結婚式の謝辞は誰がする?パターン別!すぐ使える例文まとめ
披露宴の最後に行われる謝辞は、晴れの日を締めくくる大事な演出。
謝辞は誰が言うもの?言う人によって内容に違いはある?など、謝辞をいう人ごとの例文や、謝辞を成功させるポイントを紹介します。
この記事のポイント!
- 結婚式の謝辞を言う人の決め方がわかる
- 謝辞を言う人別の例文がわかる
- 謝辞の基本的構成、時間、成功のポイントがわかる
披露宴を締めくくる、謝辞とはどんなもの?
謝辞とは、結婚式や披露宴に参列してくれたゲストへの感謝の気持ちを述べるスピーチのこと。
披露宴の締めくくり行われることが多く、結婚式のクライマックスとなる大事な演出になるので、省略せずに行うカップルが多いようですね。
結婚式の謝辞は誰が言う?決め方はあるの?
謝辞を誰が述べるかについて、ルールや決め方があるのでしょうか?
謝辞は以前は新郎父、最近は新郎が主流
謝辞は、以下のように招待状の差出人が述べるのが慣例となっていました。
- 招待状の差出人が両親→新郎の父親
- 招待状の差出人が新郎新婦→新郎または新郎新婦
- 招待状の差出人が新郎新婦と親の連名→新郎
以前は、新郎側の父親が謝辞を述べるのが多かったのですが、最近では形式にとらわれず、新郎が両家を代表して行うのが多くなっています。
ただ、新郎父の後に新郎が述べたり、新郎新婦がふたりいっしょに、あるいは別々に言うなどのパターンもあるので基本的には自由。
新郎の父親が他界している場合は、新郎の母や新郎の伯父(父親の兄)が述べることも。
誰が何を言うか、新郎側と新婦側のバランスに注意
謝辞を誰が述べるかでちょっと気をつけておきたいのは、 新郎側と新婦側のバランス。
結婚式や披露宴では、乾杯や祝辞などのさまざまなシーンでスピーチが披露されます。
謝辞以外のスピーチを親族が行うケースもあるでしょう。
そういった場合は、謝辞を含めてスピーチをする人が新郎側、新婦側でどちらか一方にかたよらないよう配慮して。
謝辞は誰が言わなきゃいけないという厳密なルールはないので、両家で相談して決めましょう。
すぐに使える謝辞の文例集!パターンごとに紹介
結婚式の締めで謝辞を言うなんて、考えただけで緊張しますね。
何から始めていいのかわからない方のために、すぐに使える謝辞を「誰 がスピーチするか」によってパターンごとに紹介するので、参考にしてくださいね。
謝辞例文①新郎フォーマルver.
本日はご多用のなか、私たちの披露宴へご出席くださりありがとうございます。皆様と楽しい時間を共有でき、たいへん嬉しく思っております。
皆様からたくさんの祝辞の言葉や激励の言葉をいただき、感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
また本日の結婚式、披露宴を開くにあたり、本当に多くの方に支えて頂きました。職場の皆様、友人達、家族、そして(会場名)のスタッフの皆様に助けて頂き、人と人とのつながりの大切さや尊さを改めて知ることができました。
今日このように皆様の前に立ち、(新婦の名前)さんと一緒に新しい門出を迎えられることを、本当に嬉しく思います。
これからは二人で力を合わせ、笑顔の溢れる家庭を築いていきたいと思います。
まだまだ未熟な二人ですから、皆様にはご迷惑をおかけすることもあるかとは思いますが、どうぞこれからもご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、ご参列の皆様のご健康とご多幸を祈り、結びの挨拶に代えさせて頂きます。
本日はどうもありがとうございました。
謝辞例文②新郎カジュアルver.
本日は、北は北海道、南は九州より、遠路はるばる、僕たちふたりのためにご出席いただきまして本当にありがとうございます。
できるだけ多くの方に来ていただきたいと思い、会費制の披露宴を開くことにしました。
正直なところ、皆さんにご賛同いただけるかどうか不安な部分もありましたが、このようにご理解、ご協力いただくことができて本当に感謝しております。
また、皆さまよりお祝いのお言葉を頂戴し、大変感激しております。
スピーチを頂いた友人のみんな、忙しい中準備をしてくれてありがとう。
僕たちにとって、本当に思い出に残る一日になりました。
結婚式の準備の中で(新婦の名前)と色々な話をしました
小さかった時のこと、互いの家族のこと、これからの生活のこと。
学生時代からの付き合いなので、お互いのことを理解していたつもりになっていましたが、知らなかった面もあり、時にはケンカもしました。
でもこういった発見がとても楽しかったですし、ふたりには必要な時間だったと思います。
ふたりが家族になるんだという実感をもつこともできました
これからは、お互いの両親を手本に明るく愛情に溢れた家庭を築いていきたいと思っています。
何分至らないところばかりのふたりですが、日本一の夫婦になりたいと思います!
