結婚式の前撮りで和装が人気の理由は?キレイに見せるポーズも
結婚式の前撮りでは、日本人らしく和装を着たいな、と考えている新郎新婦も多いはず。
伝統的な婚礼衣装は、ドレスとは違った魅力がありますよね。
せっかく和装で前撮りに臨むなら、小物やポーズにもこだわって、和の雰囲気たっぷりの写真を撮ってみませんか?
ここでは、和装の前撮りにおすすめの小物やポーズ、ヘアスタイルなど、撮影のためのアイディアをまとめてご紹介します!
結婚式の前撮り衣装(フォトウェディング)は和装?洋装?両方?
結婚式の前撮りで何を着るかは、迷いどころ。
衣装によって、撮れる写真のテイストは大きく変わります。
前撮りでは、華やかな洋装と伝統的な和装の、どちらがよく選ばれているのでしょうか。
前撮りでは断然和装(色打掛・白無垢)が人気
「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」によると、前撮りでもっとも選ばれている新婦の衣装は色打掛、新郎の衣装は紋服(紋付き袴)です。
なかには和装(白無垢・色打掛)と洋装(ウェディングドレス・カラードレス)を両方着た、という新婦もいて、前撮りでの和装人気の高さがうかがえます。
卒花が選んだ前撮り衣装(スタジオ撮影)
- 白無垢のみ…15.9%
- 色打掛のみ…21.6%
- 白無垢+色打掛…19.5%
- ウェディングドレスのみ…9.8%
- その他(ドレス+白無垢、カラードレスのみなど)…27.3%
前撮りで和装が多く選ばれる理由は?
- 結婚式当日にレンタルするよりも、安く和装が着られる場合が多い
- 和装は着付けが手間なので、結婚式当日に洋装+和装や色打掛+白無垢のお色直しをするとバタバタする
といった理由から、結婚式の前撮りでは和服が人気なんです。
また、独身最後のタイミングとして、成人式の振袖で前撮りに臨む花嫁さんもいます。
成人式に着る振袖は一般的に「中振袖」と呼ばれる、袖丈が少し短めのもの。袖が短い分、衣装の格が低くなるので、神社などで行う神前式では婚礼衣装として着用できません。
しかし前撮りなら、少々のカジュアルダウンは許容範囲です。
婚礼用の小物を合わせれば、成人式の振袖を着ても問題ないんですよ。
着物とウェディングドレスの両方を着る場合に気になること
和服とウェディングドレスの両方を着たい花嫁さんが気になる、費用と撮影時間についてまとめました。
費用はいくらいくらい?
申し込むスタジオやプラン内容にもよりますが、和装+洋装でウェディングフォトを撮る場合、20~30万円ほどの費用が必要となります。
なかには和装+洋装で3万円程度のプランもありますが、こちらは本当に最低限のプラン内容となっています。アルバムや全データ譲渡などをオプションでつける必要があるので、格安プランを申し込む場合は、あらかじめプラン内容をよく確認しておきましょう。
所要時間はどれくらい?
