8割が顔合わせのみ。結納と両家顔合わせの違いと選び方

8割が顔合わせのみ。結納と両家顔合わせの違いと選び方

結婚が決まると、多くのカップルが顔合わせ食事会を行います。

またもう少しフォーマルに、結納を行う方法も。

どちらを行うか決めるためにも、2つの違いや最近の動向を知りたいところ。

ここでは、結納と顔合わせ食事会の違いと、どちらかを選ぶ時のポイントを紹介します。

また、結納の要素を取り入れてフォーマルな食事会を行うアイディアも紹介!

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正式結納・略式結納、顔合わせ食事会の違い

結納品結納とは、正式に婚約を整える伝統的な儀式。結納はさらに2つの種類に分かれます。

どちらも地域によって違いがあるものの、古くからのしきたりにそって進められます。

【正式結納】
仲人が新郎新婦の家を行き来して、結納金や結納品を納める。

【略式結納】
両家が料亭やレストランなどに会して、その場で結納品を納め合う。仲人はいないことが多い

略式結納をさらにシンプルにして、形式ばらずに両家の親睦を重視したものが顔合わせ食事会

顔合わせ食事会は儀式性がなく、結納品は用意しませんが、婚約指輪などの記念品を交換したり、はじまりと終わりの挨拶をしたり、ちょっとした演出も織り交ぜながら行います。

顔合わせに決まった式次第はないので、カジュアルな雰囲気で行うことも、結納の要素を少し取り入れたフォーマル感のあるものにすることもできます。

結納or食事会、かかる費用の違い

結納と顔合わせ食事会の、費用の平均額を比べてみましょう。

結納の場合、会場費とその後の食事会をあわせた費用の平均額は、15.6万円。

一方両家顔合わせ食事会の費用は、その半分以下の6.8万円となっています。

さらに結納では、結納金(平均91.1万円)や結納品(平均14.4万円)の準備があるので、非常に費用がかかることがわかりますね(「ゼクシィ結婚トレンド調査2018」調べ)。

結納と顔合わせ食事会、みんなはどっちを選んでる?

結婚式のテーマカラー「青」親睦を深めることを重視する顔合わせ食事会、婚約を正式なものとする伝統重視の結納、迷った時はどうするのがいいでしょうか?

全体の8割以上が、顔合わせ食事会を選択

「ゼクシィ結婚トレンド調査2018」によると結納・顔合わせ食事会の実施状況は以下のとおり。

  • 両家顔合わせのみ行った…83%
  • 両方行った…8%
  • 結納のみ行った…3%

8割以上のカップルが、顔合わせ食事会を選んでいることがわかりますね。

親の意見も聞いて選ぶことが大事

あまり形式ばったことはせず、和やかな雰囲気で両家の親睦を深めたいなら、顔合わせ食事会だけがオススメ。

婚約・結婚という人生の節目に、きちんとした儀式をしたいなら結納を選んだ方がいいでしょう。

ただ新郎新婦の2人だけで進めずに、両親の意見も大事。

「実はああしてほしかった」などと、後から言われないように、両家で納得する形を探してくださいね。

自分たちはカジュアルな食事会にしたいけど、親の顔も立てたい場合は、食事会のスタイルをとりつつ、結納金だけを渡す時間を設けるなどちょっとフォーマルなものにすることも可能。

顔合わせ食事会と結納を両方行うなら、食事会が先

結納と食事会の両方を行うカップルもいますが、その場合は、最初の挨拶をかねて、両家顔合わせ食事会を最初に行います。

その席で、結婚式や結納について具体的に話し合うことが多いようです。

結納はしないけど、食事会で結納金(支度金)のみを渡す

結納金結納のような伝統的な儀式は行わずに、結納金だけを顔合わせ食事会で渡すこともあります。

ただし食事会で結納金を渡すかどうかは、両家で話し合って決めておいたほうがいいでしょう。

男性側からの好意で準備していても、当日になっていきなり渡されたら女性側も恐縮してしまいます。

顔合わせの、結納金の渡し方

結納金を渡すタイミングは、自己紹介が終ったあとが一般的ですが、こちらもあらかじめ打ち合わせをしておくのがベター。

結納金は封筒などではなく、金銀または紅白の結びきりの水引がかかったご祝儀袋に包みます。

新郎父が手に持った結納金を時計回りに回して向きを変え、新婦父に差し出します。

  • 新郎父「そちらは婚約の記念の品です。幾久しくお納めください」
  • 新婦本人「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」

結納返しがある場合は、以下のような口上を述べます。

  • 新婦父「答礼の品として、○○をご用意致しました。記念にお納めください」
  • 新郎本人「ありがとうございます」

食事会で結納金のみ渡す場合、金額に決まりはある?