これからも僕たちにお励ましの言葉や、時にはお叱りの言葉で、ご指導ください。
本日はどうもありがとうございます。
謝辞例文③新郎・新婦のふたりでいっしょに
新郎新婦のふたりで行う場合は、新郎→新婦→新郎の順で話をするのが一般的。
ふたりのスピーチの内容がかぶらないように配慮しましょう。
(新郎)
本日はあいにくの空模様のなか、私たちのためにお集り頂きましてありがとうございました。
また、皆様より温かいご祝辞や励ましの言葉を頂戴し、ふたりとも言葉にならないほど感激いたしております。
(新婦)
今日から○○姓となりました、(新婦の名前)でございます。
本日は、私たちの披露宴にご出席いただきまして、ありがとうございました
「大好きな人のお嫁さんになる」という、子供の頃からの夢がかなって、感激で一杯です。
また、皆様からこのように祝福していただけて心から幸せだと思っています。
(新郎)
皆様から頂いたお言葉を忘れず、ふたりで助け合って笑顔のあふれる明るい家庭を築いていきます。
そして、育ててくれた両親にも、これからは少しずつ恩返ししてまいりたいと思います。
未熟な私たちですが、どうぞこれからもよろしくご指導下さいますようお願い申し上げます。
本日はまことにありがとうございました。
謝辞例文④新婦だけ(新郎と別々に)
本日はお忙しい中を、沢山の方にお集り頂きましてありがとうございました。
先ほどより、皆様からお心のこもったご祝辞や温かい励ましのお言葉を頂戴し、両親が喜んでくれている様子を見て、私たちふたりとも深く感激いたしております。
昨日の夜、「明日は早いから」と、ずいぶん早く寝てしまった父が、夜中に「眠れない」と起きて来て一人でお酒を飲んでいたそうです。
皆さんの前ではこんな風にすましていますが、昨晩の父の様子を今朝母から聞いて、余計に胸が一杯になりました。
これからは両親に慈しみ育ててもらったこと、皆様から頂いたお言葉を忘れず、(新郎の名前)さんとふたりで笑顔のあふれる家庭を築いていきます。
未熟な私たちですが、どうぞ今後ともご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
本日は本当にありがとうございました
謝辞例文⑤新郎の父
ただいまご紹介にあずかりました、新郎の父○○○でございます。
本日、無事にこの日を迎えることができ、感無量の思いでいっぱいです。
○○、□□両家を代表いたしまして、ひと言お礼のご挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中、このように大勢の皆様にご列席賜わり、誠にありがとうございました。
また、本日は皆様からたくさんのご祝辞や心あたたまる励ましのお言葉を頂きました。
私ども両親、親族にとりましても、誠にありがたいことと、深く感謝申し上げます。
新郎新婦には、今日の喜びと感激を忘れず、皆様のご期待に添えるような、明るく楽しい家庭を築いていって欲しいと願っております。
とはいえ、まだ若いふたりのことでございます。
今後とも皆様にはお世話になることと存じますが、あたたかいご指導、ご支援のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
本日は慣れない宴席で不行き届きの面も多々あったと思いますが、何卒おゆるしくださいませ。
結びに皆さまのご健康とご多幸を願いつつ、両家代表のごあいさつと代えさせていただきます。
本日は、まことにありがとうございました。
謝辞例文⑥新郎の母
新郎の母の□□でございます。
本来でしたら、父親がごあいさつ申し述べるところではございますが、2年前に他界しておりまして、せんえつとは存じましたが、私よりひと言お礼のごあいさつを述べさせていただきます。
皆さま方にはお忙しい中、ふたりのためにお集まりいただきまして、あらためてお礼を申し上げます。
また先ほどよりふたりのために、お心のこもったご祝辞やはげましのお言葉をたくさん頂戴いたしまして、このうえなく光栄なことと感謝申し上げます。
本日無事に、(新郎の名前)と(新婦の名前)さんの挙式を、とどこおりなくとり行うことができました。
私も、この日を泉下の夫に報告できますことを、心よりうれしく思っております。
これもひとえに、本日ご列席いただきました皆様をはじめ、多くの方々のご好意とお力添えがあったからでございます。
