結婚式が延期・中止になったら?連絡手順&お詫びマナー
結婚式を延期・中止することが決まったら、それがどんな理由であっても手続きや報告を行わなくてはなりません。
ゲストへの連絡もその一つ。
結婚式が延期・中止になった場合のゲストへの連絡のとり方や、お詫び状の書き方を説明します。
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結婚式が中止・延期になったら、まずは式場へ連絡
どういう事情であれ、結婚式を中止するならまずは式場に連絡をします。
キャンセル料は挙式までの日数によって異なりますし、ゲストへの連絡も急ぐ必要があります。
なるべく早く、式場やプランナーに中止をしたいという旨を連絡しましょう。
そのうえで、ゲストへの対応について指示を仰ぎます。
ゲストへの連絡については、プランナーの指示通りに動けば問題ないですが、次の段落で具体的な連絡方法を解説します。
結婚式が延期になった時の連絡マナー!いつまでに・どうやって知らせる?
結婚式を延期・中止することが決まったら、結婚式場だけでなく、招待客への連絡を速やかに行いましょう。
ゲストは結婚式の日程に合わせて予定を調整してくれているのですから、キャンセルが決まったら1日も早く、中止・延期のことを知らせる必要があります。
どんなに遅くても挙式1週間前には知らせておきたいですね。
中止を決めたのが結婚式の1ヶ月以上前など、まだ時間があるなら、お詫び状を送って連絡するのが基本です。
直前の中止・延期なら、電話やメールで連絡
結婚式まで1週間を切ったようなタイミングで延期・中止が決まったら、封書での連絡では遅すぎると考えて。
ゲスト一人ひとりに電話やメールででお詫びをします(文例は後述します)。
友人や職場ゲストなど、電話番号がわからなければ、ラインなどで連絡をしてもかまいません。
ゲストには、はがきでなく封書で連絡するのが基本マナー
お詫び状を作成して、郵送する時間があるなら、親族や職場の上司、友人など、すべての招待客に中止を連絡するお詫び状を送るのが基本です。
お詫び状ははがきではなく、封書で送るのがポイント。
はがきだと、相手の家族が文面を見ることができるため、ふさわしくないとされているからです。
急いで送る必要があるため、印刷した書面にしても失礼にはあたりません。
仲人や主賓には直接出向いて知らせる
婚約する時にお世話になった親族や仲人、結婚式の主賓には直接出向いて説明するのがマナーです。
遠方の場合は、まずは電話でお詫びをしましょう。
挙式当日、台風などの災害が予想されたら?
台風などが結婚式当日に直撃することが予想されたら、まずは式場と相談して、結婚式をするかしないかを決めます。
- 実施可能か、時間を遅らせることは可能か
- 延期・中止するか
延期・中止にするなら、できるだけ早くメールや電話でゲストに連絡をとって。
実施が可能な場合は、以下のような対策をとりましょう。
1.早めにゲストに連絡を入れる
台風接近が分かった時点で、ゲストにメールや電話で連絡を入れましょう。
飛行機が欠航になる恐れもあるので、遠方から来るゲストには、ホテルを手配するなども配慮も。
● 自然災害時のゲストへの連絡例
- 台風の予報が出ていますので、当日は無理をせずに安全を最優先してください
- 挙式が行われる◯月◯日は台風上陸の可能性があります。当日は、お足元に気をつけてお越しくださいませ。前日から宿泊できるホテルの手配も可能です
2.お車代やクリーニング代を用意する
台風の影響で公共交通機関がストップして、タクシーを使って来場することも予想されます。
お車代を多めに用意しておきましょう。
3.式場側と打合せ
台風や悪天候だった場合の対応策とプランナーと相談しておきましょう。
プログラムや開演時間の変更が可能かどうかも確認して。
結婚式当日に中止せざるを得ないトラブルが起こったら?
挙式当日、ゲストも既に集まっているという状況で、中止せざるを得ない事態になることも。
この場合は、せっかく集まってくれたゲストをそのまま帰すのも失礼なので、披露宴を食事会に切り替える対処法をとることもあるようです。
結婚式中止・延期のお知らせ「お詫び状」で伝えるべきポイント
お詫び状を書く際は、ゲストに対して誠実かつ簡潔に伝えることがポイントです。
- 中止・延期のお知らせとお詫び
- 中止・延期になった理由
- 延期の日程(分かっている場合)
詫び状にはっきりとキャンセル理由を書く必要はありません。
「病気により」など、差しつかえない範囲で触れてもいいですし、破談の時は「色々ありまして」「やむを得ない事情で」などと、ぼかして書いても問題ありません。
ただ、どちらかに一方的に非があって破談になった場合でも、相手を非難する内容をお詫び状に書くのはマナー違反です。
一方、海外出張などのポジティブな理由で延期するなら、はっきりと書いてもOK。
お詫び状の差出人はどうする?
