付いたら、速やかに役所の担当窓口に行きましょう。
引越しする場合、マイナンバーカードの継続利用の申請も必須
身分証明書の機能も持つマイナンバーカードの場合、氏名・住所変更以外に、転入先でも継続利用するための手続きが必要です。
この期限は、転居から90日以内と決まっています。
期限を過ぎてしまうと、マイナンバーカードの効力がなくなり、再発行が必要に!
マイナンバーカードの氏名・住所変更時に「継続利用を希望します」と窓口で伝えれば、まとめて手続きができます。
ただし、以下の引越しのケースでは継続利用の手続きは必要ありません。
- 23区における、同一区内での引越し
- 区のない市において、市内での引越し
結婚後のマイナンバーの氏名住所変更のタイミングは、転入届提出時がベスト
結婚後は名義変更の手続きがたくさんあるから、できるだけ効率的に済ませてしまいたいですよね。
婚姻届を提出後、転入届を出して新しい住民票を取得する時に、マイナンバーカード(通知カード)も提示すれば、変更手続きも一緒にしてもらえます。
以下の順番で手続きをするとスムーズにいきますよ。
***
婚姻届を提出
(必要な場合、婚姻届受理証明書を取得しておく)
↓
転入届を提出
↓
住民票の写しを取得(最低2枚)
(必要な場合、戸籍謄(抄)本も取得)
↓
マイナンバーカード(通知カード)の住所・氏名変更
↓
国民健康保険・国民年金の住所氏名変更
(必要な人のみ)
↓
印鑑登録
(必要な人のみ。手続きは後日でもOK)
***
別日にマイナンバーカード(通知カード)の変更手続きを行う場合は、「通知カード表面記載事項変更届」の記入が必要(書類は役所にあります)。
なお入籍と同時に、マイナンバーカードを申請するなら、通知カードの名義変更はする必要がありません。
マイナンバーカード・通知カードがない!紛失後再発行の方法は?
結婚する直前になって、通知カードやマイナンバーカードをなくしていることも気づくことも。
通知カードやマイナンバーカードは、以下の手続きをすれば再発行してもらえます。
盗難や災害が原因ではなく「自宅に置いといたけど、なくなっちゃった」場合の、再発行の方法を紹介します。
通知カードとマイナンバーカードでは、再発行の方法が異なるので注意してくださいね。
通知カードの再発行手続き
現住所のある市区町村の担当窓口に届け出て、再発行の手続きをします。
- 通知カード紛失届(役所の窓口にあり)
- 通知カード再交付申請書(役所の窓口にあり)
- 再発行手数料500円
- 本人確認書類(氏名・住所変更時に必要なものと同様)
<追記:注意!>
通知カードは2020年5月25日の廃止を以て、再発行できなくなります。
マイナンバーの確認・証明には、マイナンバーの記載された住民票を使用するか、あたらしくマイナンバーカードを作りましょう。
マイナンバーカード(個人番号カード)の再発行手続き
マイナンバーカードは身分証明書なので、紛失したらまず、カードの機能を停止させる必要があります。
コールセンターに連絡し、マイナンバーカードの機能停止の手続きをします。
【紛失時の連絡先コールセンター】
- マイナンバー総合フリーダイヤル:0120-95-0178
- 個人番号カードコールセンター:0570-783-578
次に、現住所のある市区町村の担当窓口に届け出て、再発行の手続きをします。
- マイナンバー個人番号カード紛失届(役所の窓口にあり)
- マイナンバー個人番号カード再交付申請書(役所の窓口にあり)
- 本人確認書類(氏名・住所変更時に必要なものと同様)
- 証明写真1枚(横3.5mm×縦4.5mm)
- 再発行手数料800円(電子証明書を搭載する場合はさらに200円)
***
新しいカードは、役所窓口あるいは郵送で受取ります。
マイナンバーカード、通知カードのいずれも、紛失申出書には、「どこで」「いつごろ紛失したことに気付いたか」などを記入する必要があります。
結婚後、新姓でマイナンバーカードを新しく作る時
作っておくと何かと便利な、マイナンバーカード。
結婚を機に、マイナンバーカードを作ろうと思った場合、どういった手続きが必要なのか、ご紹介します。
マイナンバーカードの申請方法
マイナンバーカードは以下の方法で作ることができます。
- web(スマホ、パソコン)
- 郵送
- 役所の窓口
- 街中の証明写真機
いずれの場合も、通知カードが郵送されてきたときに添付されていた「交付申請書」が必要です。
交付申請書がない場合は?
現住所のある市区町村の役所に行き、交付申請書をもらいましょう。
またマイナンバーカードを郵送申請する場合は、マイナンバーカード総合サイトから、交付申請書をダウンロード・印刷し、送付用の封筒に入れてポストに投函すればOKです。
旧姓の「マイナンバーカード交付申請書」は使える?