これから二人は互いに力をあわせ、あたたかな家庭を築いていくものと信じておりますが、なにぶんにも未熟なふたりでございます。
勝手なお願いではございますが、どうかこれからも温かく見守り、叱咤激励いただけると幸いです。
本日はなにかと行き届きませず、失礼なこともあったかと存じますが、どうかお許しください。
本日はまことにありがとうございました。
謝辞例文⑦新郎の父の兄(新郎の伯父)
新郎の○○の伯父、□□でございます。
親族一同にかわりまして、まことにせんえつながら、ひと言ごあいさつ申し上げます。
本日、皆様には、新郎新婦のために、多数ご参集くださいまして、まことにありがとうございました。
さきほどから、ご来臨の諸先輩、また、ご友人の皆様から、新郎新婦に対して、あたたかいご祝辞と激励のお言葉の数々をちょうだいいたしました。
新郎新婦も、さぞや感激でいっぱいなことでございましょう。
(新郎の名前)くん、(新婦の名前)さん、どうか、その感激を忘れることなく、皆様からちょうだいした言葉を胸にきざんで、これからの人生をしっかりと歩んでください。
結婚と申しますのは、相思相愛のふたりにとりましては、このうえなく幸せなことでございましょう。
本日の新郎新婦の笑顔を見ておりましても、まさに至福のときといった表情でございます。
私ども親族一同にとりましても、これにまさる慶事はございません。
両家の縁により、私ども親族一同も、これから末永く、親しいおつきあいをさせていただけますよう願っております。
どうぞ皆様におかれましては、生まれたばかりのこの夫婦を、末永く見守り、お力添えくださいますよう、せつにお願い申し上げます。
本日は、まことにありがとうございました。
披露宴の謝辞を書く時のポイント
結婚式のクライマックスともいえる謝辞。
感謝の気持ちをきちんと伝え、結婚式を良い締めくくりにするために抑えておきたいポイントを説明します。
謝辞の基本構成
謝辞は、基本的に「前文」「本題」「結び」の3部構成となります。
① 全文:挨拶とお礼
② 本題:これまでのエピソード、結婚式当日に感じたこと、今度の抱負
③ 結び:今後のお願い・結びの挨拶
謝辞は誰が述べるとしても基本構成は一緒。
ただし、親から述べる謝辞は①と③の部分、つまりゲストへのお礼と「これからのふたりをお願いします」という依頼の要素が強くなります。
新郎の謝辞は、本題部分でエピソードを入れると感動的に
フォーマルで形式ばった新郎の謝辞は、安心感があるけれどちょっと物足りない…。
そんな時は、本題の部分に結婚に至るまでの紆余曲折をまとめたエピソードや、両親との思い出を盛り込むと印象的なものになりますよ。
謝辞が長い・短い場合はどうする?
謝辞を述べるのにちょうどいい時間は2~3分、文字にすると1,000字くらいです。
あくまで目安なので、きっちりここに収めなければならないとうわけではありません。
短めに書きあがったら少しゆっくり読むのがいいですし、多少長くなっても無理に削る必要はありません。
謝辞を述べる時にカンペは使ってもいいの?
カンペを使っても失礼にはあたりません。
謝辞をすべて暗記して、堂々と述べることが理想ですが、結婚式の最後に大勢の前で1,000字にもわたる文章を述べるのはなかなか難しいもの。
緊張して頭が真っ白になってしまうかもしれませんし、お酒が入ってちょっと酔ってしまうことも考えられます。
もしもの時のための保険として、カンペを用意しておくといいでしょう。
謝辞なしの結婚式はアリ?
結婚式の謝辞自体、絶対にやらなければならないとものではありません。
カジュアルな1.5次会や海外挙式など、形式ばった式次第やプログラムを設けない挙式スタイルも増えてきています。
ただ、謝辞を述べないにしても、ゲストに来てくれたことへの感謝の気持ちはきちんと伝えるようにしましょう。
また、「謝辞」=「締め」というイメージがあるので、謝辞をやらない時には会が終了する旨を司会者にアナウンスしてもらうといった配慮も必要。
まとめ
- 結婚式の謝辞はゲストへのお礼を表すもの
- 結婚式の謝辞は新郎が代表して言うのが最近の主流、新婦とふたりで言うことも
- 結婚式の謝辞の長さは2~3分がめやす
- 新郎新婦や両親のエピソードを謝辞に盛り込むと感動的に
- 謝辞は無くてもいいが、披露宴が締まるような工夫をしよう
結婚式の締めくくりとなる謝辞。
新郎側、新婦側の誰が言うにしても、例文を参考にポイントおさえて感謝の気持ちをゲストに伝えてくださいね。