結婚式の見積もり項目【料理・飲み物】値上がりのポイント
結婚式でゲストに振る舞う料理は、とても重要なポイントです。
お二人のお祝いと席とはいえ、食事を楽しみに参加されるゲストも多く、内容がしょぼいとゲストからの評価がぐんと下がってしまう可能性があります。一方、見積金額が一気に上がってしまう項目でもあります。
そこで今回は、見積もり項目の中で「料理」にポイントを当て、金額の見方などチェックして欲しい項目をご紹介いたします。
【基本】式場見積もり「料理の項目」に含まれているもの
まず、初期の見積もり項目に含まれている料理の項目を紹介していきましょう。
基本的な見積の見方は、「項目」×「ゲストの人数」です。
1)人数分の大人ゲストの料理
まず、ゲスト一人ひとりに提供するコース料理の人数分の料金が項目に記載されています。
ビュッフェスタイルを予定する場合も、一人分のビュッフェ料金が記載されています。
ここで注意したいのが、初期の見積もりには最低ランクのコースが載っているということ。
最低ランクでもコース料理であることにかわりはなく、もちろんゲストに提供しても問題ない内容です。とはいえランクアップして見積額が上がりやすい、ということを覚えておきましょう。
2)子供用の料理
あらかじめお子様ゲストがいるという情報を伝えていれば、お子様ランチも見積項目に記載されます。基本的に、大人用の婚礼料理とは別に記載されます。
お子様メニューの数が決まっていない場合は、概算の人数分の料理が含まれている事もあります。
【関連記事】こちらもCheck!
3)ドリンク代
披露宴で提供するものは料理だけではありません。ドリンクも必要な項目です。
初期見積もりにはドリンク代金も含まれていますが、このプランも最低のランク。しかし料理コース同様、最低ランクのドリンクでも、ゲストに提供して問題ない内容です。
4)ウェディングケーキ
ウェディングケーキも料理の項目に記載されます。
詳しくは「ウェディングケーキで値上がりしやすいポイント」の項で解説しますが、初期見積もりに載っているウェディングケーキは、すごくシンプルなデザインであることが多いです。
フルーツたっぷりにしたり、チョコレートのリボン装飾を追加したりすれば、料金が上がります。
またケーキ代金には、2種類の記載の仕方があります。
1)一人分料金×人数の記載
例:800円×60名分=48,000円
2)ウェディングケーキ1台分の料金を記載
例:ケーキ1台 50,000円
ケーキ1台分記載されている場合は、この料金でゲスト全員に提供できるのかどうかも確認しましょう。
例えば、ケーキ1台が45名分の場合、60名の披露宴では15名分が足りません。この15名分を追加で依頼する必要があります。
5)サービス料
サービス料とは、ホテルなど飲食を提供している施設で、海外でいうチップの代わりのようなものです。日本独自の料金制度ですが、海外でも一部見られることがあります。
サービス料の金額は、会場により異なりますが、飲食代金などの10%〜15%を設定しています。この他にも、会場費や音響照明費にもサービス料を設定している場合もあります。
見積もりでは、基本料金とは別に書かれていることもあれば、「サービス料金含」として、見積もり項目の備考欄などに記載されていることもあります。
6)消費税
もちろん、結婚式の料理にも消費税がかかります。会場により見積書への記載方法は異なりますが、おおむね次のどちらかで記載されます。
例1)料理にかかる消費税を、料理の項目の最後に記載
例2)結婚式の総額にかかる消費税を、見積の最後にまとめて記載
料理やドリンクに関しての消費税は、(基本料金×サービス料)×消費税で計算します。
内訳が記載されないこともある
期間限定のプランなどを利用する場合、以下の項目は「プラン内」として金額を明記しないこともあります。
- 大人に提供する料理コース・ドリンクコース
- ウェディングケーキ料金
見落としがち!初期見積りの料理・ドリンクのランクについて
初期見積もりの段階では、料理のコースは最低ランクの記載であることが一般的です。
ゲストのおもてなしの観点から、料理のランクアップをするカップルが多いため、ここで予算オーバーになってしまうことがあるので注意が必要!