独身時代にマイナンバーの通知カードを受け取り、添付されていた交付申請書も保管している人もいますよね。
結婚後、マイナンバーカードを作ろう!と思った場合、旧姓の「交付申請書」は使用することができません。(マイナンバーカードコールセンターに確認済)
役所や出張所に行って「交付申請書」をもらいましょう。
通知カードが旧姓でも、マイナンバーカードを作れる?
通知カードが旧姓でも、マイナンバーカードの申請をすることができます。
これはマイナンバーカードの内容が、住民票の内容と一致するようになっているためです。(入籍後、住民票の内容は自動的に新姓に書き換わります)
ただ先述の通り、旧姓の交付申請書は使用できませんので、あたらしい交付申請書を入手して、マイナンバーカードの申請をしましょう。
結婚を機に知っておきたい、マイナンバー(個人番号)のこと
結婚に際して、マイナンバーに関する疑問をまとめました。
結婚したらマイナンバーの番号は変わる?
結婚して姓や住所が変わっても、一度交付されたマイナンバーは生涯変わることがありません。
例外として、「個人番号が漏えいし不正に用いられる恐れがある」と認められる場合には、番号の変更を申請することができます。
氏名・住所変更したマイナンバーカードを会社に再提出すべき?
結婚後に氏名・住所変更したカードを再提出するかは、会社によって違いがあるようです。
ただ結婚を機に、妻(夫)を扶養家族とする場合は、妻(夫)のマイナンバーを会社に伝える必要があることも。会社に確認をとりましょう。
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結婚する時に会社で必要な手続きリスト【男女別まとめ】
<追記>通知カードは令和2年5月末で廃止予定!氏名変更は5/22までに
--以下は、2020年5月に追記した内容です--
2019年に成立した法律により、紙製の通知カードは2020年5月25日をもって、廃止されることがわかりました。(※「マイナンバーカード」ではなく、通知カードのみ)
このタイミングで入籍して苗字が変わった方は、廃止期限までに通知カードの名義変更を行う必要があります。(通知カードの氏名変更手続きは2020年5月22日まで)
とはいえ、通知カードが廃止されても、住民票でマイナンバーの確認ができたり、マイナンバーカードの申請は行えたりするので「廃止で生活に支障がでる!」というほどでもありません。詳しく見ていきましょう。
通知カードの廃止で、できなくなること
マイナンバーの通知カードが廃止されると、以下の手続きが行えなくなります。
- 通知カードの記載事項変更(住所変更・氏名変更)
- 通知カードの再発行申請
通知カードは、自分のマイナンバーを証明する書類として使えますが、これは住民票の記載内容と一致していないといけません。
引越しや結婚で住所氏名が変わった場合、住民票は自動的に書き換えられますが、通知カードは古い情報のままです。通知カードの廃止後は、住所変更・氏名変更手続き自体ができなくなってしまいます。
また通知カードをなくしてしまった場合、これまでは再発行が可能でしたが、廃止後は再発行はできなくなります。
廃止後も、通知カード自体は使える!
通知カードが廃止されても、カード本体を回収されるわけではないので、以下のことは今までどおり行うことができます
- 自分のマイナンバーの証明
- マイナンバーカードの申請
通知カードが廃止されたあとも、「私のマイナンバーは”000123456789”です!」という証明には使えます。
ただしこれは、「通知カードの記載事項が最新であること」が前提!
通知カードに書いてある内容が、古い住所・旧姓のままの場合、廃止後はマイナンバーの証明書類としては使えなくなります。
通知カードの氏名変更をしなかったらどうなる?
結婚後、通知カードの氏名変更をせずに廃止を迎えてしまった場合、どうなるのでしょうか?
まずマイナンバーの証明が必要なときは、通知カードではなく、住民票(記載事項証明書)を利用できます。役所の窓口で、マイナンバーの記載された住民票を取得しましょう。
ちなみに通知カードが旧姓のままでも、マイナンバーカードを新しく作ることは可能です。
まとめ
- 結婚したらマイナンバーカードや通知カードの氏名・住所を変更する
- 転入届を提出する際に、マイナンバー関連の変更手続きをいっしょに済ませると楽
- 結婚してもマイナンバーの番号自体は変わらない
- 新型コロナの10万円の給付金をオンライン申請するには、マイナンバーカードが必須
- 通知カードは2020年5月で廃止。以降は名義変更や再発行ができなくなる
結婚に際しては、マイナンバー関連の手続きもしなくてはならないので大変ですね。
今後の生活を考えると、他の名義変更をいっしょに変更手続きを済ませた方がベター。
必要なものをそろえて、スムーズに手続きを済ませてくださいね。