衣装2着の場合、着替えから撮影終了まで4~5時間ほどかかります。ロケーション撮影をするなら、移動時間もあるので、もう少し長くなります。
撮影終了後に写真選びをする場合は、30分~2時間ほど余計に時間が必要となります。
和服とドレスの両方を着て撮影するなら、半日以上かかると思っておきましょう。
ちなみに衣装が1着なら、支度から撮影終了までの所要時間は3時間ほど。
和装前撮りにかかる金額
スタジオにもよりますが、衣装1着の場合、和装前撮りにかかる費用は15~20万円が目安となります。衣装が豪華かつ着付けが大変な分、洋装前撮りよりやや高額になりがちで、1~3万円ほどの違いがあります。
なお和装前撮りでは白無垢、色打掛、引き振袖の3種類からレンタルする衣装を選べますが、基本的にはどれも同じ料金で着られます。
ちなみに和装の定番アイテムである綿帽子や角隠しは、オプション料金がかかるスタジオが多いです。追加費用は1万円が目安です。
注意!前撮り料金が値上がりしやすいポイント
「和装か洋装か」以外にも、前撮りの料金を左右するポイントがあります。
とにかく費用を節約して和装前撮りしたい!と考えている人は、プラン申し込み前によく確認しておきましょう。
- 衣装のグレード
→豪華な衣装は別料金が必要になりがち - 撮影小物のレンタル
→スタジオによってはホワイトの和装小物(筥迫、懐剣、末広)のみ無料レンタル可能で、カラフルな和装小物はオプションサービスとなっている。 - 持ち込み料
→衣装や小物を自分で用意すると、持ち込み料がかかるスタジオもある - スタジオ撮影かロケーション撮影か
→ロケーション撮影には出張費がかかる - 撮影カット数
→前撮りは撮影カット数を基準にして料金を決めるため - ヘアメイクリハーサル、アルバム、全データ譲渡の有無
→基本的にオプションサービス - 土日祝日、桜、紅葉などの人気シーズン
→土日料金、シーズン料金などがかかる - 家族も一緒に撮影する
→家族分の衣装代、着付け代などが必要
結婚式の前撮りで着られる和装の種類
結婚式の前撮りでは、花嫁の場合「白無垢」「色打掛」「引き振袖」「成人式の振袖」の4種類の和服を着ることができます。新郎の場合は「紋付き羽織袴」の1種類です。それぞれの特徴を解説します。
白無垢
室町時代の武家から着用されていた白無垢は、和装のなかで一番格の高い服装です。挙式はもちろん、披露宴のお色直しで着る花嫁さんもいます。
白無垢には「嫁ぎ先の色に染まります」という意味があるので、結婚式の場にぴったりですね。
ちなみに綿帽子は、白無垢を着た花嫁さんしか使えないアイテムですよ。
色打掛
色打掛は、白無垢で一番上に着ている「打掛」がカラフルになった衣装です。
こちらも白無垢同様、和装の中で一番格が高い衣装のため、挙式から披露宴まで着用できます。
色打掛はカラフルで華やかな雰囲気なので、和装前撮りで一番人気があります。
引き振袖
成人式で着るものより袖丈の長い振袖を、引き振袖(大振袖)といいます。だいたい10cmくらい袖丈が違います。
明治時代以降は、黒い引き振袖が正式な婚礼衣装とされていました。引き振袖も挙式と披露宴で着用可能です。
着込む枚数が少ないため白無垢、色打掛より軽いところが特徴的です。
成人式の振袖
成人式で着る振袖(中振袖)は、引き振袖より袖丈が短いため衣装としての格が低く、挙式で着るのはNGとされています。
しかし形式ばらない前撮りやフォトウェディング、お色直し、二次会などでは成人式の振袖も着用OK!
振袖は未婚女性が着る礼装のため、結婚後は着用できなくなりますから、独身時代最後の思い出として、振袖を着るのも素敵です。
なおスタジオによっては衣装持ち込み料が発生します。自分の振袖を着たいなら、持ち込み料無料のスタジオを選ぶといいでしょう。
紋付き羽織袴
新郎は、家紋(家のシンボルマーク)の入った着物と羽織、袴を着ます。いわゆる紋付袴ですね。
紋付袴は色と家紋の数によって、2つに分類されます。
ひとつは黒×五つ紋(5箇所に家紋がある)の「黒五つ紋付き羽織袴」です。最も格の高い衣装で、挙式ではこちらを着用します。もちろん、披露宴や前撮りで着てもOKです。
もうひとつは黒以外の色×三つ紋ないし一つ紋(3箇所ないし1箇所に家紋がある)の「色紋付羽織袴」です。準礼装の扱いになるので、披露宴や前撮りでのみ着用します。
結婚式の前撮りはいつ頃するべき?
