結婚式の写真をSNSに投稿するマナーとは?新郎新婦が知っておくべき注意点
結婚式の様子をインスタなどにアップして、友人や卒花・プレ花と共有したいと思っている花嫁さん。
結婚式の写真に映ったゲストの中には、不特定多数の人に自分の写真を見られたくないと考える人がいるかもしれません。
ハッピーで心が舞い上がっているとしても、SNSに写真をのせる際には、マナーをきちんと抑えることがマスト。
SNSへの写真投稿の基本的なマナーや、結婚式ではどんな写真がOKでどんな写真がNGかを紹介します。
【Facebook・Instagram・Twitter】SNSに写真をアップする時のマナー
Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)、Twitter(ツイッター)といったSNSを使うと、自分の撮った写真を多くの人と簡単に共有することができます。
便利なSNSですが、写真を投稿する時のマナーについて知っておくことが必要です。
SNSには写真投稿に関するルールがある
SNSの運営側では、写真投稿のルールを定めています。例えばインスタグラムには、以下のような規約があります。
写真や動画は、自分で撮影したか共有する権利を得ているもののみをシェアしてください。
Instagramに投稿されたコンテンツは、投稿者の所有物です。真正なコンテンツだけを投稿してください。インターネットからコピーまたは入手した、投稿する権利のないものは投稿できません。知的所有権について詳しくはこちらをご覧ください。
インスタ同様に、フェイスブックやツイッターでも、投稿に関してルールを定めています。
◆Facebook(フェイスブック)コミュニティ規定
◆Twitter(ツイッター)個人情報に関するポリシー
第三者の写真や個人情報を勝手に投稿するのは、肖像権やプライバシーの侵害
SNS上に自分以外が映った写真を、勝手に投稿するのは肖像権(※)の侵害にあたるとされています。
また名前などの個人情報や、プライバシーが分かるような写真やコメントを投稿することもNG。
肖像権やプライバシーを守る権利は、芸能人や有名人に限ったことではく、わたしたち一般人にももちろんあります。
また子どもに対しても肖像権はあります。友人の子どもを勝手にSNSに投稿するのもNGです。
(※)肖像権とは、他人に自分自身の写真・動画を勝手に撮影されたり、公開されることから守ってくれる権利のことです。
他人が撮った写真を、勝手に投稿するのはNG
友だちが撮って送ってくれた写真を、勝手に自分のSNSにアップするのもNGです。
プロが撮ったものでなくても、写真には著作権があります。それは撮影した人に帰属しているからです。
結婚式の写真をSNSに載せたい!OKな写真・NGな写真
では結婚式の写真の場合、どんな写真なら自分のSNSに投稿してもOKなのでしょうか?
個人が特定されないような写真や、写っている人から投稿の許可が取れているものなら、SNSにアップしてもOKです。
◆SNSに投稿してもOK
- 映っている人・撮影した人が、投稿を許可した写真
- 会場全体の写真で、個人の顔がはっきりわからないもの
- 顔が分からないよう、後ろからとった写真
- 衣装や料理をアップでとった写真
- ウェディングケーキなどにピントをあわせ、周りの人の顔がぼやけている写真
◆SNSに投稿したらNG
- 映っている人・撮影した人が、投稿の許可をしていない写真
- 名前や住所がわかる返信はがきの写真
- 招待状・席札・席次表札など、個人の名前がはっきりと分かる写真
- リングボーイやフラワーガールなど、子どもの顔がわかる写真
結婚式写真をSNSにアップする時の方法
映っている相手への配慮を忘れなければ、楽しい思い出を大事な友人たちとSNSを通じて共有することができます。
他人の顔や個人情報が映り込んだ写真をアップする時は、以下の方法をとることを忘れずに!
- 写真に映っている人から許可をもらう(集合写真なら全員からの許可が必要)
- 個人が特定されないよう、顔の部分をぼかす(スタンプなどで隠す)
事前に、投稿許可を取っておこう!
結婚式写真をアップしたい場合、ゲスト一人ひとりに聞いて許可をとったり、ぼかし加工をするのは大変ですね。
結婚式の前にグループLINEなどで「結婚式の写真、インスタにあげていいかな?嫌な人は遠慮なくいってね!」などで、断りを入れておくのも方法の一つ。
もし友達から「アップしてもいいよ」とOKをもらっても、「公開」ではなく「限定公開」にするなど、配慮が必要です。ゲストを勝手にタグ付けするのもやめておきましょう。
結婚式写真の無断アップに潜む危険性!こんなトラブルに発展するかも!