差出人を誰にするかは、招待状を誰の名前で出したかにもよります。
本人名義で出したら本人たちの名前で、お見合いなどを経た結婚で両親名義の招待状なら、両親名義で出します。
相手側との連名で送ることが望ましいのですが、婚約破棄などで難しい場合は自分側の名前だけを書いて送ります。
【電話・直接報告】結婚式中止・延期のお詫びの伝え方
例1:本人が直接報告する(主賓など)
結婚式へのご参列をご快諾いただいたのですが、この度やむを得ない事情がありまして、式を取りやめることとなりました。
○○部長には温かいお言葉だけではなく、挙式に際してお忙しい中で日程調整をしていただきましたのに、このような事態になりまして、本当に申し訳ありません。
後日、改めてご挨拶させていただきますが、取り急ぎご報告を申し上げました。
何とぞ、ご理解下さいますよう、よろしくお願いいたします。
例2:親が報告する(親族など)
長女の○○つきましては、大変お世話になっており、ありがとうございます。
実は色々ありまして、結婚式を中止することになりました。
今まで様々な心づかいをいただきながら、このような話になりまして誠に申し訳ありません。
改めて後日お伺いしてご挨拶をと考えておりますが、まずは電話にてご連絡させていただきました。
例3:結婚式直前に延期・中止が決まった時
突然のことで誠に申し訳ございません。
実は、○日後の結婚式についてですが、やむを得ない事情で延期(中止)とさせていただくことになりました。
日程を調整していただきましたのに、本当に申し訳ありません。
後日改めてご挨拶いたしますが、取り急ぎご連絡させていただきました。
延期の日程についてはまだ未定ではございますが、決まりましたら改めてご参列のお願いをできればと思っております。
【お詫び状】結婚式中止・延期の文例集
結婚式が中止・延期になった場合にお詫びする例文を紹介します。
例1:結婚式が中止になった時のお詫び状(親名義)
謹啓 △△の候 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび
○○太郎
○○花子
の婚礼に際しましてはご祝福をいただき ご臨席のお返事を賜り誠にありがとうございます
ここに突然のことでございますが やむなき事情により
○月○日予定の挙式の日時を中止いたしますことに 相成りました
日時が迫ってからの中止の連絡となり ご迷惑とご心配をおかけいたしますが
何卒今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながらお詫び申し上げます 謹白
例4:妊娠・病気・身内の不幸などによる延期のお知らせ
謹啓 △△の候 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび
○○太郎
○○花子
の婚礼に際しましてはご祝福をいただき ご臨席のお返事を賜り誠にありがとうございます
ここに突然のことでございますが 新郎父の病気のため
○月○日予定の挙式の日時を延期いたしますことに相成りました
予定では ○○頃に結婚式を挙げたいと考えておりますが
改めて日にちが決まりましたら またご連絡いたしますので
その時はぜひともご光臨をお待ち申し上げております 謹白
例5:日程が変更になった時のお詫び状
謹啓
△△の候 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて 先般ご案内申し上げました
○○太郎
□□花子
の結婚式は○年○月○日○時の予定でご案内申し上げましたが
私 ○○太郎が海外プロジェクトの命を受け △△へ長期にわたる海外出張のため
△月△日△時の開宴に変更となりました
ご迷惑をおかけ致しますが是非ともご出席くださいますようお願い申し上げます 謹白
○○○○年○月○日 吉日
○○○○(新郎フルネーム)
○○○○(新婦フルネーム)
記
日時 ○○○○年○月○日(○曜日)午後13時~
場所 ○○ホテル
東京都中央区○○ 1-2-3(TEL:03-1234-5678)
お手数ながら ご都合の程を○月○日迄にお知らせください
ポイント!
日程変更時は、招待状の作り直し
日程が変更になった場合は、改めて招待状を作成、返信用封筒を同封して、再度出欠の返事をもらう流れになります。
例6:延期の連絡後、改めて結婚式の日程が決まった時
謹啓 △△の候 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
先般は結婚式を延期することになり
ご出席を予定したくださった皆様には
大変ご迷惑をおかけいたしましたこと 深くお詫び申し上げます
つきましては この度 新たに日取りが決まり
新しい人生の出発を迎えることになりました
皆様には 今までと変わらないご厚誼ご鞭撻をお願いいたしたく
ささやかですが小宴を催したいと存じます
ご多用中誠に恐縮ではございますが
ぜひご出席くださいますようご案内申し上げます 謹白
結婚式直前に身内に不幸があった場合は、中止・延期にすべき??
