結婚式内祝いの金額相場は?人気のギフトや渡し方のマナーも解説
結婚内祝いを贈るとき、どのくらいの予算でどんな品物を選べばよいのかとても迷いますよね。
結婚内祝いの金額にはおよその相場があり、それに合わせて品物を贈り分ける必要があります。
ここでは、結婚内祝いの金額相場を解説!
加えて、渡し方のマナーや品物選びのポイント、あらかじめ辞退されている場合の対処法など、結婚内祝いに関するさまざまな知識をまとめてご案内します。
結婚内祝いの金額相場は、いくらくらい?
まずは、結婚内祝いを贈る意味とともに、金額の相場をみていきましょう。
結婚内祝いとは、結婚祝いのお返しのこと
結婚内祝いとは、結婚祝いへのお返しとして贈るギフトのこと。
単なるお返しではなく、「幸せのおすそわけ」が、内祝いを贈る本来の意味です。
結婚式に出席してくれたゲストへは、引き出物を渡してお礼をするのが一般的。
結婚内祝いは基本的に、挙式・披露宴に呼べなかった方や、結婚式自体をしなかった場合にお祝いをくれた相手に贈るものです。
結婚内祝いの金額相場
結婚内祝いの金額の相場は、いただいた金品の金額の5割を目安にする「半返し」が一般的。
関東と関西でしきたりが異なる結納返しとは違い、大きな地域差はないようです。
ただし、返す相手ごとに計算方法が異なるケースもあるので注意。
【目下の相手】
職場の部下や後輩など目下の相手には、お祝いと同額程度の内祝いを贈りましょう。
【連名のお祝い】
連名でお祝いをいただいたときは、相場の金額を贈ってくれた人数で割り、個別にお返しするのがマナーです。
【高額のお祝い】
親戚や職場の上司などから5万円、10万円といった高額なご祝儀をいただいた場合は、お返しを3分の1程度にとどめます。
理由は、高額なお返しをしてしまうと「あなたからのお祝いは受け取りたくない」という意味になってしまうから。
それでなくても、あまり高額な品物はかえって相手を恐縮させてしまいかねません。
お返しが不足と感じる場合には、内祝いに加えて新婚旅行のおみやげなどを贈ると喜ばれますよ。
結婚内祝いの渡し方マナー
結婚のお祝いをいただいたら、内祝いを贈る前に、まずは電話などで受け取ったことを報告し、感謝の気持ちを伝えましょう。
内祝いの渡し方は、事前にアポイントメントを取ったうえで、手渡しするのがベスト。
相手が遠方で訪問するのが大変、予定が合わない、といった場合は、配送でもOK。
配送する場合には必ず、お礼状を別に送るか、品物に同梱しましょう。
結婚内祝いを渡す相手は?
結婚内祝いは、結婚祝いをもらった人への「お返し」として渡します。
- 結婚式に呼べなかった方
- 参列できなかった方
- 結婚式をしないで、お祝いだけをいただいた方
- 結婚式で相場よりも高額なご祝儀をいただき、引き出物だけではお返しが不十分になってしまった
これらの相手に、改めて内祝いを贈るとよいでしょう。
また自分の両親や兄弟、祖父母など、身内であっても結婚内祝いを贈るのがベター。
家族に改まってギフトを贈るのは他人行儀に感じられるかもしれませんが、内祝いは幸せを分け合うもの。
時計など、記念になる品物を用意するのがおすすめです。
ちなみに、金品ではなく祝電だけをいただいたような場合には、内祝いの品物は贈らないのが一般的です。
結婚内祝いを渡す時期(いつからいつまでに?)
結婚内祝いは、結婚式の後2週間~1ヶ月以内を目安に贈るのがマナーです。
挙式の何ヶ月も前など、早いタイミングでお祝いをいただいた場合も、他の方と同じ時期に贈ればOK。
もらいっぱなしのようで気になるときは、挙式前にお返ししても大丈夫です。
この場合内祝いを贈る時期は、いただいてから1~2週間後が目安。
もしも結婚式の後、内祝いを贈るのが遅れてしまったら、できるだけ早く品物を手配して、先方に電話などでお詫びと、品物を送った旨の連絡を入れましょう。
結婚内祝いの“のし”マナー
● 水引
紅白10本の「結び切り」の水引が印刷されたものを使います。
● 表書き
「内祝い」「結婚内祝」「寿」と書くのが一般的。
関西地方では4文字を避ける風習があり、「結婚内祝」の代わりに「結婚之内祝」と記します。
もしも結婚式前にお返しを贈る場合は、表書きは「御礼」としましょう。
● 名入れ
新郎新婦連名で送ります。中央に新郎の名字・名前、左側に新婦の名前を書きます。
入籍前の場合も、同様でOK。
● かけ方
のしをかけた上から包装する「内のし」が一般的。
「相手の慶事を祝う贈りものではないため、控えめな内のしが好ましい」「配送の場合にのしが傷つきにくい」というのが理由です。
内祝いにはお礼状を添えて!メッセージ文例
内祝いを配送で渡すときには、お礼状を用意するとベター。
品物より先に郵便で送るか、品物に同梱して送ります。
お礼状に書く内容は以下を参考にしてくださいね。
- お礼の言葉
- いただいたお祝いの感想
- 内祝いを送る、という報告(※お礼状だけ先に送る場合)
- 近況報告
文面はフォーマルなものが無難ですが、親しい友人などへは、砕けたメッセージでもOKです。
【文例】
拝啓 梅の花がほころぶ頃となりました ○○様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと お慶び申し上げます
このたびは 結構な結婚祝いの品をいただき ありがとうございました
さっそく新居に飾り 目にするたびに心を和ませています
ささやかなお礼のしるしを 別便でお送りいたしました 気に入っていただければ幸いです
ようやく新居も整い ふたりでの生活にも慣れてまいりました
今後はふたりで協力し合い 温かい家庭を築いていきたいと思っています
今後とも温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます
敬具
結婚内祝いにはコレがおすすめ!人気ギフト
結婚内祝いで贈ると喜ばれるのは、「絶対に必要なものではないから自分では買わないけれど、あるとうれしいもの」や、「欲しいと思ってもやや手を出しにくい価格帯のもの」。
よく贈られているのは、日常的に使う実用品や、お菓子や洗剤などの消耗品(消えもの)です。
- 上質なタオル
- 有名メーカーの食器
- 調理器具
- 有名店の菓子
- 保存が効く食品(瓶詰め、調味料・紅茶など)
連名のお祝いなどでお返しが少額の場合には、プチギフト用に売られている品物や、個包装のお菓子、入浴剤などが定番です。
金額で贈り分けるのはもちろん、贈る相手の年代や性別に合わせた品物を選ぶと喜ばれますよ。
結婚内祝いに商品券を贈るのはアリ?