結婚式の写真を無断でSNSに投稿して、思わぬトラブルに発展することも。
悪意がなかったとはいえ、結婚式後の人間関係にひびが入ることもあるので要注意です。
- 投稿した写真を第三者がアイコン等に使用、なりすましをした
- ゲストの子どもの写真を載せたら「デジタル誘拐(※)」にあった
- 自分では結婚の記録のつもりが”婚テロ”だと非難され、「うざい」「自慢?」というメッセージが友達から送られてきた
とくに子どもの写真には要注意です。
自分自身のことなら黙っているとしても、子どもの安全に関わることになったら話は別。子どものかわいい姿をSNSにあげて喜んでもらえると思うのは、大きな勘違いです。
※デジタル誘拐とは、ウェブ上にアップされた子供の写真を、他人が自分の子だと偽ること。新郎新婦にそのつもりが無くても、子供の親から「デジタル誘拐だ!」と言われる危険性もある。
もし載せてほしくない結婚式写真を、勝手に投稿されてしまったら
逆に自分の結婚式の写真を、ゲストが勝手にSNSに投稿してしまうこともあります。
わざわざ結婚式に来てくれたのだし、悪意がないのがわかっていたら、あまり騒ぎたくはありませんよね。
でも誓いのキスや大泣きしている時の写真など、「これは載せてほしくなかった…」というケースもあります。
通常SNS上の写真を削除してほしい場合は、SNSのカスタマーサポートなどに通報し、投稿の削除申請をします。
ただ投稿したのが友人の場合は、いきなりサービス側に削除要請すると、今後の友人付き合いに影響がでてしまうかも。悪意がないとわかっていたら、なおさらです。
まずは投稿した友達に「結婚式の写真、恥ずかしいから投稿を消してもらえないかな?」など、直接削除をお願いしてみましょう。
結婚式で撮影を禁止する「デバイスフリー」&「アンプラグドウェディング」とは?
日本では少し珍しい言葉ですが、「デバイスフリー(電子機器なし)」「アンプラグド(電源を抜いた)」とは、ゲストのスマホやカメラの使用を禁止する結婚式のこと。
海外のウェディングでは、静かに広まりつつあるようです。
SNSへの投稿を禁止するというより、撮影はプロに任せ、結婚式という時間を一緒に楽しんでほしいという新郎新婦側の願いが背景にあるようです。
デバイスフリーのメリット
デバイスフリーが支持されるのには、こんな理由があります。
- 新郎新婦とゲストが、カメラ越しでなくお互いの顔を見る機会が増える
- ゲストに結婚式そのものに集中して、楽しんでもらえる
- カメラマンの視界を遮らない
- シャッター音やフラッシュに邪魔されずに結婚式ができる
デバイスフリーのデメリット
日本でまだなじみがない分、デバイスフリーにはデメリットもあるようです。
- 写真を撮りたいゲストから批判される
- ゲスト目線の写真がとれない
- 結婚式写真が欲しいゲストには、カメラマンが撮影した写真を共有する必要がある
もし結婚式をデバイスフリーにするなら
日本ではまだ珍しいデバイスフリーですが、少数派ながら結婚式に取り入れる花嫁もいる様子。
全面的に禁止するのではなく、挙式のみデバイスフリーにするという方法もあります。
もし当日デバイスフリーにするなら、ゲストを戸惑わせないように、撮影を控えてもらうよう告知が必要。
「撮影禁止」という角が立つ表現ではなく、やわらかい言葉遣いの方がいいでしょう。
◆招待状に付箋をつける
挙式は写真撮影はお控えくださいますようお願い申し上げます
◆ウェルカムボードで告知する
“No photos”
“Unpluged Ceremony”
“Pretty Please No Photo”
◆司会者からアナウンスする
本日の披露宴は、厳かに執り行いたいと考えております。つきましては、皆様には新郎新婦をカメラ越しではなく、生の目で温かく見守っていただきたく、写真撮影はお控えくださいますようお願い申し上げます。
なお写真につきましては、プロのカメラマンにお任せしておりますのでどうぞご安心ください
◆ウェルカムスピーチで告知する
皆さま、本日はご多用のところ私たちの結婚式にお越しいただきありがとうございます。先ほど、無事にチャペルで挙式を済ませることができました。
本日の披露宴は、皆様お一人おひとりの顔を見ながら、いっしょに楽しい時間を過ごしたいと思っております。美味しい食事とお酒、たのしい余興も用意しております。
写真につきましては、プロのカメラマンに撮影をお願いしておりますので、撮影はお控えいただければ幸いです。
ぜひ皆さんの瞳に、今日のこの思い出を写して頂きたいと思います。たくさん食べて、飲んで、一緒にこのパーティーを楽しみましょう。
まとめ
- 他人の写真や個人情報を勝手にSNSにアップするのはNG
- 他人が撮った写真を自分のSNSにアップするのもNG
- 他人の写真や情報をSNSにのせる時は、相手の許可や個人が特定されない加工を
- 海外では結婚式での写真を控えてもらうデバイスフリーが広がりつつある
結婚式の時の様子を多くの友人と気軽に共有できるSNS。
でも、ルールを分かっていないと素敵な結婚式の思い出に影を落としてしまいます。
相手を不快にさせない気配りを忘れずに、上手にSNSを活用してくださいね。