結納金の相場は?地域別平均額&金額の決め方マナー
結納のときに男性側から女性側へ贈られる「結納金」。
いくら包めばよいのかは、悩みどころのひとつですね。
「相場は?」「少なすぎたらマナー違反?」「結納金なしにしたいんだけど…」など、頭を痛めている方は多いはず。
そこでここでは、結納金の全国・地域別の相場や金額の決め方を紹介。
結納金が少ない・なしでも問題ないのか、用意できない場合にはどうするべきかといった疑問にもお答えします。
一般的な結納金の相場は、100万円
一般的に結納金の相場とされる金額は、100万円。
ただし「いくらでなければならない」という絶対的な決まりがあるわけではなく、考え方はさまざまです。
- 新郎の給料の3ヶ月分
- 末広がりで縁起が良いから80万円
- 切りよく50万円
- 結納返し分をあらかじめ引いた金額
また「沖縄では99万5005円など半端な額を包むことがある」など、地方によって独自の慣習がある場合もあるため、金額を決めるときには確認が必要。
地域別にみると、西に行くほど金額が高い“西高東低”の傾向があるようです。
【地域別】結納金の平均金額はいくら?
ゼクシィ結婚トレンド調査2018によると、結納金の全国平均金額は91.8万円です。
もっとも多い金額帯は100~150万円未満で、全体の65.8%。
次に50~100万円未満の24.7%が続きます。
地域別のおよその平均金額は次のとおり。
- 北海道:75万円
- 東北:95万円
- 関東:82万円
- 首都圏:91万円
- 甲信:83万円
- 北陸:91万円
- 東海:97万円
- 関西:98万円
- 中国:101万円
- 四国:94万円
- 九州:87万円
結納金は誰が用意する?金額の決め方は?
結納金を誰が用意するかに明確な決まりはありません。
本人の経済力などを考慮して、両親が用意するか、本人が用意するかを決めればOKです。
結納金の金額は、男性側の収入や貯蓄額、結納返しの有無などに応じて決めていきます。
地域性などにも配慮する必要があるため、両家のどちらか一方が勝手に決めるのはNG。
仲人さんを挟んで調整をするか、両家で直接話し合ったうえで、お互いに納得いく額に決めましょう。
婿養子の結納金の考え方
女性側が婿養子を迎えるかたちで結婚する場合は、結納金も女性側から男性側へ贈ります。
金額は嫁入りの場合よりも高い場合が多く、およそ2~3倍(200~300万円)が相場。
なぜ婿入りの方が結納金が高い傾向にあるかというと、「ゆくゆくは女性側の家の跡目を継ぎ、家業などを任される立場になるから」というのが理由のようです。
そもそも結納金とは?どんな意味があるの?
結納金とはどんな意味をもって贈られるものなのでしょうか。
金額だけにこだわるのではなく、結納金の考え方についても、改めて確認しておきましょう。
結納金には結婚のための「支度金」の意味がある
結納金とは、結納のときに男性側から女性側に贈られる「結納品」のひとつ。
女性側が婚礼の準備を整えるための、支度金の意味があります。
もともとは婚礼衣装を贈っていたことから、御帯料・帯地料・小袖料などと呼ばれることも。
結納金の使い道は“自由”
本来は支度金の意味合いがある結納金ですが、受け取ったら必ず婚礼準備に使わなければならないわけではありません。
もらった結納金の使い道は、女性側が自由に決めてよいもの。
結婚費用に充てる、新婦の持参金にするなど、女性側両親と本人が話し合って決めるのが一般的です。
また結納金の使い道は、男性側に報告しなくても問題ありません。
しかし以後の両家の関係を円滑にするために、結納金をいただいたことへの感謝の気持ちとともに、何に使ったのかを報告するとよいでしょう。
女性側からは「結納返し」で結納金のお返しをする
結納金を受け取ったら、女性側はお返しとして「結納返し」を贈るのが一般的。
男性側の支度金にあたる「御袴料」として金銭を贈るほか、スーツや時計といった品物を贈ることもあります。
結納返しの金額相場は、関東では結納金の半額程度(半返し)、関西では1割返しまたは結納返しをしないのが慣例。
また、結納金からあらかじめ結納返し分の金額を差し引き、結納返しを省略するケースも増えています。
結納金“なし”や“少ない”はマナー違反?
上でも触れたように、結納金の金額に明確な決まりはありません。
そのため、「結納金の金額が少ない」「結納金を用意しない」ことが即マナー違反!ということはありません。
両家が納得しているのであれば、結納金が少額やなしでも問題なし。
実際、形式的な金銭のやり取りは省いて、結納金の分を新生活の資金に充てるという考え方も増え、結納金が省略されるケースも多いようです。
また金銭にこだわらず、婚約記念品や婚約指輪などの品物だけを贈り合うパターンも。
結納金(品)をどのような金額、形式で贈る場合にも、後々わだかまりにならないよう、事前に両家の希望や考え方をしっかりと擦り合わせることが大切です。
顔合わせのみの場合、結納金はなしでもいい?
最近増えている、結納を省略して食事会などで顔合わせのみを行うケース。
このような場合には、結納金は用意しないのが普通です。
とはいえ、男性側の両親から結婚準備金やお祝い金の名目で金銭を贈られるケースも多いよう。
なかには、女性側には事前に知らされないまま、結納金が準備されていて困惑したというパターンもあるようです。
顔合わせの場で渡された金銭をお断りするのは失礼にあたるため、お金のやり取りをどうするか、事前に確認しておくのが無難。
名目はどうあれ金銭は辞退したいと考えている場合には、前もってしっかり伝え、理解してもらいましょう。
どうしても結納金が用意できない場合は?
収入面やタイミングなどの問題で、どうしてもまとまった金銭が用意できない場合もあるもの。
このような場合には、女性側に事情をきちんと説明して、理解してもらいましょう。
常識的な方であれば、借金してまで結納金を用意してほしいとは考えないはずです。
ただし、娘を嫁に出す側からすれば、娘を軽んじてほしくない、きちんとした形式を踏んで送り出したい、という気持ちもあるでしょう。
結納金なしでもいいので結納の式は行ってほしいなどの要望が出れば、できるだけ希望に沿えるように調整するのがベター。
まとめ:結納金は相場よりもふたりや両家の考えで決めよう
- 結納金の相場は100万円だが地域性もある
- 結納金を用意するのは男性側の両親または本人
- 結納金には「支度金」の意味があるが、使い道は自由
- 顔合わせのみの場合結納金はないのが一般的
- やむをえず結納金が用意できない場合は事情を説明して理解を求める
結納金の有無や金額を決めるときには大切なのは、両家がきちんと納得しているかどうか。
相場だけを見て勝手に決めず、きちんと本人同士や両家の間で調整しましょう。