通常、料理やドリンクのランクは、3つほど用意されていることが多く、選べるようになっています。
品数はコースの種類(和食やフレンチ、中華など)により異なりますが、いずれも7〜9品が一般的。
最低ランク
●費用相場:8,000円〜10,000円程度
もっともスタンダードなコースです。メイン料理は牛ではなく、鴨や羊だったりと、使用する食材が上位ランクのメニューとは異なります。
価格を抑えているからといって、粗末な内容を予定しているわけではありません。「プラン内」と明記されている内容は、この最低ランクであることが多いです。
真ん中ランク
●費用相場:12,000円〜15,000円
多くの新郎新婦さまが「人並みで」と希望されることが多い、真ん中のコース。
最低ランクの内容に1品増えていたり、メイン料理が牛だったり、最低ランクと比較するとボリュームがあります。
またこのコースなら、洋食に和風の一品を追加し、和洋折衷風にセレクトできる場合もあります。
最高ランク
●費用相場:17,000円以上
最上位ランクのコースになると、コースの内容をお二人でチョイス出来たり、シェフにオリジナルメニューを依頼できたりと、アレンジが効くようになります。
さらにデザートはそもそもデザートビュッフェで用意されていることも多いですね。お料理にこだわりたい方に人気です。
会場によってコース料金やボリュームに差がある
結婚式を予定する会場のジャンル(レストランなのか、老舗ホテルなのか)によっても、料理のコース料金には差があります。
カジュアルなレストランウェディングは8,000円でも十分なボリュームであっても、老舗ホテルや有名な結婚式場などでは、最低ランクのコース料金でも15,000円に設定されていることもあります。
結婚式場の雰囲気はもちろん重要ですが、料理と予算の兼ね合いも考慮し、会場選びを進めることも大切です。
結婚式見積の「料理・ドリンク」で見落とし&値上がりしやすいポイント
初期の見積もりには含まれていない項目があり、含まれない=オプション料金になることもあるので注意しましょう。
1)ウェルカムドリンク、乾杯用ドリンクの追加
ウェルカムドリンクや乾杯用のシャンパンを、別料金としている事が多いです。
また食後のコーヒー・紅茶が、コース内に含まれていないこともあるため、確認しておきましょう。
毎年秋に発表されるボジョレー・ヌーボーなど、トレンドのドリンクを追加したい場合も料金がプラスになります。
しかし、ボジョレー・ヌーボーは毎年解禁日が11月の第3木曜と決まっており、その時にしか出せないもの。旬を感じることができるため、演出としてはおすすめです。
2)メニューに含まれないドリンクを追加、銘柄を指定する
披露宴で提供するドリンクは、アルコール・ソフトドリンクを含む、いくつかの種類を飲み放題として用意されています。
そのため、基本メニューに含まれないドリンクを追加すると料金がアップしてしまいます。
また銘柄の指定をする場合も、追加料金が必要になることもあります。
【ドリンク追加の例】
- 基本プランにリンゴジュースが含まれないが、追加したい
- 基本プランのビールはキリンビールだが、ヱビスビールに指定したい
3)コースの一品を指定・変更する
食材の指定は、料理費用の値上がりに直結します。
内容によっては基本料金の倍以上UPすることもあるでしょう。
【コース料理変更の例】
- メイン料理は鴨料理だが、地元の名産である神戸牛に変えて欲しい
- コースには含まれていないが、両親が好きなのでフォアグラ料理を追加したい
4)デザートビュッフェを追加する
ガーデンウェディングでも人気の演出、デザートビュッフェ。
ご友人の結婚式で見たり、インスタの投稿で見たりして、ご自身の結婚式にも取り入れたいとご希望の方も多いかと思います。
しかし、デザートビュッフェが基本プラン(初期見積もり)に含まれている事は少なく、多くはオプションとして追加が必要です。
これは値上がりなし!基本料金内で対応してもらえる項目
結婚式の料理とは言え、通常のレストランでの食事と同様に料金内で対応してくれる項目ももちろんあります。
1)アレルギー対応
ゲストによっては、アレルギーで食べられない食材があるでしょう。その場合、初期の見積もりから値上がりすることなく食材の変更には対応してもらえます。
しかしアレルギーの内容に寄っては、全く違う料理を提供することなる場合もあり、厨房で対応しきれない可能性もあります。
招待状を通じてアレルギーの有無を確認し、どのような対応がベストなのか、ゲスト自身(お子様の場合は保護者)と相談しておくようにしましょう。
万が一、式場側でアレルギー対応料理を準備できない場合は、ゲスト自身に食事を持ち込んでもらうことになります。この場合は、持ち込み料を不要としている場合が多いです。
2)特定のゲストへの配慮した、メニュー変更
アレルギー対応と同様ですが、さまざまな立場・状況のゲストが結婚式にご参加されます。
