リーズナブル?ドレスもOK!?気になる「仏前式」の基礎知識

リーズナブル?ドレスもOK!?気になる「仏前式」の基礎知識

「家族のつながりを大切にしたい」「伝統的な雰囲気の結婚式を挙げたい」そんな花嫁さんから注目を集めているのが、仏前結婚式(仏前式)

芸能人が仏前式で結婚式をしたことでも話題になっています。

今回はブームの兆しがみえる仏前結婚式の基礎知識を紹介します。

この記事のポイント!

  • 和婚や仏前結婚に興味のある花嫁向け
  • 仏前結婚式についておよそのことがわかる
  • 最近の仏前式の実例がわかる

※本ページはプロモーションが含まれています

仏前式(仏前結婚式)とは、どんな挙式スタイル?神前式との違いは?3つの特徴

ウェディングの新郎新婦あまりなじみのない仏前結婚式。具体的な特徴や、神前式との違いを解説します。

1:仏様とご先祖様に結婚を「報告する」スタイル

仏前式は、夫婦が仏様の前で結婚を報告する形式です。

これは仏教に「因縁(何事も原因があって結果がある)」という独特の考えがあるから。

つまり因縁で2人が結婚することは決まっていて、それが実現したのは仏様やご先祖のお陰だ、と考えるのです。

ですから「報告する」という挙式スタイルになり、神前式や教会式のように「誓う」ことはしません。

2:指輪交換ではなく数珠を授けてもらう

仏前結婚式では指輪交換ではなく、御本尊の前に供えられた念珠(数珠)が授けられます。

この儀式を念珠授与といって、仏前式の中では最も大切な儀式とされています。新郎も新婦も、結婚式中はずっと数珠を手にかけていなければなりません。

ちなみにお寺によっては、念珠授与とは別に結婚指輪の交換を行えます。

3:自宅でも挙式できる

お寺の本堂で挙式するのが一般的ですが、自宅に僧侶を招いて仏壇の前で挙式する場合もあります。

これは仏前結婚式が、ご本尊とご先祖様に対して、双方の親族一同が結婚の報告することが主な目的だから。「お寺」という場所の重要度はあまり高くないのです。

最近では、住職が出張して仏前式を行う結婚式場やホテルもあります。

仏前結婚式の魅力・メリット

色打掛と色紋付袴芸能人の挙式の影響もあって、仏前結婚式に興味を持つ人が増えているようです。仏前結婚式の魅力をまとめてみました。

厳かな和婚の雰囲気と伝統を感じられる

キリスト教式の結婚式にはない、厳かで落ち着いた雰囲気を感じられるのが、仏前式の魅力のひとつ。

古くからある挙式スタイルなので、日本の歴史や伝統も味わえます。

費用が5万円〜30万円と比較的リーズナブル

仏前式の挙式料金は15万~30万円ほど。なかには10万円未満で挙式できるお寺もあります。

キリスト教式の結婚式が40万円ほどかかることを考えると、比較的リーズナブルですね。

ただし衣装や着付け、メイク、写真の費用は別料金の場合もあるため、よく確認をしてください。

なお仏前結婚式に必須の新郎新婦用数珠は、基本的にプラン料金に含まれています。

ご先祖様とのつながりを深く感じられる

仏前結婚式では、ほかの挙式スタイルよりもご先祖様とのつながりを強く感じられます。

先祖がいて自分がいる、というつながりがしみじみ感じられ自然と感謝の気持ちを持てるでしょう。

仏前式の注意点・デメリット

紋付き袴と色打掛ほかの挙式スタイルとは、一味違った仏前結婚式。いくつかデメリットや注意するポイントがあります。

基本的に挙式は親族のみで、友人ゲストは参列できない

仏前式に参列できるのは親族のみで、友人ゲストは参列不可、としているお寺が一般的です。

これは仏前式が、仏様とご先祖様に結婚報告するスタイルの結婚式だから。両家の本尊やご先祖様と直接関係のない友達は参列できないんです。

両家の宗派をチェックする

あらかじめ両家の宗派を確認しておくことは必須!

結婚は両家の問題でもありますから、「別宗派の寺院で挙式するのはちょっと…」ともめごとになるかもしれないんです。

招待客が戸惑わないよう、数珠や服装の説明が必須

仏前式はマイナーな結婚式のスタイルなので、どういった服装・持ち物が必要なのか知らないゲストもいます。

  • 数珠が必要
  • 線香やお香を焚くから、香水は避ける
  • 正座しやすい服装にしてほしい

といった注意点を、事前に招待状などで伝えておくと親切です。

結婚準備に手間がかかることも

寺院によっては提携プランナーがいなかったり披露宴会場がなかったりすることもあります。その場合、一般的な結婚式準備のほかに、ウェディングプランナー探しや披露宴会場探しをしないといけません。