結納金の平均額は、91.1万円(「ゼクシィ結婚トレンド調査2018」調べ)。

結納を行わず、食事会で結納金を渡す場合は、平均額より少ない50万~70万が多いようです。

ただし結納金の額は、両親の考え方や地域の慣習によっても変わってくるもの。

新郎新婦が両家の意向を踏まえて調整し、結納返しも含めてお互いが納得する額を準備して。

結納返しをせず、あらかじめ少ない額を渡す場合もあります。

両家顔合わせ食事会の段取り

予約

結納ほど形式ばっていなくても、顔合わせ食事会の準備は段取りよく進めたいもの。

両家の考えを聞きつつ、1つひとつ決めていきましょう。

1.日時、場所を決める

顔合わせ食事会は結婚式の3~6ヶ月前に行うのが一般的。

エリアは両家の中間地点にすることが多くなっています。

2.食事のメニューを決めて会場を予約する

会場として人気なのは、料亭やレストランで、お店によっては、顔合わせ食事会パックを設けているところもあります。

フォーマルな集まりにしたいなら、より格の高い料亭やホテルの個室を選んで。

結婚式の会場がすでに決まっているなら、下見をかねてホテル内のレストランで行う場合もあります。

どんなジャンルの料理でも焼肉や大皿で取り分けるスタイルは避け、時間をかけて楽しめるコース料理を選びましょう。

堅苦しくない雰囲気の食事会にするとしても、周りが気にならないように個室を予約するのがマスト。

2. 誰が支払うか費用分担を決める

顔合わせ食事会の費用分担は、新郎新婦を通じて事前に両家で決めておくのがベター。

新郎新婦が親を招待するスタイルの場合は、食事会の費用は新郎新婦の2人で支払うことが多い様子。

どちらかの実家が遠方の場合は、交通費や宿泊費など考慮したうえで、両家で折半する方法もあります。

食事会当日は、あらかじめ決まった人がまとめて支払いを済ませておくとスマート。

3. 食事会の流れを決める

せっかく両家が顔を合わせるのだから、おおまかな会の流れをあらかじめ決めておきましょう。

ただ食事をするだけでなく、自己紹介や乾杯のほか、婚約記念品の交換や記念撮影をすると、進行にメリハリがつきますよ。

進行役は、新郎本人が行うこともありますが、フォーマル感を高めたいなら新郎父親が務めて。

  1. 始まりの挨拶
  2. 自己紹介
  3. 結納金や婚約記念品の交換
  4. 記念撮影
  5. 乾杯
  6. 歓談
  7. 締めの挨拶

5.手土産を決める

当日両家がそれぞれ手土産を用意するのは、話のネタにもなるのでオススメ。

どちらかだけ用意して気まずい雰囲気にならないように、あらかじめ2人で相談して両親に伝えておくといいでしょう。

手土産の予算は3,000~5,000円を目安に。

手土産には10本結びきりの「寿」のしをかけ、名入れをして持参しましょう。

6.避けるべき話題を知っておく

顔合わせ食事会ではた、政治や宗教の話や、病気の話は触れないのが常識。

自分や家族の自慢話ばかりするのも避けて。

結婚をするふたりはもちろん、両親のお酒の飲みすぎには要注意です。

お互いの家族が和やかな雰囲気の中で食事がすすむよう、ふたりがリードして会話を進めていきましょう。

両家顔合わせ食事会 当日の進行と挨拶例

ご祝儀結納金や婚約記念品を交換する、ちょっとフォーマルな食事会の流れを説明します。

進行は新郎本人より父親が務めたほうが、重々しさが増します。

1.2人のエスコートで会場へ→着席

当日は予約時間の5分前を目安に会場へ着くようにします。

その際は、新郎新婦が互いの家族をエスコートして。

2人が不在のタイミングで、親同士が先に会ってしまうと、気まずい雰囲気になってしまう恐れがあります。

席次は洋室でも和室でも同じで、上座から両家の父親、母親、本人という形で向かい合わせに。

2.はじまりの挨拶

式次第が特に設けられていない顔合わせ食事会でも、最初の挨拶はしっかりと。