宗教上食べられない食材があったり、妊娠中のため控えている食材があったりするので、ほかのゲストとは違う料理を用意する必要があります。
ゲストに応じて、追加料金なしでメニューを変更してもらえる可能性があります。プランナーを通じて相談してみましょう。
3)食材を小さくカットして提供
ナイフやフォークに慣れていない子供ゲストやお年寄りを対象に、食材をカットし一口大で食べられるように提供してくれる会場もあります。
対応可否は式場により異なるためため、希望する場合はプランナーに相談しましょう。
ウェディングケーキで値上がりしやすいポイント
初期見積もりに記載されているウェディングケーキは、もっともシンプルなデザインです。
- スクエアや円形の1段ケーキ
- 土台には生クリームが塗られていて、生クリーム装飾もシンプル
- ベリーなどのフルーツは少しだけ
など。
2段や3段にしたり、フルーツ装飾をもっとたくさんにしたりすると、料金があがります。
デザイン変更・ケーキ装飾追加による値上がり
ウェディングケーキは、基本的にプラン内に含まれていますが、デザインのパターンが決まっている事が多いです。
そのため、結婚情報誌やSNSでみかけた可愛いデザインを希望すると、追加料金がかかってしまいます。
- イチゴを100個追加してほしい
- チョコレート細工のリボンをのせたい
- 生クリームやマジパンなどで、お花の飾りを付けたい
などの場合は、「デザイン料」が追加になります。
デザイン料も、×人数分
デザイン料はご希望のデザインの複雑さにより、提示される料金が異なります。
ここで注意したいのが、ケーキのデザイン料も人数分で計算する式場もあるということ。
簡単な変更であれば、デザイン料は200円程度〜(×人数分)。
それに対し、ケーキの土台をお城の形にして欲しいなど、複雑な形を希望する場合は、700円以上(×人数分)になるなど、オプションが無視できない金額になるでしょう。
またウェディングケーキを華やかに見せるために、会場装花に加えケーキ用装花の追加をアドバイスされることもありますが、これにもお金がかかります。
装花や装飾の見積り項目については、別の記事で解説していきます。
結婚式の料理やドリンク、ウェディングケーキで節約できるポイント
見積もり金額として一気にUPしてしまう項目である料理代金。節約できるポイントは押さえておきたいですよね。
1)試食会で味を確かめてからランクを考える
会場により異なりますが、結婚式当日の料理をまるごと食べられる、試食会を開催しています。
この試食会は料理の品定めをする絶好のチャンス!
料理のランクアップを考えている場合、料理を食べ比べ、本当にランクを上げた方が良いのかどうか考えましょう。
「15,000円の真ん中ランクが人気ですよ」というプランナーの言葉に惑わされず、ちゃんと品数やメニュー内容をご自身で確認したほうが、高い満足度をえられるでしょう。
会場によっては試食会(ブライダルフェア)の特典として、料理代割引を用意していることもあります。
関連記事
【11社比較】ブライダルフェアの特典まとめ!賢く結婚式を挙げるコツ
2)ドリンクメニューの追加ではなく、注文制にしてもらう
特定の飲み物をドリンクメニューに追加するのではなく、当日に「ゲストが頼んだ分だけ精算できないか」を交渉しましょう。
例)日本酒をフリードリンクに追加したい
●基本のドリンクメニューに追加した場合
400円×60人数分=24,000円追加
●当日に出た分だけの精算の場合
800円×出た本数だけ
多くのゲストが注文するのであれば、メニューに追加してしまった方がお得ですが、そんなに数が出なさそうなら注文制の方がお得です。
新郎新婦がよかれと思ってオプション追加した物であっても、ゲスト全員が飲むとは限りません。好きな人だけ飲めばいいのです。
この交渉が成功すれば、大きな節約になります。
3)デザートビュッフェの代わりに、ケーキをサーブする
デザートビュッフェを取り入れたいと思っていても、予算がネックになっていることも多いかと思います。
そんなときは、ウェディングケーキをデザートビュッフェ感覚で新郎新婦からサービスする演出をとりいれましょう。
ゲストとふれあう時間も増え、コストも抑えられるため一石二鳥です。
まとめ
- 初めての見積もりには料理は最低ランクであることが多い
- 最低ランクの料理やドリンクでも、十分おもてなしが出来る
- 最低ランクと最上位ランクは、約1万円も違いが出る
- ケーキ料金の提示方法には要注意
- 試食会で味を確かめてからのランクアップがおすすめ
見積もりに含まれている、料理やドリンクの詳細についてご紹介しました。
先に述べたとおり、料理を1,000円UPするだけで60名の結婚式だと60,000円の追加になります。
あとから見積もりUPを防ぐために、初期見積もりの時点で人気のコースにランクアップしておくことも見積もりが値上がりしすぎない方法のひとつ。
本当にアップした方が良いかどうかはご自身の舌で確かめ、ゲストに満足のいくおもてなしを用意してくださいね。