婚姻届「父母の氏名」「父母との続き柄」場合別の書き方解説

婚姻届「父母の氏名」「父母との続き柄」場合別の書き方解説

婚姻届には自分たちの名前だけでなく、親の名前「父母の氏名」や親との関係性「父母との続き柄」を書く欄があります。

でも親が他界していたり、離婚して一緒に暮らしていない場合などは、どう書けばいいのでしょうか?

続き柄の書き方にも、ちょっと注意が必要です。

どう書くのか不安な花嫁さんのために、「父母の氏名」の書き方を説明します。

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婚姻届の書き方「父母の氏名」

父母の氏名の書き方には、夫と妻が置かれている境遇によって若干の違いがあります。

パターン別に説明します。

1.実父母が婚姻中

婚姻届の父母の欄の書き方

実の両親の名前を記入します。

母の名前はフルネームで書いても、苗字を省略して「名」のみ書いても大丈夫です。

2.実父母が死亡している

父母の両方、あるいはどちらかだけが他界していても空欄にはせず、氏名を記入します。

3.父母が離婚している

婚姻届の父母の欄の書き方(離婚、再婚)

両親が離婚して別々に暮らしているとしても、父母の氏名を両方書きます。

離婚前の氏名ではなく、それぞれ現在の「氏」「名」を記入します。

●記入例
両親(山田太郎・花子)が離婚し、母が旧姓(高橋)に戻った場合

  • 父:山田太郎
  • 母:高橋花子

4.父母が再婚している

両親が再婚した場合は、実父母の現在の「氏」「名」をそれぞれ書きます。

実父母がバツ2以上であっても同様です。

●記入例
両親(山田太郎・花子)が離婚し、その後母が再婚して田中になった場合

  • 父:山田太郎
  • 母:田中花子

なお両親が再婚して、養子縁組をした場合の書き方は、「7.養子で養父(母)に育てられた」で解説します。

5.親の名前がわからない・片親

親が離婚や再婚を繰り返すなどちょっと複雑な家庭環境で、父母の名前が分からないときは、戸籍謄本を取り寄せ、父母の欄にある名前を書きます。

認知されず片親に育てられた場合は、父の欄が空欄になっています。

この場合は、婚姻届に父の名は書かなくても大丈夫です。

6.母子家庭など、戸籍謄本の父の欄が空欄

子供(婚姻届を出す新郎新婦)が父親に認知されず、母親がシングルマザーの場合、戸籍上の父の欄は空欄になっています。

この場合は、婚姻届の「父」の欄も未記入で出して大丈夫です。

7.養子で養父母に育てられた

実の親との法律上の親子関係が解消される、特別養子縁組をした場合は、「父母の氏名」欄に養父母の名前を書きます。

実の親と親子関係が解消されず2組の親を持つことになる、普通養子縁組の場合は、「父母の氏名」に実の両親の名前を、「その他(※夫婦の職業の下にある欄)」に養父(母)の名前を記入します。

婚姻届の父母の欄の書き方(養子で養父養母がいる)

「その他」欄に書く内容は以下のとおり。

  • 夫か妻、どちらの養父(母)にあたるか
  • 養父母の氏名

●記入例

  • 夫の養父 山田太郎
  • 夫の養母 山田花子

妻(夫)や養父母の心情を尊重して、「父母の氏名」欄に義父母の名前を書いてもよいことになっていますが、あとで役所に訂正されることになります。

なおこのことが原因で、婚姻届が受理されないことはありません。

8.外国人と結婚する(国際結婚)

中国人など、氏名を漢字で表記するものは「漢字」で、正しい日本文字に対応しないものは「カタカナ」で父母の氏名を記入します。

●記入例
夫の父 John Smith、 母 Margaret Smithの場合

  • 父 ジョン スミス
  • 母 マーガレット スミス

9.戸籍謄本には旧字体で名前が載っていた

親の戸籍上の漢字が、普段使っていたものではない旧字体だと、初めて分かることも。

この場合、婚姻届には、戸籍謄本と同じ旧字体で記入します。

婚姻届の書き方「父母との続き柄」

結婚挨拶_男性編父母との続き柄とは、「両親とどんな関係にあるか」ということ。

誰を中心にして考えるかで、書き方が変わってきます。

婚姻届には、親から見た関係を書きます。

長男・長女

長男・長女の場合は、そのまま長男もしくは長女と記入します。

次男・次女

続き柄は戸籍謄本と同様に漢数字を使って書くので、「次男」=「二男」、「次女」=「二女」と記入します。

三男・三女の場合はそのまま「三男・三女」、同様に四男・四女は「四男・四女」と書きます。

「父母の氏名」は誰が書く?代筆でもOK?

婚姻届は、証人の署名以外の部分は、代筆で構いません。

両親とは離れて住んでいる、親が高齢などの理由で、自分で書くことができないなら、「父母の氏名」欄は新郎新婦自身、もしくは代わりの人が書いてOKです。

「父母の氏名」欄を書き間違えたら?訂正方法

婚姻届の父母の欄の書き方(訂正方法)

婚姻届という人生の節目に出す書類だから、書く時に緊張して当たり前。

ましてや、慣れない旧字体などは間違う可能性がより高くなってしまうもの。

予備の婚姻届をもらっておくのもオススメですが、全て書いてしまった後で間違いに気付いても修正することができます。

ただし、正しい方法で修正しないと受理されないことがあるので、要注意。

●婚姻届の正しい修正のしかた

  1. 誤って記入した部分を二重線で消す
  2. 欄内の余白に正しい内容を記入する
  3. 届出人欄と同じ印を押す

※捨印欄があれば印鑑を押しておくと、軽微なミスなら役所で訂正してもらえます

●NGな修正のしかた

  1. 修正テープや修正益液を使用して、その上から書き直す
  2. 消せるボールペンで書き、間違いは消して、正しく書き直す

役所によっては、訂正のために追加した文字数と、削除した文字数を記入してさらに捺印が必要なところも。

もしもの時のために、婚姻届提出の際には届出印を必ず持参しましょう。

受理してほしい日が決まっているなら、提出前に役所に出向いてチェックしてらうといいですね。

未成年が結婚する場合、「その他」欄の記入も必須

婚姻届の書き方(未成年)

男性は18歳、女性は16歳から婚姻届を出すことができますが、未成年の場合は「父母の氏名」欄に記名するだけでなく、「その他」欄に父母の署名・押印が必要です。

この署名は両親の自筆でなければなりません。

2人とも未成年の場合には、夫と妻それぞれの親が一名ずつ署名・押印します。

未成年者の婚姻を同意するのは、養父母でもOK。

なお妻と夫の両親のうち、どちらかが既に亡くなっている、または所在がわからない場合は、一名だけの署名でも認められます。

●記入例
妻 山田○子の婚姻に同意します。
妻の父 山田太郎  妻の母 山田花子

まとめ

  • 父母と死別していても父母の氏名を書く
  • 父母が離婚していたら現在の氏名を書く
  • 父母の氏名がどうしてもわからない場合は、わかる範囲で書く
  • 認知されていない場合は、父の欄は空欄になる
  • 続き柄は、次男(次女)は二男(二女)と書く
  • 未成年の結婚の場合、「その他」欄に両親の署名・捺印が必要

婚姻届に書く「父母の氏名」や「親との続き柄」って、普段の書き方が違うことも多いから注意が必要ですね。

記入例などをみながら慎重に進めてくださいね。