結婚式の会場を予約後、身内に不幸があった場合は、次の方法をとるのが一般的です。
- 結婚式を中止し、一周忌が過ぎるのを待つ
- 忌明け後(四十九日を終えた後)ならOKとして日程を組み直す
不幸があった時点で式場の申し込みなどを行っていない場合には、一周忌を待ってから結婚準備を再開する方がいいでしょう。
ただ喪中だからといって、絶対に結婚式を行ってはいけないというわけではありません。
故人の遺志を尊重して、身内だけの小規模な式を行うケースもあります。
結婚祝いをもらった後に中止になった!対処法まとめ
結婚祝いやご祝儀を既にいただいているのに、結婚式が延期・中止になってしまうケースもあります。
この場合、問題となるのは、いただいたものを返すべきかということ。
パターン別の対処法を説明します。
1.結婚は延期でも日程が決まっている
→返さない
仕切り直しの結婚式の日程が決まっている、もしくはめどがたっている場合、お祝いをお返しするのは相手にも手間をかけることになります。
お詫び状を出す際に、「いただいたお祝いについては、大事に保管させていただきます」など一筆そえましょう。
2.結婚を中止にする
→結婚祝いを返す
結婚を白紙に戻す場合は、いただいたお祝いを返します。
破談になって結婚式をキャンセルする、病気の治療に1年以上も要するといった場合は、お祝いの品はお返しするのがいいでしょう。
ただ、いただいたものをそのまま返すのは相手に失礼にあたります。
結婚祝いなら品物の金額に少し上乗せした額、ご祝儀なら同額の商品券を準備し、菓子折りなどを添えてお詫び状とともにお返ししましょう。
結婚式場のキャンセル料はいつから・いくらかかる?
結婚式場への「本予約」をした後で式をキャンセルする場合、キャンセル料が発生します。
「本予約」とは、式場と契約書を取り交わして行う「正式な予約」。
一方、「本予約」の前に1週間~10日ほどの短期間だけ、式場を仮抑えできるのが「仮予約」。
「仮予約」は他の式場と比較検討する時のためのものなので、仮予約中に他の式場に決めたとしても、多くの場合キャンセル料は基本的にかかりません。
結婚式場のキャンセル料はどのくらい?
キャンセル料の目安は以下のとおりで、結婚式が近づくにつれ高額になっていきます。
式場によってキャンセル規定は異なるので、トラブル回避のためにも必ず契約内容を確認してくださいね。
- 挙式5ヶ月前まで…内金の50%~全額
- 挙式5~3カ月前まで…見積もり額の10~20%
- 挙式3~1ヶ月前まで…見積もり額の30~40%
- 挙式1ヶ月前~10日前まで…見積もり額の40%~50%
- 挙式9日前~前日まで…見積もり額の80%
- 挙式当日…見積もり額の100%
延期の場合もキャンセル料はかかる?
結婚式を延期する場合は、キャンセル料がかからないことが多いのですが、会場によっては延期の期間次第で発生してしまうことも。
例えば、「1年以上先に変更する場合はキャンセル料がかかる」といった具合です。
これについても、式場によってキャンセル規定が異なるので、契約書の確認は必須です。
キャンセル料は誰が払う?
キャンセル料は、中止や延期の原因を作った側が支払うのが原則です。
もし両家が納得しているなら、折半したり、費用負担の割合に則ってキャンセル料を払う方法もアリ。
キャンセル料を踏み倒したり無視をしても大丈夫?
高額なキャンセル料はできれば払いたくありませんが、実質的に踏み倒すのは難しいようです。
ただ、以下のように結婚式場側に落ち度がある場合は、キャンセル料を払わなくてよい場合も。
- 契約時の説明が不十分だった
- 強引な勧誘で無理矢理契約させられた
まとめ
- 結婚式の延期・中止が決まったらすみやかに招待客に連絡する
- お詫び状ははがきでなく封書で送るのがマナー
- 仲人は主賓には直接あって説明する
- お祝いをいただいた後に中止になったら、品物の金額以上の商品券でお返しする
- 結婚式場のキャンセル料は、挙式が近づくにつれて高くなる
結婚準備を進めていたのに中止や延期になってしまうことで、さまざま手続きをするのは骨が折れるものです。
悲しい気持ちになるかもしれませんが、それはあくまで新郎新婦側の事情。
つらくてもゲストに対しては失礼にならないよう、大人の対応を心がけましょう。