一般的に結婚式の前撮りは、挙式の2~3ヶ月前に行われます。
前撮りの写真や撮影データを、結婚式当日の装飾や演出(ウェルカムボード・ムービーなど)に使いたい場合には、写真の仕上がり時期や加工の時間を逆算しながら撮影スケジュールを作りましょう。
和装前撮りで人気の季節は、春(桜)や秋(紅葉)
納期といった実用面から撮影時期を決めるのもありですが、景色のいい季節を狙ってロケーションフォト撮影をするも素敵です。
和装でロケーション撮影をする場合は、春や秋が人気です。
着物でも暑すぎない気候や、雨などの悪天候が少なめなこと、桜や紅葉など和のテイストにピッタリなロケーションを狙いやすいことが、人気の理由です。
ただし春・秋は前撮りの予約が集中する時期なので、予約が取りづらいという難点があります。
もしも春や秋に前撮り写真を撮るなら、撮影希望日の半年くらい前から申し込みしておくことをおすすめします。なおスタジオ探しはだいたい1ヶ月かかるので、撮影予定日の7ヶ月前から行動を始めるといいでしょう。
真夏や真冬にフォトウェディングするなら、スタジオ撮影が無難
真夏や真冬に和装前撮りをするなら、体調管理がしやすいスタジオ撮影を申し込んでおくのが無難です。
白無垢や色打掛には綿が入っていますし、そもそも4枚も着込むので、夏はとっても暑いんです。
逆に冬は、露出する首元や足が冷えます。女性は身八つ口という袖の開いた部分があるため、腕もかなり冷たくなります。
もしも夏や冬に和装でロケーション撮影する場合は、必ず熱中症対策や防寒対策をして、体調を崩さないようにしてくださいね。
結婚式の和装前撮りを引き立てる!おすすめ撮影アイテム
撮影小物を用意するときは、衣装の雰囲気に合わせて和小物を準備すると、統一感のある雰囲気の写真になって素敵です。
- 和傘(蛇の目傘・番傘)
前から見ても後ろから見ても、映えるアイテムです。
衣装と色柄をコーデするアイディアも。 - 昔遊びのおもちゃ
紙風船、お手玉、風車、手まりなど。
周りに置いたり、実際に手遊びをしたりと使い方はさまざま。 - 千代紙(折り紙)
鶴などを折るのが定番。
ガーランドを作るなど、洋物アイテムを和風にアレンジしたいときにも◎ - 赤い糸
前撮りの定番アイテム。
組み紐などを使うと和テイストになります。 - 扇子
手に持つ、開いて顔を隠すなど。
扇子を使ったフォトプロップスも人気です。 - 和菓子
優しい色合いと季節を感じさせる造型が魅力的な和菓子は、キュートな撮影アイテムとしても活用できます。 - 筆文字
フォトプロップスやガーランドに毛筆で文字を書くアイデアが人気。
「夫」「妻」などの習字をした半紙を掲げたショットも定番です。
和装前撮りを素敵に魅せるおすすめポーズ
和服には、ウェディングドレスにない美しさがあります。ぜひ着物の美しさが映えるポーズでウェディングフォトを撮りましょう!
和装前撮りにおすすめのポーズを紹介します。
立ち姿
立ち姿では、ぜひ着物の柄全体が写る、全身ショットを撮っておきましょう。
- 向き合って手を取り合う
- 全身の後ろ姿
- 相合い傘
和装でスッと立つ姿は、洋装とは違った涼やかさや凛とした雰囲気があるもの。
前だけではなく、横や後ろから見た美しい全身のフォルムや、衣装の色柄を、ぜひ残してくださいね。
座り姿
おすすめのポーズは、なんといっても正座!和装ならではの正座姿は、定番中の定番です。
正面を向く以外にも、「お辞儀をする」「向かい合って見つめ合う」といったアレンジをしても素敵です。
縁側やベンチに座った姿も、背筋がピンと伸びていて凛々しさを感じられますよ。
パーツにフォーカス
全身だけでなく、からだの一部にフォーカスしたショットもおすすめです。
人気があるのは、「手元ショット」。
- 結婚指輪を見せる
- 手のひらに夫婦守りを置く
- 夫婦で指切りする
- 夫婦の指を赤い糸で結ぶ
ちらりと写り込む袖口の色柄に合わせて、和テイストのブライダルネイルをしておくと、もっと写真映えするでしょう。
花嫁さんの横顔も、和装ではぜひ残しておきたいショットです。襟をしっかりと抜いて着付ける和服は、うなじや襟足をきれいに見せてくれます。
このほか、草履をはいた足元だけを写すのも、定番のショットですね。
なおアップショットを撮りたい場合は、自信を持って撮影できるように、シェービングやブライダルエステなどでムダ毛・美肌ケアをしておいて。
動きがあるカジュアルな写真も楽しい!
