結婚式の引出物は、家族・親族の分は必要?
結婚式に出席してくれる、家族や親族ゲスト。身内でも友人や職場ゲストと同様に、引出物を用意すべきなのでしょうか?
夫婦や家族全員で招待する場合は、人数分用意すべきなのかどうか、など親族への引出物に関する疑問点にお答えします。
結婚式の引出物 基本的な考え
まずは引出物の基本的な知識をおさらいしておきましょう。
引出物は1世帯1つが基本
引出物はゲスト一人ひとりではなく、招待状1通につき1つ用意するのが基本。
つまり夫婦や家族を1世帯として、招待状を1通出す場合は引出物も1つでよく、家族の人数分を用意する必要はありません。
ただ例外があるケースもあるので、以下で詳しく説明しますね。
そもそも引出物とは
引出物はご祝儀に対するお返しという考えもありますが、もともとは結婚式に出席してくれたゲストに感謝の気持ちを表すためにお渡しするものです。
品目(品数)は一つだけでなく、3・5・7という奇数にするのが縁起がよいと考えられていて、一般的には本引といわれる引出物、引菓子、縁起物(鰹節など)の三点セットが主流。
2・4のように、割り切れる数字(偶数)は、別れを想像させるため、避ける風潮があります。
ただ絶対に奇数でなければダメというものでもなく、引出物と引き菓子など、対を表す二品セットにすることもあります。
なおゲストをお見送りする際に渡す、プチギフトは引出物には含まれません。
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家族の引出物は用意すべき?
まず両親への引出物が必要かどうかは、結婚式の主催者が、親か新郎新婦かのどちらになるかで変わってきますが、基本的には自由です。
新郎新婦が引出物を準備したい(したくない)、両親が記念に欲しがっている(いらない)、など家庭の事情によりことなりますので、正解はありません。
両親(結婚式の主催者が新郎新婦の場合)
招待状を新郎新婦の名前で出したのなら、結婚式の主催者は新郎新婦になります。
両親はゲストになりますので、引出物は準備してもOKというのが、一般的な考え。
とはいえ身内の人間であることに違いは無いので、招待状を新郎新婦名義で出しても、両親の引出物は必須ではありません。
「記念に欲しい」という親もいるので、迷ったら用意するかどうか、両親にもひとこと聞いておいたほうがいいでしょう。もちろんプランナーさんにも相談を。
両親への贈呈品や花束で感謝の気持ちを伝えられれば、両親の引出物は無くても構いません。
両親(結婚式の主催者が親の場合)
招待状を親の名前で出したなら、結婚式の主催者は両親ということになります。(あるいは披露宴の費用のほとんどを、親に援助してもらった)
引出物はゲストに渡すものなので、両親に用意する必要はありません。
もちろん「両親に引出物を贈ってはいけない」という厳密なルールはないので、予算的にも余裕があれば、贈っても問題ありません。
ただしこの場合、引出物に感謝の気持ちを込めるのではなく、花嫁の手紙を渡す際に、記念品や花束を贈呈するのが一般的です。
兄弟姉妹(既婚)
親とは別世帯と考え、引出物を準備します。
既婚で親と同居している場合も、世帯は別と考え、両親とは別々の引出物を準備をします。
兄弟姉妹(未婚)
親と同一世帯と考え、引出物を用意する必要はありません。
ただ未婚でも経済的に独立し、親と別居している場合は、招待状は両親とは別に出し、引出物も用意します。
なお親と同居している未婚の兄弟姉妹からご祝儀をもらった場合は、何かしらのお礼をするのがマナー。ちょっと高価な新婚旅行のお土産を贈るなどの配慮を忘れずに。
親戚の引出物は用意すべき?
祖父母・叔父叔母・従妹といった親族への引出物は必要です。ただし「引出物は1世帯1つ」といった基本ルールがあるので、もうすこし詳しく見ていきましょう。
祖父母
祖父母夫婦は1世帯と考えて、引出物を1セット用意します。
祖父母が、自分の両親や叔父叔母と同居している場合でも、別々に引出物を用意します。
叔父叔母(伯父伯母)や、従妹(いとこ)
◆叔父叔母夫婦
引出物は2人分ではなく、夫婦で1つ(1セット)用意します。
◆未婚の従妹
未婚のいとこ(未成年など)で、叔父叔母と同居している場合、叔父叔母夫婦&従妹で一世帯と考え、引出物を1つ用意します。
◆既婚の従妹
既婚のいとこは、伯父伯母とは別世帯と考え、引出物を別々に用意します。
親族のみ・挙式のみ結婚式の場合、引出物は用意すべき?
少人数婚や挙式のみといった「一般的な結婚式以外」のパターンでは、引出物を贈るべきなのでしょうか?
