リーガルウェディングとは?法的効力がある海外挙式

リーガルウェディングとは?法的効力がある海外挙式

海外挙式の計画中に、「リーガルウェディング」という言葉を目にした新郎新婦もいるでしょう。

ここでは「リーガルウェディングって何だろう?」という疑問にお答えするために、リーガルウェディングとは何かや、メリット・デメリット、通常の海外ウェディングとの違いなどをまとめました。

セレモニーの内容や、リーガルウェディングにまつわる疑問にも触れているので、ぜひチェックしてくださいね。

※本ページはプロモーションが含まれています

海外挙式の、リーガルウェディングとは

結婚誓約書を書く新郎新婦

リーガルウェディングは、海外挙式のひとつの形式ですが、単なる海外で挙げる結婚式(デスティネーションウェディング)とは違います。

リーガル(legal)は「法的な」「合法の」という意味。

リーガルウェディングとは、海外で現地の法律に則って挙げる結婚式のこと。

リーガルウェディングを挙げると、挙式した国と日本の両方に、実際の挙式日での婚姻記録が残ります。

また、日本の戸籍には「○○国方式により婚姻」と記載されます。

リーガルウェディングを挙げる条件

リーガルウェディングを挙げられるのは、双方が【未婚】の新郎新婦。

つまり、日本で婚姻届を出す前に挙式する必要があります。

また、キリスト教式(主にカトリック)でリーガルウェディングを挙げる場合には、洗礼と結婚講座の受講が必要なことも。

リーガルウェディングのメリット・デメリット

リーガルウェディングのメリットは、「挙式した国でも法的に婚姻が認められる」という点。

挙式した国にも日本にも、海外で挙式したことの公的な記録が残るため、記念として選択するカップルも多いようです。

デメリットは、手続きが複雑で手間がかかるということ。

揃えなければならない書類も多く、現地入りの期限や踏まなければならない手順が、細かく決められています。

ブレッシングウェディングとの違いは?

キリスト教式の海外挙式には、「ブレッシングウエディング」と呼ばれる形式もあります。

ブレッシング(Blessing)とは、「神の祝福」という意味。

ブレッシングウエディングには法的効力がありません。

また、未婚でしか挙げられないリーガルウェディングとは異なり、【既婚】であることが挙式の条件です。

既婚の証明として、婚姻届受理証明書などの提出が必要な場合があります。

ブレッシングウェディングのメリット・デメリット

ブレッシングウエディングのメリットは、正式な信者でなくても、キリスト教会で挙式できるという点。

リーガルウェディングとは違い、洗礼を受ける必要がありません。

デメリットは、法的な効力がない点。

ブレッシングウェディング形式で海外挙式をしても、結婚式を挙げたことの記録は残りません。

リーガルウェディングとブレッシングウェディングどちらを選ぶべき?

リーガルウェディングの最大のメリットは、現地と日本の両方に、法的な結婚の記録が残る点。

まだ入籍をしていないカップルで、「海外挙式の記録を公的に残したい!」と望むなら、リーガルウェディングが最適です。

しかし、リーガルウェディングは準備や手続きが非常に複雑です。

「海外の教会で挙式したい!」というだけなら、比較的シンプルな手順で挙げられる、ブレッシングウェディングの方がおすすめです。

リーガルウェディングに必要なものと手続き

結婚誓約書

リーガルウェディングでは、どのような準備や手続きが必要かをみていきましょう。

リーガルウェディングができる国

リーガルウェディングは、ヨーロッパ諸国や、ハワイなどのリゾート地で挙げるのが人気。

このほか、中南米やオセアニア、アジアなど、世界200ヵ国以上で可能です。

具体的には、次のような国でリーガルウェディングができます。

  • スウェーデン
  • アイスランド
  • オーストリア
  • イタリア
  • イギリス
  • アメリカ
  • カナダ
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • モンゴル

など

手続きに必要なものや、手続きの期限や流れは、国によって違います。

リーガルウェディングを計画するときには、挙式を希望する国の手続き方法を、あらかじめ確認しておきましょう。

リーガルウェディングに必要な書類

リーガルウェディングには、基本的に、2種類の書類が必要です。

  • 婚姻要件具備証明書(独身証明書)
  • 戸籍謄本

「婚姻要件具備証明書」は、本籍地がある市区町村役場のほか、法務局・地方法務局・挙式する国の在外公館で取得可能。

取得費用は1通につき、日本国内:300円ほど(請求先により異なる)、現地在外公館:邦貨1,200円相当(支払いは現地通貨)です。

挙式する国によっては、婚姻要件具備証明書の「外務省や在外公館からの認証」が必要です。

また、婚姻要件具備証明書には現地語の訳文をつける必要があります。

翻訳は本人が行ってOK。

言語によっては、WEBテンプレートが利用できる場合もあります。

難しい場合は、翻訳会社に料金を払って依頼しましょう。

挙式する国の在外公館で取得した場合には、はじめから現地語で書かれたものを取得できます。

「戸籍謄本」は、本籍地がある市区町村役場で取得します。

いずれの書類も、郵送での取り寄せが可能です。

婚姻要件具備証明書と戸籍謄本のほかに、マリッジビザが必要な国も。

リーガルウェディングの現地での手続き

リーガルウェディングの現地での手続きは、大きく「面談」と「証明書発行」の2つ。

● 面談
現地の役所に、書類とパスポートを提出。
「結婚の意思」「結婚するための法的条件を満たしているか」「本人の身元」などを確認します。
アメリカではこのときに、マリッジライセンス(婚姻許可証)が発行されます。
挙式の○ヶ月前までに、など、国により入国や手続きの期限が異なるため、確認しておきましょう。