自由に小物やポーズで遊べるのが、前撮りの魅力のひとつです。
動きがある写真も、花嫁さんと花婿さんの仲が良い雰囲気が出て素敵ですよ。
- 紙風船やお手玉などで遊ぶショット
- 和菓子を食べさせ合うショット
- 習字を書く途中のショット
など、遊び心たっぷりの1枚に挑戦してみてくださいね。
和装に合わせる髪型アイディア
小物やポーズと同じように、ヘアスタイルも大切なポイント。
和装にぴったりのヘアアレンジをご紹介します!
クラシックな「文金高島田」は定番
髪を高く結い上げる「文金高島田」は、伝統的な日本の結い髪。格式が高く、和装の花嫁の正式なヘアスタイルとされています。
白無垢や色打掛を、クラシカルに着こなしたいときにぴったりです。
色打掛に「角隠し」をつけたり、白無垢を着て「綿帽子」を合わせたりする、伝統的な花嫁スタイルも素敵ですよね。
文金高島田は、長さが十分あれば地毛で結うこともできますが、多くの場合はかつらを使います。
髪が短くても、チャレンジできますよ!
モダンでかわいい「新日本髪」
伝統的な日本髪をより現代的にアレンジした「新日本髪」も、注目のヘアスタイルです。
文金高島田より鬢(顔横のふくらみ)や髷(頭上の髪束)がコンパクトで、モダンな雰囲気があります。
洋風のヘッドドレスを合わせたり、古風なかんざしを合わせたりと、ヘアアクセサリーの組み合わせも多彩です。
茶系の髪色でも、新日本髪なら違和感なく決まります。
地毛で結うのが基本なので、結婚が決まったら、頑張って伸ばしてみては?
和装に洋髪をあわせてもOK!まとめ髪がおすすめ
和装に洋風のアップヘアを合わせた和洋折衷スタイルも人気です。日本髪と比べると馴染みがあるため、親しみやすい印象に仕上がります。
アレンジの幅が広く、和洋どちらの髪飾りも合わせやすいので、シックやキュート、モダンなど、なりたい雰囲気が目指せます。
ボブ程度の長さからできるアレンジがあるのも、うれしいポイントです。
遊び心あるダウンスタイルもアリ!
結婚式当日の髪型は、清潔感があるアップスタイルが定番。
前撮りではあえて、編みおろしなどのダウンスタイルに挑戦してみるのも、おすすめです。
花やつまみ細工を編み込んだり、カールをつけて、サイドダウンにまとめたりするのが、和装に合うアレンジ。
思いきって、大きな花のヘッドドレスを合わせても華やかです。
まとめ
- 結婚式の前撮りは和装を選ぶ新郎新婦が多い
- 着物とドレスの両方を着るなら「20~30万円ほどの費用」と「半日以上の撮影時間」が必要
- 和装の前撮りでは春や秋が人気
- 紙風船など、和テイストの撮影小物を活用するのがおすすめ
- 和装を美しく見せるポーズや髪型で撮影に臨もう
せっかく和装で前撮りするなら、和装ならではの写真にしたいもの。
アイテムやポーズ、髪型をふたりで研究して、これだ!というスタイルを見つけてくださいね。