披露宴会場が併設されていないお寺なら、結婚式当日は招待客に披露宴会場まで移動してもらう手間もあります。

一般的な仏前式結婚の儀式の流れ

1.参列者一同入堂
本尊に向かって右に新郎側、左に新婦側の関係者が着席します。

2. 新郎新婦入堂
媒酌人に伴われて新郎が入堂し、新婦は媒酌人夫人に付き添われて入堂。

3. 僧侶入堂
僧侶が入堂して焼香を済ませます。新郎新婦・参列者は合掌。

4. 敬白文朗読
僧侶は本尊の前で仏様とご先祖に結婚式を行うと報告する敬白文(けいびゃくもん)を読みます。

5. 念珠授与
僧侶は仏前に供えておいた念珠(数珠)を新郎新婦へ授与。

白い房のある念珠は新郎、赤い房の念珠は新婦へ授けられ、新郎新婦は念珠を拝受し、合掌します。

6. 司婚の辞
新郎新婦は夫婦の誓いの言葉を交わし、僧侶は参列者に婚儀の成立を宣言します。宣言後は新郎新婦に向けて、媒酌人が誓詞を朗読します。

7. 新郎、新婦の焼香
左手に念珠をかけ、右手で焼香して合掌。

8. 誓杯
三三九度と同じ誓酒の儀式です。まず、新郎新婦が盃を交わし、その後参列者全員が結びつきを約束するための杯を交わします(固めの杯)。

9. 法話
僧侶が仏教の教えを交えながら、結婚を祝した法話を述べます。

10.退堂
新郎新婦・参列者が合掌・礼拝を済ませたら退場。

以上が一般的な流れですが、宗派(浄土宗、浄土真宗、真言宗、曹洞宗など)によって違いがあります。仏前結婚式を行う前に、お互いの宗派を確認しておきましょう。

仏前式を挙げるときに気になるアレコレ

あんまりメジャーではない仏式結婚式。会場選びや衣装など、気になるポイントをまとめました。

会場にする寺院と別宗派、仏教以外の信徒でも挙式できる

基本的には自分の菩提寺で挙式しますが、なかには宗派に関係なく結婚式を執り行ってくれる寺院もあります。ちなみに同性婚OKのお寺もありますよ。

有名寺院や旅行先の思い出のお寺などで挙式するのも素敵です。

ただし別宗派のお寺で挙式する場合は、申し込み前に両親や親族へ事情を説明して、OKをもらう必要があります。

信心深く、家の宗派や宗教にこだわりのある人がいるかもしれません。余計なもめごとにならないよう、事前に承諾を取っておくのが安心です。

花嫁衣装は色打掛やウェディングドレスも選択OK

花嫁衣装は白無垢以外でもOK色打掛ウェディングドレスを着て仏前式を挙げた先輩花嫁もいます。

なお宗派や寺院によって対応が違うので、事前に住職やウェディングプランナーに相談してくださいね。

仏前式でも指輪交換の演出は取り入れられる

実は、指輪交換に宗教的な意味合いはありません。ですから仏前式で指輪交換しても問題ないんです!

お寺によっては指輪交換NGの場合もあるので、気になる人は申し込み前に問い合わせてくださいね。

最近の仏前結婚式の実例

和装に似合うブーケ「檀家付き合いしている寺院がない」「親族だけでなく、友人も招きたい」「披露宴と一体になっているプランがあれば」という新郎新婦の声も聞かれました。

仏前結婚式でネックとなっている条件を緩めることで、有名寺院が仏前結婚式に積極的に参入しはじめています。

事例1.重要指定文化財本堂で仏前結婚式

1235年に鎌倉幕府によって建立された神奈川・鎌倉の祈願寺明王院。1日1組限定で貸し切りの仏前結婚式と披露宴のプランを提供しています。

ウェディングドレスでの仏前結婚式が可能など、ニーズにあわせた柔軟な対応が魅力です。

【ポイント】

  • もともと檀家のないお寺なので、どの宗派宗教のカップルもOK
  • 重要指定文化財の本堂で挙式後、隣接の茅葺き客殿で披露宴ができる

事例2.伝統を大切にしたスタイル

東京・練馬 真宗大谷派東本願寺真宗会館では、伝統的な仏前結婚式が挙げられます。僧侶が阿弥陀如来像を持参して挙式会場へ出張することも可能です。

【ポイント】

  • 伝統を大事にした格調高い式を挙げられる
  • 要望があれば、阿弥陀如来像を携えた僧侶がどこにでも出張する

事例3.昔懐かしい花嫁行列ができる!

「豊川稲荷」の愛称で知られる愛知・豊川の妙厳寺では、花嫁行列などを盛り込んだ結婚式のプランを提案しています。

【ポイント】

  • 表参道の商店街の協力で花嫁行列や人力車での嫁入り行列ができ、昔懐かしい婚礼の雰囲気が味わえる
  • 宗派宗教は問わず、この機会に仏教に触れてみたい人向けにもOK
  • ウェディングドレス、指輪交換も可能

家は仏教だけれど、菩提寺が決まっていない、遠方で関わりが薄い、という場合も多いので、宗派を問わずに受け入れてくれる寺院が増えているのは嬉しいですね。

まとめ

  • 仏前結婚式は男女の深い因縁を仏様とご先祖に感謝して報告する儀式
  • 基本的に菩提寺の寺院が会場で、出席者も親族のみに限られる
  • 費用が比較的リーズナブル!ウェディングドレスや指輪の交換もできる
  • 宗派宗教にこだわらずに受け入れる寺院が増えている

仏前結婚式について、まとめました。

これから可能性が広がりそうな仏前式。和婚希望の方は、検討してみてはいかがでしょうか。

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