何を贈ればよいか迷った場合には、何にでも使いやすい商品券やギフトカードを贈るという選択肢も。
お祝いのお返しに商品券を贈るのはアリかナシか迷う方も多いようですが、使い道が選べるためうれしいという意見もあり、決して非常識ではありません。
ただし、商品券だけを贈ると気持ちがこもっていないように受け取られることも。
商品券を贈るときには少額のお菓子などを添えるとベターです。
内祝いの値段がハッキリと分かってしまうのを避けたい場合には、もらった方に欲しいものを選んでもらえるカタログギフトを活用するのもおすすめ。
気をつけて!こんな結婚内祝いはマナー違反
結婚内祝いの品物を選ぶときには、マナー違反の品を贈らないよう注意。
次のようなものは、結婚内祝いとして好ましくないとされています。
● 割れ物
結婚にまつわることに「割る」は縁起がよくありません。
小鉢など簡単には割れないようなものは贈ってもよいという考え方も。
繊細な作りのガラス製品などは避けましょう。
● 切るもの(刃物)
「縁を切る」に通じるため、ふさわしくありません。
● 偶数や、4、9などの忌み数のもの
偶数は「割り切れる」ためNG。
ただし、2は“ペア”の意味があるためOKとする場合も。
4(=死)、9(=苦)などの忌み数も避けてください。
● 肌着や靴下など直接身につけるもの
洋服の下につけるものや、足で踏みつけるものは、目上の人に贈ると失礼にあたります。
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なお、新婚旅行や海外挙式の「おみやげ」は、贈り物としてはランクが低い印象に。
値段相応のお土産ならOKですが、バラまき用のお菓子や日本でも購入できるものは避けましょう。
結婚祝いをもらったのに「内祝いなし」は非常識?
結婚祝いをもらったら内祝いを返すというのは、一般的に知られているマナーです。
そのため、内祝いを省略してしまうと「非常識な人」と思われる可能性はとても高いでしょう。
また、お祝いに対してお返しをしないのは、「片祝い」といって、縁起が良くないという考え方も。
いただいたお祝いが少額であったとしても、相場程度の品物を用意することをおすすめします。
上司や友人に結婚内祝いを辞退されたらどうする?
困ってしまうのが、結婚内祝いをあらかじめ辞退されるパターン。
「本当にお返しナシは非常識じゃない?」「お返ししないとモヤモヤする…」と悩んでしまう状況ですね。
ウェディングパークが行った調査によると、辞退されていても、何かしらのお返しをしたという夫婦が多数派。
もっとも多いのは、相場どおり半返ししたケースですが、相手の負担にならないように、あえて少なめに返したという夫婦も。
断られたのにお返しをした理由としては、以下のような声がありました。
- 礼儀を重んじたい
- 「いらない」は、社交辞令かもしれないのに真に受けるのは不安
実際に結婚内祝いを贈って嫌がられることはあまりないはずなので、モヤモヤするぐらいなら、贈ってしまってもよいでしょう。
また、食事をごちそうした、手土産を持ってあいさつに伺ったという声も。
大切なのは、半返しといったお返しの形式ではなく、どんな方法でもよいので感謝の気持ちをきちんと伝えることです。
まとめ:「半返し」を目安にもらうとうれしいギフトを選ぼう
- 結婚内祝いの相場は半返し
- 目下には同額、高額のお祝いには3分の1が目安
- 結婚式後2週間~1ヶ月以内に贈る
- 自分では手が出ないがあるとうれしい「実用品」や「消えもの」が人気
- 内祝いを断られても感謝の気持ちをきちんと伝えよう
結婚内祝いはお祝いへのお返しと、幸せのおすそわけの2つの意味を持つもの。
品物選びや贈り方のポイントとマナーを守って、喜んでもらえるギフトを選びましょう。