● 証明書発行
現地の役所や教会で、婚姻証明書にサインをもらいます(後日発送される場合も)。
北朝鮮を除く全ての国の結婚証明書が、日本での婚姻手続きに有効。

挙式後の日本での手続き

海外挙式後、婚姻証明書が手元にそろったら、日本で婚姻届を提出します。

住民登録をしている市区町村役場に、婚姻届と婚姻証明書を提出しましょう。

忘れてはいけないのが、いつまでに婚姻届を出すかということ。

リーガルウェディングの婚姻届提出期限は、【挙式後3ヶ月以内】です。

3ヶ月以内に提出できない場合は、市区町村役所に相談のうえ、「遅延理由書」という書類を提出することで受付けてもらえます。

手配は代行会社や旅行会社に頼むと安心

リーガルウェディングの手配は、個人で行うことも可能。

しかし、国によって手続きが異なるうえに、英語や現地の言葉で対応しなければならないなど、手間がかかります。

海外挙式を取り扱うブライダル専門業者や、海外挙式の手配代行業者旅行会社などに依頼すると、挙式の手配がスムーズで安心。

H.I.SやJTBなどの大手旅行会社も、リーガルウェディングプランを取り扱っていますよ。

また、書類の取得代行や面談の付き添い、保証人の手配までしてくれる会社も。

申し込むときには、どこまで対応可能か確認してみましょう。

リーガルウェディングのセレモニー内容

指輪をはめる新郎新婦

リーガルウェディングのセレモニー内容は、挙式する国や、宗教式か無宗教式かなどで異なります。

ここでは、キリスト教式と無宗教式に分けて、セレモニーの例を紹介します。

宗教式(キリスト教)の場合

【法定立会人(司祭)】

  • 司祭権がある聖職者

【会場】

  • 各教区の教会(※)
  • 希望の場所(ホテル、古城、スキ−場、ワイナリー、クルーザーetc.)

(※)リーガルウェディングを受け入れている教会に限ります。

また教会によって、キリスト教信者に限定されている場合があります。

個人で手配する場合は、希望する教会でリーガルウェディングができるかどうかを、現地の担当機関に事前に問い合わせましょう。

ブライダル会社や旅行会社によって取扱いのある教会が違います。申込む前に確認を。

【セレモニー内容】

  1. バージンロード入場
  2. 神の名における結婚の誓い・指輪の交換
  3. ベールアウト、キス・宣言

無宗教式の場合

【法定立会人(司祭)】

  • 市議会議員、評議員(主にヨーロッパ、アフリカ、中南米など)
  • マリッジコミッショナー、セレブラント(公的に認可された結婚執行人のこと。主に北米、カリブ、オセアニア、アジアなど )

【会場】

  • 市議会議員、評議員立ち会いの場合:市庁舎など市の公共施設
  • マリッジコミッショナー、セレブラント立ち会いの場合:希望の場所に出張も(自宅、海底など)

【セレモニー内容】

  • 市議会議員、評議員立ち会いの場合:夫婦の義務と権利に関する法律条文にもとづく結婚の契約
  • マリッジコミッショナー、セレブラント立ち会いの場合:ふたりの自由意志による結婚の誓い

入籍日は?離婚手続きは?リーガルウェディングQ&A

結婚指輪

ここからは、リーガルウェディングに関するさまざまな疑問に、Q&A方式でお答えします!

リーガルウェディングの入籍日はいつになる?

リーガルウェディングの入籍日は、【海外で挙式した日】です。

日本での婚姻手続きでも、海外で挙式した日にさかのぼって、日付が記録されます。

挙式日と入籍日が同じになるので、結婚記念日の日付にこだわりがある場合も安心ですね。

離婚歴があってもリーガルウェディング可能?

離婚が成立していれば、過去の離婚歴に関係なく、リーガルウェディングを挙げられます。

ただし、挙式条件(未婚)を満たしていることを証明するために、離婚届受理証明書や除籍謄本などが必要になることも。

リーガルウェディングの場合、特別な離婚手続きが必要?

リーガルウェディングの場合も、日本のみで手続きすれば、離婚は成立します。

挙式した国で手続きする必要はありません。

日本でのリーガルウェディングも海外カップルの注目度上昇中

結婚誓約書を書く新婦

近年では、日本で挙げるリーガルウェディング(インバウンドウェディング)が、香港・台湾などのカップルを中心に注目されています。

北海道、沖縄、福岡など、観光プロモーションの一貫としてリーガルウェディングにスポットを当てる都道府県も登場し、ニュースに取り上げられることも。

これからは日本も、リーガルウェディングの挙式先として、人気が上昇するかもしれませんね!

まとめ:公的に海外挙式の記録が残せるリーガルウェディング

  • リーガルウェディングは現地での法的効力を持つ海外挙式
  • 未婚であることが挙式の条件
  • 必要なものや手続き方法は挙式する国によって違う
  • 入籍日は海外挙式の日

海外挙式を記憶だけでなく公的な記録として残せる「リーガルウェディング」。

海外挙式を検討中の新郎新婦は、ぜひ選択肢に加えてくださいね。