【はじまりの挨拶例】
新郎父「本日はふたりの婚約にあたり、お集まりいただきましてありがとうございます。本日はどうぞよろしくお願いします」

3.両家の家族紹介

男性側(新郎側)、女性側(新婦側)の順で家族紹介を行います。

新郎が自分の親を紹介し、本人が挨拶を添えると話しやすくなります。

紹介の順番は、新郎父→新郎母→新婦父→新婦母が一般的。

【自己紹介例】

  • 新郎本人「私の父の○○です。父からも一言ご挨拶をさせて頂きたいと思います」
  • 新郎父「この度は〇〇様と私どもの息子との婚約に、快くご承諾を頂けたようで本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。本日はどうぞよろしくお願いいたします」
  • 新婦本人「私の父の○○です。父からも一言ご挨拶をさせて頂きたいと思います」
  • 新婦父「先程はご丁寧にありがとうございました。ふつつかな娘ではございますがどうぞよろしくお願いいたします」

4.結納金(支度金)や婚約記念品の交換

顔合わせ食事会で、結納金だけを渡す予定なら、このタイミングで。新郎父から、新婦父へ手渡しします。

もちろん通常の顔合わせのように、カジュアルな雰囲気で行うなら結納金無しが基本。

婚約指輪やそのお返しをこの場でお披露目すると場が盛り上がりますよ。

5.記念撮影

食事が始まりお酒が入ると、顔が赤くなってしまうこともあるため、食事前に写真撮影をするのがオススメです。

撮影はお店の人に頼みましょう。

6.乾杯後、会食スタート

【乾杯の挨拶例】
新郎本人or新郎父「それでは、両家の良き日を祝して、乾杯」

食事を楽しみながら、新郎新婦のふたりが積極的に話をするように務めましょう。

結婚式の会場がまだ決まっていない場合には、今後のスケジュールなどの打ち合わせを行ってもOK。

また2人のプロフィールや家族や兄弟・姉妹を紹介する、顔合わせのしおり(プロフィールブック)を作って、渡しておくと話もはずみますよ。

7.締めの挨拶とお礼

新郎側か、もしくは新郎新婦の2人で挨拶をします。

【締めの挨拶例】
「本日は誠にありがとうございました。無事両家の顔合わせも済ますことができました。今後ともどうぞよろしくお願い致します」

最後に男性側、女性側の順で、両家の父親も順に挨拶をします。

退出の前にもう一度、記念撮影するのもいいですね。

両家顔合わせ食事会の服装

服

何を着るかは、会場となるホテルや料亭の格式にふさわしいものを選びましょう。

また事前に両家で調整して、服装の格を合わせることが大事。

「結納じゃないからカジュアルでいいか…」とブレザー&パンツで出かけたところ、相手が改まった格好をしていたら、おめでたい席が一転、気まずい雰囲気になってしまいます。

顔合わせ食事会では、セミフォーマルが基本。

  • 新郎・父親:ダークスーツ&ネクタイ
  • 新婦:振袖、ワンピース
  • 母親:訪問着、ワンピース

振袖はセミフォーマル以上の格式ですが、独身女性しか着ることができないので、顔合わせ食事会ではよく着用されます。

顔合わせが着る最後になるかもしれませんし、華やかな席にとてもよく合います。ね

まとめ

  • 結納は婚約を整える伝統的儀式、顔合わせ食事会は両家の親睦を深めることがメイン
  • 全体の8割以上が顔合わせ食事会を選択
  • 顔合わせ食事会の服装はセミフォーマルが基本
  • 顔合わせ食事会でも結納金だけ納めることができる

伝統的な儀式である結納より、親睦を深めることを重視した顔合わせ食事会が支持されています。

やはり儀式めいたことだけでなく、これから親族となるもの同士、仲良くなりたいですよね。

もし、ある程度きちんとした会にしたいなら、食事会で結納金だけを渡す方法も。

いずれにしても、両家の意向を新郎新婦がよくくみ取って準備を進めてくださいね。