挙式のみ結婚式:引出物無しでOK
結婚式を挙式のみで済ます場合、ご祝儀は辞退することが一般的なので、引出物も必要ありません。
ただ当日出席してくれた家族や親族には、感謝の気持ちとして500円~1,000円位のプチギフトや引き菓子を贈る花嫁が多い様子。
もしご祝儀を用意してくれた親族がいたら、いただいた額の半額を目安に、後日内祝いを送ってお礼をしましょう。
家族婚や食事会ウェディング:引出物を用意する
招待客が身内だけの小ぢんまりとした親族婚の場合でも、ご祝儀をいただくのであれば、引出物を用意するのが一般的です。
なお挙式を行わず食事会のみを行う場合も、ご祝儀をいただくのであれば、引出物を用意します。
親戚宛のの引出物はやや高額。相場は1万円前後
親族への引出物の金額は、7,000円から15,000円くらい。
一般的に引き出物の相場は、披露宴のお料理・飲み物代の3分の1を目安に考えます。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると引出物の平均額は5,500円なので、親族に関しては、平均額と比べるとかなり高いことがわかりますね。
親族への引出物が高額なワケ
親族とはこれから長いお付き合いが始まることや、両親の顔を立てる意味で、他のゲストへの引出物よりクオリティや値段の高いものを選ぶことが一般的。
また親族のなかでも、年配のゲストや家族連れの場合は、特に高額なご祝儀を包んでくれることが多いので、引出物の額も自然と高くなるようです。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると、親族からいただくご祝儀の額は5万円~10万円くらいで、平均は7.1万円。
友人からのご祝儀平均は3.0万円、上司は4.1万円なので、親族から高額の御祝儀をいただいていることがわかりますね。
結婚式の親族ゲストにおすすめ!人気・定番の引出物
親族ゲストは、新郎新婦世代よりも年配の方が多いので、縁起を気にする人もいることでしょう。
割り切れる品数は避けて、引出物・引菓子・縁起物の三点セットにするのが無難です。
1.メインの引出物(5,000円~10,000円)
- 高級タオル
- カタログギフト(かさばらないので遠方ゲストにオススメ)
- 食器(年配には和食器、若いゲストには洋食器など)
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2.引菓子(1,000円程度)
- バームクーヘン
- 紅白饅頭
3.縁起物(1,000円程度)
- 鰹節
- 昆布
- 紅茶
- 鯛茶漬け
- 地方ごとに縁起物とされるアイテム(例:富山県の細工かまぼこや新潟県の「篭盛り」という果物やハムなどを入れた籠など)
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夫婦・家族連れゲストへの引出物選びの配慮
ひとくくりに親族といっても、年齢や属性がさまざまなので、相手に合わせて引出物のアイテムや数に工夫する必要があります。
◆高齢ゲスト・家族ゲスト向け
高齢の親戚からは、いただくご祝儀の額が高額になる場合があります。メインの引出物を2つ用意したり、引出物の品数を増やして5つにしたりすることも考えましょう。なおメインの引出物を高額にすれば、数を増やす必要はありません。
◆お子様ゲストがいる
子どもが喜びそうな、お菓子やおもちゃを加えるなどの配慮をすると喜ばれるでしょう。
◆同居する2世帯に別々に引出物を用意する
同じ引出物を2セットではなく、内容を変えたほうが喜ばれます。
◆独身のいとこ
独身の場合は、親族とはいえ高い引出物を選ぶ必要はありません。また複数個セットの和食器などは、あまり使う機会がないかも。ブランド物の大皿、タオルなどの生活雑貨や紅茶などが喜ばれそう。
◆親族間で贈り分けをする
パッと見て「違う」と思われないような配慮を。内容がわかりにくいカタログギフトにしたり、大きさをそろえたりしましょう。
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親族ルールがあるかも!?引出物選びの前に両親に確認
親族ゲストへ贈る引出物の基本知識について紹介しました。
ただ引出物については、地域によって違いがあったり、親族ルールが存在することがあります。
引出物選びを始める前に、両親に親族ルールがあるかを確認しておくといいですよ。
- お互い様なのでご祝儀も引出物もなし
- 親族への縁起物も入れて、五品にする
といった暗黙の了解がある場合は、それに従ったほうが波風が立ちません。
新郎側と新婦側の親族の考えが異なる場合、両家で別々の引出物を用意しても問題ありません。
まとめ
- 両親の引出物は、両親の意向も考えて、あってもなくてもいい
- 未婚の兄弟姉妹(いとこ)の引出物はなし、既婚の場合はあり
- 引出物は1世帯1つが基本なので、叔父叔母などの夫婦は1つ用意すれば大丈夫
- 親戚への引出物の相場は5,000円から15,000円程度
- 親戚へは縁起物などの定番商品を選ぶのが基本
親族とはこれからもずっとお付き合いが続いていきます。「はじめまして」の気持ちもこめて、喜んでもらえるものを選びましょう。
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